ガラスやプラスチックのようにツルツル・ツヤツヤの仕上がりになるのがジェルネイルの特徴です。すりガラスのように艶なしのコーティングをするマットトップジェルも人気ですが、基本的には艶ありのつるんとした表面に仕上げるトップジェルを塗ってコーティングします。ジェルのツルツルとした表面は何度も触りたくなりますし、マニキュアでは作ることのできない仕上がりなので、この艶が好きでジェルネイルを続けているという方も多いのではないでしょうか。しかし、セルフネイルでいざジェルネイルを爪につけてみると、なんだかキレイな艶がない・曇ってしまうといったことも起こりやすいです。特に最近は仕上げの拭き取りが要らない「ノンワイプトップジェル」もたくさん売られており、セルフネイルもより手軽に楽しめるようになっています。せっかくつけたジェルネイルで艶がないと「使ったジェルが悪いの?」「自分のやり方が悪い?」と思ってしまいますよね。今回の記事ではジェルネイルでキレイな艶がない原因や、日にちが経つとジェルの艶がなくなる理由についてご紹介します。ジェルネイルの艶に関してお悩みの方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
ジェルネイルで艶が出ない原因をチェック!
ツルツルでキレイな艶が楽しめるはずのジェルネイルが、セルフネイルで作ったら何故か艶が出ない、なんだか曇った仕上がりになるというお悩みを抱えている方は多いようです。中には、すでに何度もセルフネイルで付けていて、毎回キレイなツヤツヤに仕上がるのに、今回だけトップジェルが曇ってしまった・・・というセルフネイラーも。ジェルネイルに艶が出ないのは、実に様々な原因があるのです。さらに原因が一つだけではなく、複数が重なって艶のない状態に陥ることもあるので、まずは以下のポイントをチェックして、艶が出ない原因を解消しましょう。
未硬化ジェルが原因かも?
最後に塗るトップジェルやクリアジェルで、未硬化ジェルの残るタイプを使っている方は、その未硬化ジェルが原因で艶がないのかもしれません。以下のポイントをチェックしましょう。
①未硬化ジェルが完全に拭き取れていない
ノンワイプではないトップジェルやクリアジェルを使っている方は、最後にエタノールやジェルクリーナーなどを使って、ジェルの表面に残った未硬化ジェルを拭き取りましょう。これを拭き取らないと艶も出ませんし、表面がベタベタになってゴミやホコリもついてしまいます。
未硬化ジェルのベタベタには、硬化後に上から重ねるジェルの定着をよくする役割があります。そのため、ノンワイプトップジェルや、オールインワンタイプで拭き取り不要なジェル以外は、ベースジェルもカラージェルも、トップジェルも未硬化ジェルが残るようになっているのです。しかし、最後の仕上げに使うトップジェルやクリアジェルは、未硬化ジェルを残す必要がありません。そのため、エタノールやジェルクリーナーを使って、表面のベタベタをキレイに拭き取る必要があるのです。
②拭き取りのコットンやワイプを繰り返し使っている
未硬化ジェルは、コットンやワイプにエタノールやジェルクリーナーを含ませて拭き取っていきます。このとき、すでに他の爪の拭き取りで何度も使ったコットンの面を、繰り返し使わないように気をつけましょう。繰り返し使ってしまうと、拭き取りたいジェルの表面に、他の爪で拭き取った未硬化ジェルをこすりつけてしまうことになり、ジェルが曇ってしまいます。
コットンやワイプを使う枚数は人によって差がありますが、筆者は片手の爪に対して1枚、合計10本の爪を拭き取る時は2枚を使うようにしています。不安な方は2~3本の爪を拭き取ったらコットンやワイプを新しいものに変えるようにしましょう。
③拭き取りにアセトンが入ったものを使っている
未硬化ジェルの拭き取りにはエタノールや、ネイル用品メーカーから発売されている専用の拭き取り剤=ジェルクリーナーや、ノンアセトンリムーバーを使います。しかし、間違ってアセトンの入った除光液や、ジェルネイルリムーバーを使っている方もいるようで、これではジェルの表面から艶がなくなってしまいます。使う前に確認して、未硬化ジェルの拭き取りではアセトン入りの溶剤を使わないように気をつけましょう。
アセトンはジェルやマニキュアを溶かすことができる強力な溶剤です。アセトン入りの液体がジェルに触れると、未硬化ジェルだけでなくライトで固まったジェルも溶かしてしまうのです。また、拭き取り剤は使っているジェルのメーカーによって指定されていて、専用のジェルクリーナーを使わないと曇りやすくなるといった記載があることも。筆者は実際にとあるジェルの未硬化拭き取りに、ノンアセトンリムーバーを使ったところ、キレイに艶が出ず困ったことがあります。初めて使うトップジェルやクリアジェルは、どの拭き取り剤を使えばいいか確認しておくのがおすすめです。
上記の他にも、「エタノールやジェルクリーナーの量が少ない」「拭き取る力が弱い」といった原因も考えられます。未硬化ジェルは、コットンにたっぷりとエタノールやジェルクリーナーを含ませて、爪の表面や根元、爪先までツルツルになるようにキュッと拭き取りましょう。
ジェルネイル用のライトが原因かも?
