最近はいろんなところで手軽にネイル用品が買えるようになり、ジェルネイルを自分でするセルフネイラーさんが多くなりました。
短くてかわいい爪もいいけれど、ネイルフォームを使って長さを出した女性らしい爪に憧れる人だって多いはず。
この記事では
・長さ出しにはどんな種類があるの?
・長さ出しをするには何が必要?
・ネイルフォームの使い方は?
などなど、長さ出しについてのさまざまな疑問をプロネイリストの筆者が1つずつお答えします!
自分で長さ出しをしてみたいセルフネイラーさんはもちろん、長さ出しがあまり得意でないネイリストさんもぜひ参考にしてみてくださいね♪
長さ出しの種類
ひとことで【長さ出し】と言ってもいろんな方法があるのをご存じですか?
実はネイルの長さ出しには主に3つの種類があり、それぞれ使用する材料や手順が異なります。
自分の爪の状態や希望するデザイン、耐久性や使用感などによってどの方法で長さ出しをしたいか選択するといいでしょう。
ジェルスカルプチュア
指にネイルフォームをはめ、その上にジェルでバーチャルの爪を形成していく長さ出しの手法です。
通常のジェルネイルと同様で、長さ出し用のジェルもUVランプやLEDランプで硬化します。
アクリルスカルプチュアより柔軟性に優れており、自爪のように自然で美しい長さに仕上げられるのが特徴です。
定着力や耐久性も高いことや、長さ出しの際に爪を短く切らなくても施術できることで人気があります。
アクリルスカルプチュア
ジェルスカルプチュアと同じく指にネイルフォームを装着してバーチャルの爪を形成していくのですが、アクリルリキッドとアクリルパウダーを使います。
アクリルリキッドを含ませたブラシでアクリルパウダーをとり、ミクスチュアと呼ばれるアクリルボールを自爪にのせて形を作っていきます。
長さ出しの中では1番強度があり、ジェルネイルでは出せない長さが出せたり自爪の形に関係なく自由に形成できるところがアクリルスカルプチュアのメリットです。
しかしジェルと違って硬化の速度が早いアクリルスカルプチュアは、素早く作業を進める必要があったりミクスチュアを上手にのせるのにかなりコツがいるので上級者向けと言えます。
チップオーバーレイ
自爪にハーフチップを接着し、その上からジェルやアクリルで覆って長さを出す方法です。
初めから形ができているチップを取り付けて爪を形成するので、初心者でも比較的カンタンかつ早く長さを出すことができます。
けれどチップオーバーレイはグルーでハーフチップを接着して作る長さ出し方法なので、耐久性としてはあまり強くありません。
ジェルの長さ出しに必要なもの
ジェルでの長さ出し、やってみたいけれど一体何が必要なのかがわからないと困りますよね。
ここではジェルの長さ出しをするに当たって必要なものをピックアップしてみました。
これから長さ出しに挑戦しようと考えている人はぜひチェックしてみてください。
ベースジェル
ジェルネイルの基本となるジェルで、カラージェルの前の自爪に直接塗るものです。
ジェルスカルプチュアで長さ出しをする際もまずは自爪にベースジェルを塗り、その後に長さを形成していきます。
ベースジェルの塗りで仕上がりの美しさや定着力に影響がでるので、しっかりと丁寧に塗りましょう。
ビルダージェル
ジェルネイルの長さ出しや補強、ジェルの厚みを出すのに使います。
どの用途で使う時も基本はベースジェルを塗った後に使いましょう。
ビルダージェルは粘度や強度が高いので爪のハイポイントを作ったり、長さと厚みのある美しいネイルに仕上げることができます。
けれどビルダージェルは粘度が高く扱いにはコツが必要なので、慣れていない人はそれなりに練習が必要かも知れません。
トップジェル
ジェルネイルの仕上げに使うコーティング用のジェルで、強度を上げて光沢のある美しい爪にしてくれます。
ジェル特有の光沢が人気で、ジェルスカルプチュアだけでなくアクリルスカルプチュアの仕上げにトップジェルが使われることも多いです。
トップジェルには柔らかくて扱いやすいソフトジェルや強度が高くて光沢に優れているハードジェル、マット仕上げができるものに未硬化ジェルが出ず拭き取り不要のノンワイプトップジェルなどがあります。
