ジェルネイルはネイルサロンでするものというイメージから、100円ショップでジェルの販売が始まったことで、セルフでできるものというイメージが付いてきました。
マニキュアのセルフネイルをしているけれどセルフジェルネイルに興味がある、ネイルサロンに通っているけれど美容費を抑えるためにセルフに切り替えたい……このような理由からセルフジェルネイルに興味を持っている人が増えています。
今回の記事では、セルフジェルネイルで必要なものや、ジェルネイルのやり方、オフの仕方などをご紹介していきます。 初心者の方でもきれいなネイルに仕上げることができ、ネイルを付けた後も健康的な指先が持続できます。
セルフジェルネイルへの理解を深め、実際に始めるかどうかの判断材料になれば幸いです!
ジェルネイルとは
昨今、ネイルサロンで主流のジェルネイルですが、どんな特徴があるのかご存知でしょうか?まずはジェルネイルとはどんなものなのかをご紹介していきます。
ジェルネイルの特徴や、メリット・デメリットを知ることで自分に合っているのかを見極められます。
ジェルネイルとは、UVライトやLEDライトに当てることで化学反応が起きて硬化するネイルのことです。マニキュアと比較するとネイルの持ちが良く、ツヤが美しいことが特徴です。
また、ぷっくりとした厚みが出せるので仕上がり時の強度も高くなります。
アートの種類が豊富で平面的なアートだけでなく、凹凸のあるアートもできます。
メリットとデメリット
メリットは持ちが良いので通常3週間から4週間持つこと、ツヤと透明感が美しいことです。持ちが1週間ほどのマニキュアと比べると持ちがかなり長く、長い間ツヤツヤ感を保ってくれます。
また、ライトを当てるまで硬化しないことを活かして、アートをたくさん施したり、納得がいくまで塗り直したりできることもメリットと言えます。
デメリットはジェルネイルは強度が高い分、オフが大変なことが挙げられます。マニキュアのように除光液で拭き取るだけではオフできず、ジェルの表面を削らなければオフできません。
ジェルネイルの種類
一言でジェルネイルと言っても、いくつかの種類に分けられます。
セルフネイルに向いているジェルはソフトジェルです。また容器の違いでも分けることができ、ボトルタイプが初心者向けで使いやすいです。
ソフトジェルとハードジェル
ジェルネイルは、ジェルリムーバーで溶かしてオフできるか否かという観点からソフトジェルとハードジェルに分けられます。
ソフトジェルは自爪にフィットするような軽いつけ心地が魅力ですが、長さ出しにはあまり向いていません。
ハードジェルは薄い爪に付けても持ちが良く長さ出しに向いている点がメリットですが、オフは全て削り落とさなければなりません。
ボトルタイプとコンテナタイプ
容器の違いからも種類を分けることができます。マニキュアのようなボトルに入っているボトルタイプと、蓋を開けて使用するコンテナタイプの2種類があります。
ボトルタイプは、ハケがそれぞれのボトルキャップに付いているため、別途ジェルブラシを用意する必要がありません。マニキュアを塗るような感じで塗れるので初心者の方におすすめです。
コンテナタイプはジャータイプとも呼ばれます。プロ用のジェルはほとんどがコンテナタイプです。アートをするときにパレットに出す必要がないのでアートをたくさんしたい人に向いています。
マニキュアとの比較、違い
マニキュアとの最大の違いは硬化の方法です。
マニキュアは自然乾燥で固めるのに対して、ジェルネイルはライトで硬化します。また、持ちもマニキュアは1週間ほどですが、ジェルは3週間から4週間持つので長く同じデザインを楽しむことができます。
仕上がりの差としては、厚みが異なります。マニキュアは薄付きですが、ジェルネイルはぷっくりと厚みのある仕上がりになるという違いがあります。
セルフジェルネイルの所要時間と費用
セルフジェルネイルを行うのにどのくらいの時間と費用がかかるのか解説していきます。
サッと短時間で塗れるマニキュアと違ってジェルネイルは時間がかかります。
始めのうちはネイルケアから完成まで2時間程かかると考えましょう。
下準備
下準備にかかる時間は約40分です。
爪の長さと形を整えて、甘皮のケアをした後に自爪の表面を軽く削ります。その後に自爪の表面の油分と水分を拭き取って下準備が完了となります。
カラーリング
カラーリングにかかる時間は約1時間です。