未硬化ジェルをしっかり拭き取っているのに艶が出ない、また、ノンワイプジェルを使っているのに艶が出ないという方は、ジェルネイルを固めるためのライト自体に問題があったり、ライトを当てるときのちょっとしたことが原因かもしれません。
①ライトの不調or電球が切れている
ジェルネイルを固めるためには、UVライトやLEDライトが必要です。ライトの光が爪全面に当たっていないと、ジェルがうまく固まらず、艶が出なくなってしまいます。未硬化ジェルが原因で曇っていない時は、ライトの不調や電球切れを疑いましょう。
以前のネイル用ライトは高価な商品が多く、ベーシックで比較的安価なUVライトが主流でした。しかしUVライトは電球の消耗が早く、定期的に電球の交換が必要です。また、UVライトの明かりがついていても紫外線が出なくなったり、不安定なことも多いのです。一方でLEDライトは電球の寿命が長く、UVライトと比べると非常に長持ちします。最近はLEDライトも安価で購入できるようになったので、セルフネイルでLEDライトを使っている方も多いのではないでしょうか。しかし電球の寿命が長いLEDライトでも、永久的に使えるわけではありません。傍目からは問題なく使えそうでも、内部の故障が起きていたり、電球切れによって一部がついていないこともあるのです。長く使っているネイル用ライトは、セルフネイルをはじめる前に電源をつけてライトを裏返し、電球が切れていないかを確認しましょう。またUVライトを使っている方は、明かりがついても半年から1年に1回程度は電球を交換するのがおすすめです。
②ライトとジェルの相性が悪い
使っているジェルに対してライトのパワーが足りなかったり、ジェルが固まる波長のライトを使っていなかったりすると、ジェルが曇ってしまう、なかなか固まらないなどの不具合が起こる可能性が高いです。
ジェルにはUVライト専用、LEDライト専用、UVとLEDどちらでも固まるものの3種類があります。これはUVライトの出す波長と、LEDライトの出す波長が異なり、ライトの光から出る波長がジェルに合わないとうまく固まらないためです。近年はLEDライトの普及により、UVライト専用ジェルは非常に少なくなっていますが、ゼロになったわけではありません。例えば、UVライト専用のジェルなのにLEDライトを使おうとすると固まらず、艶が出るはずが曇ってしまったりなど、仕上がりに悪影響を及ぼす可能性が高いのです。
また、ライトのパワー不足で艶が出ず、硬化不良になることも多いです。ワット数が少ない6Wや12Wのライトでは、5本の指をいっぺんに固めるのはまず難しいと考えましょう。ドーム型のライトなら36Wや48Wのライトを用意するのがおすすめです。また、コンパクトタイプのライトでも12~24W程度のパワーがあるものをおすすめします。
プロのネイリストも使用しているネイル用品メーカーは、自社のジェルが固まる波長を出すライトを販売しているので、ジェルとライトのメーカーを揃えると上記のような心配はありません。また、ジェルやネイル用ライトによっては、どの波長で固まるのか、照射する光がどのくらいの波長をカバーしているのかを、パッケージやWEBサイトの説明文に記載しています。ライトのパワーだけでなく、波長に関してもしっかり確認した上で使いましょう。
③照射時間が短い
かなり単純明快な理由ですが、ジェルネイル用ライトに当てる時間が規定よりも短いと、うまく固まらず、艶のない表面になってしまうことがあります。ジェルネイル用ライトのパワーや波長をチェックするだけでなく、メーカーの推奨する硬化時間も確認しておきましょう。また、ジェルが固まるときに出る「硬化熱」が気になって、ライトから指を離すこともありますが、ライトから離している時間を硬化時間に含めるのはNGです。だからといって硬化熱を我慢してはいけません。硬化熱がひどいと、低温やけどになる恐れもあります。ライトに当てたときに「熱い」と感じたら、まずは指をすっとライトから離して、熱が収まるまでライトに入れず待ちましょう。その後、熱が落ち着いてから、先程ライトに当てた時間にプラスして、足りない時間分を当てて固めていけばOKです。
