手がむくんで指輪が抜けない!一度はそんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。手の乾燥や、シミ、シワなどは日頃から意識してメンテナンスしている人が多いですが、実はもう一つ、意識してメンテナンスして欲しいのが手のむくみケアです。「手はその人の年齢を表す」といわれているのは、ご存知の方も多いと思います。確かに、爪や肌の乾燥、シミ、シワなどは老け見えする大きな要素です。しかし手のむくみは、顔や脚のむくみほど気にしている人は少なく、そのまま放置している人が案外多いです。むくんだ手は老け見えというより、「おばさんぽい」印象を与えます。メイクやおしゃれにも気を使い、シミのないきれいな手をしているのに、何だかおばさんくさい・・・。そのような、どことなく垢抜けない印象になってしまうことだけは避けたいですよね!またむくみといえば、悩んでいる人が多いのは脚のむくみです。特に湿度と気温の上がる梅雨の時期はむくみやすく、重くてだるい「重だる脚」になりがちです。とある調査で20~40代の働く女性10000人を対象に行った結果、日頃「脚のだるさ」を感じている人は80%にのぼるそうです。一晩寝て回復すればまだ良いのですが、梅雨の時期のむくみはひどいことが多く、朝から重い脚を抱えている人が増えます。そんな時に効果的なのが、重だる脚を解消するマッサージです。ネイリストも座りっぱなしの仕事なので、足のむくみはひどくなりがちです。足のだるさを解消させて、スッキリ足で仕事をしていきましょう。今回は手のむくみと足のむくみを、それぞれスッキリさせるためのマッサージ方法をご紹介します。
手がむくむのはなぜ?
むくみの原因は、排泄しきれなかった余分な水分が、体に溜まってしまった状態を指します。ずっと同じ体勢でいたり、体の冷えによる血行不良、また塩分の摂りすぎなども原因です。体は塩分濃度を調節するために、水分を体内に溜め込む性質があります。ちなみに飲み会の次の日に顔から手までパンパンになってしまうのは、アルコールの影響は少なく、ほとんどの場合、塩分量の多い食事を一緒に食べているからです。そして手は、体の中でも脚に次ぐ、むくみやすいパーツになります。普段の生活で手を上に挙げることはあまりありません。水分は下に流れていくため、なにかと下を向いていることの多い指先は、すぐにむくんでしまいます。
手のむくみはこれで解消!
手はむくみやすいパーツではありますが、少し意識すればすぐにスッキリと改善することのできる箇所でもあります。
●手を温める
手のむくみを取るのに手っ取り早いのは、手を温めることです。38℃~40℃のお湯に手を数分浸けましょう。一気に指先の血流が良くなることで、むくみが改善されます。
●マッサージをする
少し余裕がある時は、ハンドクリームやオイルを使って指を一本一本マッサージしましょう。むくみを取る場合は、指先から指の付け根に向かって摘むように揉んでいくと効果的です。
●指を動かす
まずは手を心臓よりも高い位置に挙げましょう。万歳したまま、手をグー・パーと握ったり開いたりを繰り返します。手を降ろすと、一気に腕から指先まで温かくなり、むくみが取れていきます。
ネイリストもOLも悩む足のむくみ対策!
ネイリストはお客さんの手や足にジェルネイルやマニキュアを塗布したり、ネイルケアを施すのがお仕事です。これらの施術中は基本座りっぱなしで、立ち上がるのはお客さんが入店して受付をする時や、お会計をして退店する時くらいです。また、マツエクやマツパの施術を行うアイリストも、ネイリストと同じく施術中は座りっぱなしですね。そして同じく美容業の美容師やエステティシャン、セラピストは、どちらかというと立ち仕事がメインとなっています。ネイリストやオフィスで働くOLさんのように、座り仕事は楽と思われがちですが、実は座りっぱなしで同じ体勢を続けることは危険だと言われているのです。
座りっぱなしで同じ体勢を続けていると、血流が悪くなり、肩こりや腰痛、体の冷え、そしてむくみなどの原因になってしまいます。また、座りっぱなしで作業し続けるのと、立ち上がったり座ったりを混ぜて作業しているのとでは、前者のほうがメンタルの不調を感じる人が多いという研究結果が出ています。楽と思われている座り仕事には、このようにたくさんのリスクがあるのです。ネイリストの職業病である、座りっぱなしのむくみも軽視できませんよね。
とはいえ、ネイリストはお客さんの施術中にいきなり立ち上がったり、歩き回ったりできませんよね。また、デスクワークメインのOLさんも、頻繁に立ち上がったり歩いたりするのは難しいです。そんな方々が足のむくみを解消したい時は、足をちょこっと動かすだけのマッサージやストレッチがおすすめです。ネイリストなら施術と施術の間に、OLさんなら仕事で一息つくタイミングでためしてみてはいかがでしょうか。