ベースジェルを塗った後にカラージェルを2度塗りし、最後にトップジェルでコーティングして完成です。利き手ではない手で塗るのが慣れないうちは難易度が高いため、人によってはもっと時間がかかる場合もあります。
準備に必要な最低限の費用
準備にかかる費用はどこでアイテムを購入するかによって大きく変わります。
100円ショップですべて揃える場合は2000円以内に収まりますが、セルフネイラー向けのメーカーで初心者向けのジェルネイルキットを購入する場合には1万円程度かかります。
セルフジェルネイルに必要なもの
セルフジェルネイルに必要なものは何かをご紹介していきます。
以下で紹介する14アイテムはなくても良いものもありますが、基本的には揃えたほうがスムーズにジェルネイルをすることができるので揃えるのがおすすめです。
ベースジェル
最初に塗るジェルです。自爪とジェルの密着を高めたり、自爪への色素沈着を防いだりする役割があります。
自爪を軽く削るサンディングという工程が必要なものが多いですが、サンディングがいらない「ノンサンディングジェル」というベースジェルもあります。
トップジェル
最後に塗るジェルです。ジェルの持ちを良くし、光沢を与える役割があります。ライトで硬化しきれなかったジェルを「未硬化ジェル」と言い、硬化後に拭き取りが必要です。
未硬化ジェルが出ないトップジェルは「ノンワイプトップジェル」と言い、拭き取り不要なのでセルフジェルネイルにおすすめです。
カラージェル
メーカーにより様々なカラージェルが販売されています。透け感のあるものをシアー、透け感のないものをマットと言います。マットのほうが色ムラになりやすいので初心者はまずシアーを選ぶのがおすすめです。
硬化用ライト
UVライト、LEDライト、UV&LEDライトという種類があります。
現在の主流はUVとLEDで併用できるUV&LEDライトです。セルフネイルでは出力36ワット以上あるものを使うと長く使えるでしょう。
エメリーボード
目の粗さ(グリッド数)は180Gから240Gのものを用意しましょう。自爪の長さと形を整えるために使用します。爪切りを使うと爪に衝撃がかかってしまい、二枚爪や爪割れの原因になります。爪切りではなくエメリーボードを使うのがおすすめです。
初めて使う時はエッジが立っているので、別のエメリーボードかネイルファイルでエッジを落としてから使ってくださいね。
キューティクルリムーバー
キューティクル(甘皮)をふやかして柔らかくするための溶剤です。爪の生え際に塗布して使用します。
メタルプッシャー
甘皮を押し上げる時とジェルオフをする際に使用します。
持ち方は鉛筆を持つように持ってから、力が入りすぎないようにするため、中指を柄から離します。爪に対して45度の角度で当て、爪の根元にぶつかって跳ね返るように動かしましょう。
キューティクルニッパー(なくてもOK)
キューティクルや指先の角質を除去します。皮膚を傷つけないように爪の根元のカーブに沿って刃を動かしてください。
持ち方や使い方が難しく、誤った使い方をすると皮膚を切ってしまうことがあります。
メタルプッシャーだけでも甘皮処理は可能なのでなくてもOKです。
オレンジウッドスティック
はみ出したジェルを拭ったり、パーツを取り付けたりするときに活躍します。
スポンジバッファー
自爪の表面を軽く擦って傷をつける「サンディング」の際に使います。
グリッド数(目の粗さ)は180Gが最適です。
消毒用エタノール
自爪表面の油分と水分を拭き取るために使用したり、筆をきれいにしたりするときに使います。
ネイル用品では、ネイルクレンザーやネイルクリーナーという名前で販売されています。他に代用できるものとしてはノンアセトンの除光液があります。
ワイプ(カットしたキッチンペーパーでOK)
消毒用エタノールを染み込ませて油分除去をしたり、ジェルブラシを拭いたりするときに使用します。毛羽立ちの少ないペーパーなら何でもOKですが、カットしたキッチンペーパーを使うのが最も手軽です。
セラミックプッシャー(あると便利)
メタルプッシャーと併用して甘皮の処理に使うことができます。甘皮処理をしながらスポンジバッファーでサンディングしにくい爪の根元やサイドのサンディングができるメリットがあります。
ネイルオイル
塗った後の保湿ケアのために必要です。香りや容器で種類が豊富なので自分が使いやすいものを用意してください。
下準備のやり方