どのようなトップジェルで仕上げるのかは自分のニーズや好み、使用する他のジェル製品などとの相性を考えて使うことが重要です。
ネイルフォーム
ジェルスカルプチュアやアクリルスカルプチュアで自爪より長い爪を形成する際に使うシート状の土台です。
爪の裏側にはめこんで装着しますが、裏面はシールのような粘着シートになっているのでずれないように皮膚に貼りつけて固定することができます。
オーバル型、スクエア型、ポイント型などいろんな形のものがあるので、自分の作りたい爪の形に合ったものを選ぶといいでしょう。
ネイルフォームはジェルなどのネイル用品と同じく専門のショップで販売していますが、最近は100円均一などでも手軽に手に入れられますよ。
ジェルブラシ
ジェルネイルの塗布や、ネイルアートをする際に使用するブラシです。
基本的には筆先がまっすぐ四角くなったスクエアブラシ、筆先が丸くカーブしているラウンドブラシがよく使われます。
長さ出しで使うならブラシ部分が小さいものよりもある程度大きさがある方がジェルをすくって操作しやすいです。
ブラシ部分の大きさや形状が異なるブラシがたくさんあるので、自分のニーズに適した形状のブラシを使うといいでしょう。
ネイルファイル
ネイルファイルとは簡単にいうと爪やすりのことですが、いくつか種類があってそれぞれ異なる特性と用途があります。
主に人工爪を削り整えるウォッシャブルファイルは面の粗さがさまざまで、粗いものから細かいものに段階的に形を作っていくことで美しくなめらかな人工爪を作ることができます。
セルフネイルで人工爪の形成に使うなら150~180グリット、人工爪のオフに使うなら100~150グリットのファイルがあるといいでしょう。
ウォッシャブルファイルは比較的に目が粗かったり厚みもあり、自爪の調整には向いていないものが多いです。
なので自爪の長さと形を整える際にはエメリーボードと呼ばれるネイルファイルを使うことをおすすめします。
スポンジバッファー
スポンジ素材でできているスポンジバッファーもネイルファイルの一種ですが、爪を削るというよりも自爪や人工爪の表面をなめらかにすることに多く使われます。
長さ出しをする前には爪表面のでこぼこをなくしてなめらかにする必要があるので、スポンジバッファーで優しく磨くとよいでしょう。
いくらスポンジバッファーとはいえ力を入れすぎると不必要に自爪を傷つけてしまう恐れがあるので気をつけてくださいね。
ネイルフォームの使い方
ジェルネイルの長さ出しにネイルフォームが必要とわかりましたが、どうやって使うのかピンと来ない方も多いのではないでしょうか?
ここではネイルフォームの切り方や付け方などを解説していきます。
初心者の方には少し難易度の高い工程ではありますが、ぜひ参考にして練習してみてくださいね。
ネイルフォームの切り方
ネイルフォームを台紙から取り出したらまずは中央にある丸形の部分を剥がし、裏面の長さ出しをする部分に貼りつけましょう。
そうすることでネイルフォームの強度が増すので、ミクスチュアやジェルをのせる部分がしっかりと安定して使いやすくなります。
爪が皮膚にくっついているピンクの部分と皮膚から離れて白くなっている部分の境目をイエローラインと呼び、ネイルフォームは長さ出しをする爪のイエローラインに合わせてカットします。
イエローラインの形は人や指によって様々で、形が合っていないネイルフォームを無理に装着すると痛みが伴います。
ストレスポイント(イエローラインの両端のこと)までネイルフォームを入れた時、イエローラインに当たってフォームが入らないと思われるところをカットしましょう。
一度にカットしようとせず、少しカットしては再度ネイルフォームを当てながら形の確認をしてカットするといいでしょう。
ネイルフォームの付け方
イエローラインの形にカットできたらネイルフォームを自爪のカーブに合わせながらやっと装着です。
- 自爪との隙間はできていないか?
- ストレスポイントはちゃんとネイルフォームに乗っているか?
- 装着したネイルフォームの先端が不自然に上がっていたり下がっていたりしないか?
- ネイルフォームの先端を正面から見たときにきれいなカーブになっているか?