①座りながらつま先とかかとを上げる
座りながらもむくみをスッキリとさせたい時は、つま先とかかとを上げるストレッチを行いましょう。やり方は非常に簡単で、まずは座った状態で足の裏を床にぺったりとつけます。両足の膝をくっつけないように、少しスキマを空けて、まずはつま先から上げ下げを行いましょう。かかとだけを床につけ、つま先が天井の方を向くようにぐっと上げます。そのあとはサッと下ろして床につけるだけ。これを何十回か繰り返しましょう。実は疲れるくらい回数を重ねるのがおすすめです。
つま先の上げ下げが終わったら、今度はかかとをあげます。やり方はほぼ同じで、かかとは床から浮かして天井の方を向くように上げ、つま先は床につくようにします。かかとを浮かしたら、あとはサッと下ろすだけ。つま先の上げ下げと同じようにこちらも何十回か繰り返しましょう。
つま先とかかとの上げ下げが習慣化すれば、凝り固まった足も柔らかくなり、冷え知らずの足先が手に入りますよ。
②膝裏と足の付け根をもみほぐすマッサージ
足を動かした後は、マッサージでほぐしていきましょう。実は足の膝裏と、足の付け根にはリンパの管をつなぐ節があります。これらを指や手で圧をかけながら、ぐっと押しながら数回揉んでみてください。膝裏は指で挟むように、足の付け根は握りこぶしをつくると押しやすいです。簡単に見えるマッサージですが、足のむくみ解消に最適なのです。次でご紹介する重だる足の対策にもぴったりなので、気がついた時に繰り返すクセをつけてみてはいかがでしょうか。
重だる脚とは
日々ツイッターでも、多くの人がツイートしている脚のだるさ。ある調査では、脚のだるさやむくみを訴える口コミ件数が3月頃から徐々に増え、5月、6月、7月に最も多くなるという結果が出ています。このように春から夏にかけて増える「重だる脚」、その原因はどこにあるのでしょう。実は重だる脚は、気象シンドロームという症状の一つです。気象シンドロームとは、気象によって体調不良が起こることです。春から夏にかけては梅雨もあり、また気温と湿度が上がる、気圧が下がる、といったような気象に大きな変動が起こる時季です。そして、だるさを訴える口コミ件数の上昇は、気温の上昇、湿度の上昇、気圧の降下とみごとに連動しています。まさに重だる脚は、気象シンドロームの典型といえます。ではなぜ、気象の変動で脚がだるくなるのでしょうか。
重だる脚と気象の関係
●気圧が下がる
脚には、血液を押し上げるポンプ機能があります。しかし気圧が下がると脚にかかる圧力が減り、筋肉が緩んでポンプ機能が低下してしまいます。
●気温と湿度が上がる
気温が上がると皮膚から出る汗が増えます。しかし湿度が高いので汗が蒸発しにくくなり、細胞に水分が停滞していきます。こういったことから、脚に水分と共に老廃物が溜まりやすくなり、重だるさが生じます。また、気象の変動は自律神経も不安定にします。そのため血液やリンパの流れが悪くなり、代謝や排泄能力が低下して、さらに水分を溜め込んでしまいます。また気象変動の弊害は、脚だけでなく全身に及びます。梅雨時や台風前には、偏頭痛や肩コリ、全身のだるさ、不眠、冷え、イライラがひどくなるという人が増えます。
重だる脚はこれで解消!
脚には、「太もも」「ふくらはぎ」「足裏」の3つのポンプ機能があります。重だる脚の回復の鍵は、これらポンプ機能を高めることです。以下でポンプ機能を高める方法をお伝えします。
●脚全体のマッサージ
・ハンドマッサージ
両手のひらで脚を横から挟み、足首、ふくらはぎ、太腿の順に各2分ずつ、円を描くようにマッサージしていきます。
・水圧マッサージ
入浴時、強めのシャワーで上から下へ、下から上へと、脚全体に水圧をかけていきます。
最初はそけい部から太腿の前を通り足指に向かって、次に足裏からふくらはぎを通って太腿の後ろへ。これを片脚2往復ずつ行います。
●足裏のエクササイズ
立った状態で爪先立ちをしては戻す。これを繰り返すと、ふくらはぎと一緒に足裏の筋肉も鍛えられます。また青竹踏みで硬くなった足裏の筋肉や腱をほぐすのもオススメ。
●足指のエクササイズ
下肢の最末端にある足指は、最も水分や老廃物が滞る場所です。しかし足指の筋肉は、日常生活では衰えがちです。足指じゃんけんや、歩く時には地面をしっかりと足指で蹴り返し歩くことを常に意識しましょう。
まとめ
脚のだるさを感じる時間帯は、疲労がピークになる夕方〜夜が最も多いです。しかし一晩寝てもむくみやだるさが取れなかったら、重だる脚の可能性が高いです。また一見すらりとしたキレイな脚でも、脚が重だるいという人はいますから、むくみがないからといって安心できません。特に湿度や気温が高くなる季節は、重だる脚をほっておくとむくみが定着してしまいます。3つの解消法を実践して、軽やかな脚で毎日を気分よく過ごしましょう。