「ジェルネイルはネイルサロンでするもの」という認識はかなり減っているのではないでしょうか。
ネイルに詳しくない人でもセルフでジェルネイルが楽しめるように、今や様々なメーカーで安価なジェルが販売されています。
また詳しくない人が手軽に楽しめる趣味に「レジンアクセサリー」があります。
ジェルネイルと同じように、専用の液をライトに入れて固めるものです。
液体をライトで固めるという点から、ジェルネイルとレジンは同じものなのでは?と考える人も多いようですが、実は成分が異なるもので注意が必要です。
今回はジェルネイルとレジンの成分についてご紹介してまいります。
そして「旧表示指定成分」という言葉をご存知ですか?スキンケアや化粧品の成分にについて調べていると、この言葉を見かけることがあるようです。旧表示指定成分をきちんと理解して、トラブルを起こしがちな敏感肌に、少しでも優しいスキンケアを心がけましょう!
レジン液とジェルネイルの違いって?
レジンとジェルネイルの違いについて知るためにまずはそれぞれの成分について詳しく見ていきましょう。
同じ硬化用ライトを使用できる2つですが、違いはあるのでしょうか?
ジェルネイルの成分
ジェルネイルはマニキュアのように自然乾燥させるものではありません。ライトで液体を固めて、爪に密着させます。そのため厚みを出したり、アート、パーツの取り付けなどが自在にできて、固めたあとはプラスチックのようにカチカチになります。そして成分ですが、とある有名ジェルブランドのクリアジェルの成分は以下のようになっています。
- アクリレートオリゴマー
- アクリレートモノマー
- 光重合開始剤<
- シリカ
そしてサンディング(下処理で爪表面をやすること)のいらない、有名ジェルブランドの成分は以下のとおりです。
- ウレタンアクリレート
- メタクリル酸2-ヒドロキシエチル
- アクリル酸イソポルニル
- ジメチルアクリルアミド
- トリアクリル酸トリメチロールプロパン
- リン酸ビス2-(メタクリロイルオキシ)エチル
- 2.4.6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド
この2つのジェルは化粧品として使える成分を配合しており、分類も化粧品です。つまり爪や肌に直接ついても問題がないとされています。
レジン液の成分
レジンとは日本語で樹脂のことを指します。近年はハンドメイド作品を作るために使われる事が多いです。レジン液を好きな型に入れて、パーツや色素を混ぜ込むことができます。ジェルネイルでも使うライトで固まるのが「UVレジン」で、自然乾燥で固まる「エポキシレジン」というものです。ネックレスやピアス、キーホルダーのチャームを作ったり、ブレスレットや指輪を作ることもできます。そして成分ですが、まずはとあるレジン液をご紹介します。
- アクリル系光硬化樹脂
なんとたったこれだけです。また他のメーカーのレジン液には以下のように記載がありました。
- 特殊アクリレート樹脂(火気厳禁 第四類第三石油類)
上記のどちらのレジン液も樹脂には変わりないですし、ジェルネイルも樹脂でできています。しかし人体に使うことを想定されていないですし、レジン液は雑貨扱いなので、化粧品のように成分をすべて表示する義務はありません。つまりどんな化合物が含まれているかもわからないのです。まれにレジン液をジェルネイル液の代わりにしているという人がいるようですが、手荒れや水疱、かゆみなどアレルギー症状が出る可能性が高いので、ジェルネイルとしては使用しないでくださいね。
ジェルネイルとレジンの違い
ジェルネイルとレジンの違いは、ジェルネイルは化粧品、レジンは雑貨というものがあります。
また、上記を見ていただけるとわかるように成分にも違いがあるのです。
ジェルは爪に塗ることを前提に作られている化粧品分類ですが、レジンは雑貨分類です。
そのため、レジンの代わりにジェルネイルを使用することは可能ですが、ジェルネイルの代わりにレジンを使用するのはやめましょう。
ちなみにジェルネイルのライトをレジンのライトとして使用することは可能ですよ!
ジェルネイルとレジンを混ぜることはできる?
ジェルネイルとレジンを混ぜて使用することができるのか気になる方も多いようです。
実際のところ、どうなのでしょうか?
混ぜるのはあまりおすすめできない!
ジェルネイルとレジンを混ぜるのはあまりおすすめできません!
成分に違いがありますので、硬化不良が起きたり変色したりする可能性があります。
また、ジェル本来の強度がなくなってしまう可能性も。
ネイルパーツやアクセサリーパーツを作成するときも、レジンで作るならレジンだけで、ジェルを使用するならジェルだけで作るのが良いでしょう。
旧表示指定成分ってなに??
1980年に、厚生省(現在の厚生労働省)は身体に有害な影響を及ぼす危険性があるとして、102種類の合成成分に香料を加えた計103種類を、「表示指定成分」に指定しました。
これにより、化粧品パッケージには表示指定成分の表示が義務付けられるようになったのです。
また、2001年からは化粧品に配合される全ての成分の表示が義務付けられるようになり、それまでの表示指定成分は「旧表示指定成分」と呼ばれるようになりました。
私達は、パッケージを見て身体に安全な化粧品を選ぶことができるようになったわけですね。
旧表示指定成分はなぜ良くないの?
旧表示指定成分には、どのような危険性があるのでしょう?
そもそも旧表示指定成分のほとんどは、石油から合成的に作られた化学物質です。
元々昔から使われてきた優しい天然成分とは違い、刺激の強いものが多い為、肌に使うと敏感肌やアレルギーを引き起こしやすいと言われています。
その昔、石油から化粧品の材料になる成分が精製できることが発見されてからは、大量生産が可能な上に、コストが低いというメリットがあるため、このような合成化学成分が広く使われるようになりました。
しかし、結果として肌トラブルの被害を多く出すことになってしまい、化粧品の安全性が見直されるようになったのです。
旧表示指定成分にはどのようなものがあるの?
旧表示指定成分には、防腐剤、界面活性剤、タール色素、香料、溶剤、紫外線吸収剤などがあります。以下は敏感肌に刺激の強い成分の一例です。
・パラベン(パラオキシン安息香酸エステル)
防腐剤・殺菌剤。刺激が強くアレルギーを起こす可能性がある。敏感肌の人はパラベンフリーの化粧品を選ぶこと。
・安息香酸
化粧品に広く使われる防腐剤。肌に炎症などのアレルギーを起こす可能性がある。
・ラウリル酸硫酸ナトリウム
合成界面活性剤。洗浄力が強いので肌のバリア機能を壊し敏感肌を悪化させてしまう。
・サリチル酸フェニル・シノキサート
紫外線吸収剤として日焼け止めに多く配合されている。肌に刺激を与え、アレルギーを引き起こす可能性がある。
・タール色素(赤色○号、青色○号など)
アレルギーの原因として指摘されている。特に赤色202号は肌への刺激が強い。
化粧品を選ぶ時には
まず、敏感肌の方は、旧表示指定成分が配合されていない化粧品を選ぶようにしましょう。
特に合成界面活性剤は、乾燥肌や敏感肌を引き起こしやすいので注意してください!
旧表示指定成分について、ある程度の知識を身につけておくと、化粧品選びに役立ちますが、パッケージを見ただけではどれが旧表示指定成分であるか分かりにくいですよね?
そんな時は化粧品パッケージの表記に「旧表示指定成分無添加」と書かれている製品を選ぶようにすると良いでしょう。
無添加をうたう化粧品でも、全ての肌質に問題がないとは限りません。
必ずパッチテストを行って、問題がないことを確認してから自身の肌に使ってくださいね。