などなど、ネイルフォームを装着したあとはきれいな長さ出しの爪が作れるようにいろんな角度でチェックしてみましょう。
ネイルフォームと自爪の間に隙間があるとジェルが流れ落ちてしまったり、ストレスポイントがフォームに乗っていないとその部分から折れやすかったりするので気を付けてくださいね。
長さ出しのやり方
ネイルフォームの付け方もわかったし、あとは実践あるのみ!
けれど、あらゆる工程をどんな順番でしていけばいいのかいまいちピンと来ない方もいるかも知れません。
ここではジェルの長さ出しの一連の流れを順番に解説していきます。
長さ出し初心者さんは実際に始める前にぜひ目を通しておいてくださいね!
1.ベースジェルを塗る
自爪の長さを整えてサンディングをし、ダストと水分油分もしっかり除去したらベースジェルを塗りライトで仮硬化します。
爪の先端のエッジ部分も忘れずに塗りましょう。
2.フォームを付ける
長さ出しをする爪のイエローラインの形にカットしたネイルフォームを装着して固定します。
ネイルフォームがまっすぐ付いていること、爪と隙間がないようにしっかりはまっていることを確認しましょう。
3.ビルダージェルを乗せる
ネイルフォームの目盛りを目安にし、希望の長さと形にビルダージェルを塗って仮硬化します。
この時自爪の先端部分にもジェルが被るように塗り、ストレスポイントのジェルが欠けていないか注意しましょう。
次に根元から先端までジェルを塗り、ジェルが段差なくなめらかになるようブラシを動かして爪の形を整えて硬化します。
いろんな角度からチェックして問題なければネイルフォームを外して未硬化ジェルを拭き取りましょう。
4.ネイルファイルで形を整える
ネイルファイルで長さを出した爪の形を整えます。
ジェルを乗せすぎて分厚くなってしまったところなどがあれば削りますが、削りすぎると折れやすくなったり脆くなってしまうので気を付けましょう。
5.スポンジバッファーでなめらかにする
爪の形を整えたらスポンジバッファーを使って表面をなめらかにします。
力を入れすぎるとせっかく整えた爪の形が変わる恐れもあるので優しく磨きましょう。
6.トップジェルで仕上げる
ブラシでダストを払ったら最後にトップジェルを塗って仕上げます。
根元から先端のエッジまでしっかりコーティングをして硬化をすると長さ出しネイルの完成です。
チップフォームの長さ出しもおすすめ
ここまでネイルの長さ出しについていろいろ解説してきましたが、ネイルフォームを装着しての長さ出しは技術が必要な工程が多く、初心者の方には難易度が高いかもしれません。
けれど諦めるのはまだ早いです。
初心者の方も比較的簡単に長さ出しをすることができるチップフォームでの長さ出し方法があるので、そちらも紹介していきますね!
チップフォームとは
初心者でも簡単にジェルの長さ出しができる方法です。
爪のサイズに合わせたチップフォームにポリジェルを乗せ、爪にピッタリ密着させてライトで硬化。
その後はチップフォームだけを剥がし、ネイルファイルで形を整えるだけです。
硬化の途中にピンチを入れて爪のカーブを作る必要もなく、何より簡単かつ時短で強度のあるきれいな爪を作ることができます。
ポリジェルとは
ポリジェルはジェルネイルやアクリルとも違った新しいネイル用品で、第3のジェルと呼ばれています。
ライトで硬化することができジェルリムーバーでオフすることもできますが、一般的なジェルよりも非常に固いテクスチャ―です。
硬化するとハードジェルのように強度のあるネイルに仕上がるため長さ出しや補強に適していて、チップフォームと合わせて使用されます。
また、ポリジェルは爪に優しいネイルで塗る前のサンディングが不要とされているので爪を傷つけることなく使用することもできます。
まとめ
ジェルネイルの長さ出しをする上で必要なものや方法を解説してきましたが、技術が必要な工程が多いので慣れていない方はかなり苦戦するかも知れません。
特にネイルフォームの切り方と付け方やビルダージェルの操作などは難易度が高く、筆者も昔は何度も練習したものです。
難しくてもネイルフォームを使った長さ出しを楽しみたい!と思う方ならいいでしょうが、セルフで手っ取り早く簡単にきれいな長さ出しをしたい方ならチップフォームとポリジェルを使った方法はかなりおすすめ。
とは言えやっぱりチップフォームでも最初は慣れやコツが必要なので、自分のニーズに合った長さ出し方法でセルフネイルを楽しんでくださいね!
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