ジェルが曇る原因にはこんなものも
上記のような未硬化ジェルやネイル用ライトだけでなく、「ジェルが古い」「ジェルの撹拌不足」「ジェルが厚塗りすぎる」「ジェルが薄塗りすぎる」といったことも、艶が出ない原因になり得ます。ジェルネイルの液は開封後半年から1年ほどで使い切るのがおすすめです。古いジェルを使うと、成分が劣化していてキレイに固まらず、艶も出なくなってしまいます。また、塗る前にジェルの容器の底からしっかりと混ぜる撹拌をしていないと、硬化不良になりやすいので注意が必要です。また、厚塗りすぎる・薄塗りすぎるのも、本来の艶が出ない原因となるので気をつけましょう。
ちなみにジェルを撹拌するには爪楊枝でもOKですが、ラメ入りやマグネットジェルなどしっかりと混ぜる必要があるものは撹拌している間に爪楊枝折れてしまうことが多々あります。そのためスパチュラを一本持っておくのがオススメ!ネイルカラーをパレット上でミックスする時も、スパチュラを使った方がしっかりと混ぜることができます。使用後は拭いて使い回しができるので経済的で便利です。
日にちが経つと艶がなくなるのはなぜ?
付けたてのジェルネイルは、ツヤツヤでガラスのように光が反射してとてもキレイですよね。しかし、付けたてはよくても、1週間、2週間と経過すると、表面の艶がなくなっていくのが気になる方も多いのでは。これは生活しているうちに、ジェルの表面に細かい傷がついてしまったり、洗剤での変化、日常生活での汚れが原因となっていることがほとんどです。物に軽く爪をぶつけてしまったり、洗剤を使ってお掃除したりなど、ほんの些細なことでもジェルの曇りは発生してしまいます。また、スキンケアやボディケアで使っているクリームやオイル、ファンデーションやリップといったコスメも、ジェルについてしまうと膜をはったかのように曇ってしまいます。単なる汚れであれば、コットンにエタノールやジェルクレンザーを含ませて拭き取るだけでキレイになりますが、細かい傷や洗剤による変化は、拭き取っても艶は戻りません。付け替えするタイミングよりも早く曇ってしまったら、表面をファイルで軽くサンディングして、ダストをエタノールで拭き取り、トップジェルを上から塗って硬化しましょう。軽く曇っている程度なら、このようにトップジェルを塗り直すだけでもキレイな艶が戻ります。ファイルをかけすぎるとカラージェルの部分も削れてしまうので気をつけてくださいね。
ネイルに艶がない時の対処法
最初はちゃんと艶があったのに日にちが経ったことでネイルの艶がなくなったり、くもったりした場合は、上記の「日にちが経つと艶がなくなるのはなぜ?」でもお伝えしたように、技術的なことが原因ではありません。日々の生活の中でネイルの表面に傷や汚れがつくことで、艶がなくなっていくのです。これは磨いても履いているうちに靴が汚れていくのと同じように、仕方のないことで避けようがありません。しかしトップコートを塗り直すというメンテナンスを行うことで、ネイルに艶を戻すことができます。
ここでは、艶のなくなったジェルネイルに艶を戻すやり方をご紹介します。くすみや黄ばみも取ることができるので、色もネイルつけたて当初のような鮮やかさが復活します。
●用意するもの
- トップジェル(ノンワイプトップがおすすめ)
- バッファー
- エメリーボード
- ストーンプッシャー
- エタノール
- ダストブラシ
- キッチンペーパー
- キューティクルオイル
※おすすめのノンワイプトップジェル
[アプリ ノンワイプトップジェル]
アプリ ノンワイプトップジェルは、マニキュアのような塗り心地&適度な粘度でセルフレベリング能力が高く、初心者でも塗りやすいです。美しい透明感と極上の艶感が大人気!仕上がりの美しさからは想像できない低価格も魅力です。
●やり方
メンテナンスの目的は「トップコートの塗り直し」です。作業をする前は手を清潔にして、下にキッチンペーパーなどを敷いてから行いましょう!