ジェルネイルをするときに仕上がりのきれいさと持ちの良さに関わってくるのが下準備です。おろそかにせず、毎回きちんと下準備を行いましょう。特に甘皮ケアはジェルの持ちを良くし、仕上がりを美しくするためにも重要な工程です。
1.エメリーボードで自爪の長さを整える
まずはエメリーボードで自爪の長さと形を整えましょう。エメリーボードは一定の方向にだけ動かし、往復して削らないことが大切です。往復がけしてしまうと爪に負担がかかり、二枚爪の原因になります。
2.キューティクルリムーバーを塗布する
爪の生え際にキューティクルリムーバーを塗布して甘皮をふやかします。甘皮が乾いてきたら適宜付け足して必ずウェットな状態にするようにしてください。
3.メタルプッシャーで甘皮を押し上げる
メタルプッシャーを使って甘皮を押し上げます。爪の中央から放射線状に動かすのがポイントです。
4.キューティクルニッパーで甘皮と角質を除去する
キューティクルニッパーがある場合は根元の甘皮や指先の固くなった部分を除去します。やりすぎると出血することがあるので不安な場合はやらなくてOKです。
5.自爪の表面をサンディングする
スポンジバッファーを使って自爪の表面を軽く擦って傷を付けます。
この工程をすることで自爪とベースジェルの密着が高まり、持ちが良くなります。やりすぎると爪を薄くしてしまうのでツヤを消す程度にしましょう。
6.自爪の表面の油分除去
ワイプに消毒用エタノールを染み込ませて自爪の表面をよく拭き取ります。
この工程は油分除去と言って、自爪の油分と水分を拭き取ることでベースジェルの密着を良くします。ジェルが弾いてしまったり、硬化したときに縮んだりしてしまう場合は油分除去不足の可能性が高いのでしっかり行ってください。
基本的なワンカラーの塗り方
基本的なワンカラーの塗り方を解説していきます。ここではボトルタイプのジェルを使用している場合の塗り方を紹介します。
1.ベースジェルを爪全体に塗ってライトで硬化する
爪の厚み分(エッジ)にもベースジェルを塗ることで硬化時のジェルの縮みを予防し、持ちを良くすることができます。
ジェルを筆に取る時はボトルネックやコンテナの縁でよく筆をしごいてハケを平らにし、筆の片面だけに取るようにします。
爪にジェルを乗せる時は、爪の根元近くにジェルを乗せるとはみ出しやすいのでまずは爪の中央に置きます。その後に筆先を使って爪の根元にジェルを動かし、キューティクルラインを取りましょう。
2.カラージェルを塗ってライトで硬化する
やはりエッジまできちんと塗ることで持ちが良くなるのでしっかり塗りましょう。
爪の根元のライン(キューティクルライン)をきれいに取ることで仕上がりがきれいになります。キューティクルラインがきれいに揃うように意識して塗ってください。
キューティクルラインを取る時はブラシをしっかりと平らに広げ、ハケ先を揃えることが大切です。カーブになっているところが塗りにくい場合は、ハケ先が丸くカットされている「オーバル筆」を購入して使用するのがおすすめです。
もう1点、セルフレベリングをうまく利用することも大事です。
セルフレベリングとは、ジェルが自然に平らになるように動いていく特性のことです。表面をつるんとさせたいときに何度も筆を通すより、セルフレベリングするのを待つことでジェルが自然に広がり、つるんとなってくれます。
オレンジウッドスティックで微調整などを終えたら、ライトで硬化します。
3.カラージェルは2度塗りしてライトで硬化する
色ムラにならないように気をつけて塗り、ライトで硬化しましょう。
4.トップジェルでコーティングしてライトで硬化する
爪のエッジまでしっかり覆うことで持ちが良くなります。
これでワンカラーが完成です。
塗った後のネイルケアのやり方
ジェルを長持ちさせるには塗った後のネイルケアも大切です。自爪の油分除去をしていて乾燥している状態なのでネイルオイルで保湿を行いましょう。
1.指先にキューティクルオイルを塗布する
手指を清潔な状態にしたらキューティクルオイルを塗ります。
キューティクルオイルの塗布は、爪の生え際と爪先の爪と皮膚の間の2箇所に行いましょう。
2.マッサージをするように指先に馴染ませる
ジェルネイル施術後だけでなく、起床時や手洗い後、お風呂上がり、就寝前などのお好きなタイミングで1日5回位塗ると健康な爪を維持できます。
指先の乾燥を感じた時は、こまめにキューティクルオイルで保湿するようにしましょう。
オイルを塗った後にハンドクリームも塗ると保湿力が持続しますよ!