- ストーンプッシャーで甘皮を軽く処理する。
爪が伸びていて根元から自爪がある程度出ているなら、ジェルに触れないようにしながら、クルクルといつものようにドライケアをしてしまいましょう。まだ爪があまり伸びていないなら、甘皮をケアする時にストーンプッシャーでジェルも削ってしまう可能性があります。その場合は甘皮を軽く押し上げる程度にしておき、ルースキューティクル(爪にへばり付いた薄い角質)の除去も最低限のところでやめておきます。万が一ジェルネイルの根元を削ってしまうと、そこからネイルが取れてしまう可能性が高くなります。 - バッファーを使ってネイルの表面をサンディングする。
表面についた傷や汚れを取るのが目的なので、トップコートを全て削る必要はありません。サンディングの目安は、表面に艶がなくなりネイル全体がマットになっていればOKです。 - ダストブラシで削りカスを払う。
- エメリーボードを使って、爪先の形を軽く整える。
- エタノールを染み込ませたキッチンパーパーで、爪やキューティクル周りを丁寧に拭いていく。
- トップコートを爪の根元から塗る。
根元は自爪の上からトップコートを塗ってしまってOKです。ただし、甘皮にはみ出したりサイドに流れるのはNG。そこからトップジェルが浮いてしまうので気をつけて下さい。エッジ(爪の先端)も忘れずにぬりましょう。 - ライトで硬化する。
- キューティクルオイルを塗って、メンテナンス修正。
メンテナンス後は、美しい艶と透明感が戻ったネイルを見て驚くかもしれません。想像していた以上にネイルはくすんでいたことがわかると思います。ぜひ試してみて下さい。
ネイルのメンテナンスがオススメの理由
ジェルネイルの表面に付着していた汚れや傷を削り、新たにトップコートを塗り直すことでネイルに艶と透明感が戻ります。またトップコートのくすみがなくなることで鮮やかな色も蘇ります。さらに、ネイルのメンテナンスは簡易的であっても甘皮のケアが一緒にできるので、カチカチになりがちな甘皮もスッキリと処理することができます。
最近のジェルネイルは持ちが良いので、実際は3週間毎に付け替えている人は少なく、4週間(月1回くらいのペース)でジェルネイルを付け替えている人がほとんどです。そのため、艶がなくなった時にだけ艶のためにメンテナンスをするのではなく、3週間前後に1度、艶がなくなった時の対処法を取り入れるのもオススメです。
いくらネイルの持ちが良くてもジェルネイルの理想の付け替えペースは3週間です。これ以上はどんどん劣化していくので、4週間後ともなると爪も甘皮も伸びていて、ネイルは確実にくすんでいます。同じジェルネイルを3週間以上つけていたいならメンテナンスをして、1度ネイルの艶を復活させて、くすみや甘皮の処理をすることで4週間後もキレイな指先を維持していくのが良いでしょう。
注意してほしいのは、使用するトップジェルは必ず「ソフトジェル」と選ぶようにすることです。万が一、ハードやセミハードのトップジェルを使ってしまうと、ネイルサロンでの付け替えの際に、別途ハードジェルのオフ代を追加請求される場合が多いです。自分でトップコートを塗り直す時は、ソフトジェルを使いましょう!