また、ジェルネイルをしている時はジェルを長持ちさせるためにも指先の使い方に少し気を配りましょう。爪先を使用するとジェルがはがれやすくなってしまいます。
・ダンボールを開けるときに爪先を使わない
・缶のプルタブは指の腹を使って開ける
・タイピングやスマホの操作で爪先を当てないようにする
以上のような点に気をつけることでジェルが浮いたり割れたりすることを予防できます。
オフの仕方
ジェルネイルはマニキュアのように除光液で落とすことはできません。セルフジェルネイルをするならオフの仕方も知っておきましょう。正しくジェルネイルを落とすことで自爪を傷ませることがなくなります。
ジェルのオフに必要なもの
ジェルネイルのオフには以下が必要です。
・ジェルリムーバー
・ネイルファイル(180G)
・メタルプッシャー
・コットン
・アルミホイル
コットンは爪より一回り大きいサイズに、アルミホイルは指を巻けるサイズにカットしておいてください。
オフの手順
1.ネイルファイルでジェルの表面を削ります。トップジェルとカラージェルを全体的に削りましょう。
2.コットンにジェルリムーバーを染み込ませて、爪の上に置きます。
3.コットンがズレないように注意しながら、アルミホイルで指ごとコットンを巻きましょう。
4.15分ほど時間を置きます。
5.アルミホイルを外し、メタルプッシャーでジェルをこそぎ落としていきます。力を入れて無理やり落とさず、落ちない時はもう1度コットンを乗せてアルミを巻き直してください。
オフをするときの注意点
オフをする時の注意点は3つあります。
・アセトン入りのジェルネイル用リムーバーを使用する
・無理やり剥がさない
・ジェルを削りすぎない
1つ目は、アセトン入りのジェルネイル用リムーバーを使用することです。除光液にもアセトン入りのものはありますが、ジェルを落とすには濃度が薄いです。そのため落ちが良くないことがあるので、ジェルネイル用のリムーバーを使いましょう。
2つ目は、無理やり剥がさないことです。ジェルが浮いている部分があると、その部分からめくってしまおうと思うかもしれませんが、これをすると自爪の表面が一緒に剥がれてしまいます。自爪を薄くする原因になるので絶対にやめましょう。
3つ目は、ジェルを削りすぎないことです。始めのうちは自爪とジェルの境目がよくわからないかもしれませんので、削っているときによく確認しながら削ってください。削りすぎて自爪を削ってしまうと、やはり自爪が薄くなってしまうので気をつけてくださいね!
ジェルネイルでできるアートやデザインの例
ジェルネイルはライトに当てるまで硬化しないので、様々なアートができます。ここでは人気の3つのデザインをご紹介します。
ニュアンスネイル
ニュアンスネイルとは、色の濃淡の変化を楽しんだり、境界線の曖昧なアートを施したりするデザインのことです。マニキュアでもタイダイ柄やマーブル模様はできますが、ジェルならもっと複雑な模様や色の重ね方ができます。
マグネットネイル
マグネットジェルというジェルを使ったネイル全般を指します。マグネットジェルは、専用の磁石を近づけることでジェルに含まれている微粒子の鉄粉を動かして模様を出すことができるジェルです。奥行きのあるきらめきが特徴です。硬化するまで何度も鉄粉を動かすことができます。
凹凸のあるデザイン
マニキュアは平面のアートを楽しむものですが、ジェルなら凹凸のあるアートを施すことが可能です。ビジューネイルのほか、アイシングジェルや粘土ジェルというテクスチャーの固いジェルを使用することで厚みを出したアートができますよ!ぷっくりを生かした水滴ネイルやフラワーネイルが特に人気です。
ジェルネイルのおすすめメーカー
セルフネイラーさんにおすすめのリーズナブルな価格で購入できるネイルメーカーをご紹介します。
ネイル工房
楽天市場で購入できるセルフネイラー向けのネイルメーカーです。リーズナブルな価格でジェルネイルやネイル用品が販売されています。カラーバリエーションが豊富で、トレンド感のある新商品が多いのも魅力です。
ネイルタウン
Amazonや楽天市場で購入できるセルフネイラー向けのネイルメーカーです。シンプルでお洒落なパッケージで統一されています。アイシングジェルはベストセラー商品で、扱いやすいちょうど良い硬度や透明度の高さが人気の理由です。
セリア
大手100均の中で最初にジェルネイルを販売し始めたこともあり、様々なカラージェルがあります。また、ジェルネイルに使うアイテムが揃っており、セリア商品を使ってジェルネイルを始めることが可能です。
ダイソー
ジェルのほか、ネイルシールやグリッターなどのパーツも豊富です。半硬化状態のジェルネイルシールは貼るだけでジェルネイルのような仕上がりになるため、数日だけネイルを楽しみたいときに便利です。
キャンドゥ
まとめ
セルフのジェルネイルのやり方をご紹介してきました。セルフジェルネイルを始める手助けになれば幸いです。指先のお洒落を存分に楽しみましょう!