ネイリストとしての働き方には、大きく分けて、ネイルサロンに所属し働く方法か、自分自身でネイルサロンを開業して働く個人事業主という2つの働き方があります。
一昔前は、ネイリスト=サロン勤務を経てから独立開業をする人が多かった中、最近では、検定の取得後すぐに開業をする人も増えています。
筆者である私自身は、約5年のサロン勤務を経て、出産や引っ越しのタイミングと同時に自宅ネイルサロンを開業しました。
ネイルサロンを開業する為に必要な準備は沢山ありますが、今回は多くの人が気になるであろう、「ネイルサロンの開業資金」について、その内訳や目安等も解説していきます!
ネイルサロンのタイプはどっち?
ネイルサロンを開業する場合、主に2種類の開業方法が存在します。
- 自宅型ネイルサロン
- 店舗型ネイルサロン
です。
冒頭でもお伝えした通り、筆者は(1)の自宅型ネイルサロンを経営しております。
では、実際に(1)と(2)それぞれのネイルサロンの特徴と、開業時にかかる必要資金の目安や内訳について、詳しく解説していきます。
自宅型サロン
(1)自宅型ネイルサロン
自宅型ネイルサロンは、一般的に「自宅サロン」と呼ばれているものです。
自宅サロンは、その名の通り、住居を使用したネイルサロンです。
一般的に自宅型ネイルサロンの場合、必要な開業資金は、30万円~と言われています。
内訳については後ほど説明しますが、自宅サロンの場合、テナントを借りる初期費用が不要であるため、最初にかかる費用を抑えることが可能です。
しかし、既に住んでいる住居を使用するのか、開業にあわせて新たに物件を契約するのかで、初期投資は大きく変わってきます。
店舗型サロン
(2)店舗型ネイルサロン
店舗型ネイルサロンは、テナントを借りて開業するネイルサロンです。
店舗型ネイルサロンの場合は、
- テナント契約料
- 道具代や広告宣伝費
が必須となり、必要な開業資金の目安は、200万円~と言われています。
特にこのテナント契約料が開業資金の大半を占めると思っておくといいでしょう。
ネイルサロンの開業資金:自宅型
では、実際に筆者も経営している、自宅型ネイルサロンの開業資金の内訳や目安を解説します。
家具代
(1)家具代
ネイルサロンを開業するにあたって必ず必要なものは、
- ネイルデスク(~5万円)
- チェア2脚(~5万円)
- フットチェア(2万円~20万円)
- フット用小テーブル(~2万円)
です。
また、自分の理想とするサロン空間を演出するためには、
- パーテーションやカーテン等
- 観葉植物などの小物
- 照明具等
も必要となってきます。
自宅空間を使用する場合、あまり大きな家具は置けないことが多いため、そこまで立派なものを購入する必要もないですが、こちらも自分がどのような空間を作り上げたいか、なににこだわりを置くか、で変わってきます。
ネイル用品代
(2)ネイル用品代
ネイル用品代の内訳と目安は、下記の通りです。
- ネイルマシン(~8万円)
- ネイル筆等(~2万円)
- ジェル等(メーカーによるため目安の算出不可)
- ネイルライト(~3万円)
- デスクライト(~1万円)
- 消耗品(~1.5万円)
一番重要なジェルやスカルプチュアの目安ですが、こちらはどのメーカーを選ぶかで大きく予算編成が変わってきます。
カラーのバリエーションは、サロンの売りになるため、自分の予算と希望に添ったメーカーで一通りの定番色、人気色を用意することをおすすめします。
広告宣伝費
(3)広告宣伝費
広告宣伝費については、どの媒体を採用するかで大きく変わりますが、美容系集客サイトで最大手の場合、掲載のランクにもよりますが、年間契約で凡そ30万円~50万円程と言われています。
他にも、ホームページを使用する場合、HP作成や運営を委託する場合、毎月2万円~は必要になるケースが多いです。
ただし、広告宣伝費に関しては、Instagramなどの無料のSNSを駆使することで節約も可能◎
ですが、瞬発的に新規客を呼びたい場合は、ある程度有名な広告媒体に掲載をすることをおすすめします。
ネイルサロンの開業資金:店舗型
続いて、店舗型ネイルサロンの開業資金とその内訳と目安をお伝えします。
賃貸費
(1)賃貸費(テナント料)
店舗型ネイルサロンの場合、自宅型と大きく異なるのが、この「賃貸費」いわゆるテナント料というものがかかってくる点です。
賃貸費は、立地や広さ、築浅かどうかなどで大きく変動します。最近では、商用利用可能なマンションを使用したネイルサロンも増えており、その場合、路面店などよりも大きく賃料を抑えることができます。
こちらについても、立地等様々な条件から金額が大きく変動するため、目安の算出は難しいですが、資金計画や売上目標と照らし合わせて、しっかりと検討していきましょう。
内装工事代
(2)内装工事代
店舗としてテナント契約をしたあとは、理想のサロン空間を演出するための内装工事が必要になってくるケースがほとんどです。
内装工事を入れるとなると、安くても30万円~と言われており、サロンの規模感などによっては数百万程の大きな金額に。
以前も何かしらのサロンとして使用されていた、などの居抜き物件を選ぶことで資金が抑えられるケースもあるでしょう。
家具代
(3)家具代
家具代に関しては、自宅型と同様に
- ネイルデスク(~5万円)
- チェア2脚(~5万円)
- フットチェア(2万円~20万円)
- フット用小テーブル(~2万円)
に続き、
- パーテーションやカーテン等
- 観葉植物などの小物
- 照明具等
が必要となってきます。
しかし、店舗型の場合、ネイリストを増員するのであれば、その分の席数が必要となります。
また、待合用のチェアなどもあるといいでしょう。
ネイル用品代
(4)ネイル用品代
ネイル用品代についても、自宅型と変わりなく、
- ネイルマシン(~8万円)
- ネイル筆等(~2万円)
- ジェル等(メーカーによるため目安の算出不可)
- ネイルライト(~3万円)
- デスクライト(~1万円)
- 消耗品(~1.5万円)
が必要となりますが、こちらもネイリストの人数分用意が必要です。
広告宣伝費
(5)広告宣伝費
広告宣伝費についても、自宅型同様どの程度の集客が必要なのか、で大きく変動しますが、店舗型の場合、ランニングコストや初期投資分の回収を考えると、集客とその瞬発力は必要です。
そのため、店舗型ネイルサロンを開業する多くのネイリストは、
- ホームページ作成
- 大手広告媒体
- チラシ
- 無料のSNSツール
の全てを駆使していることが多いです。
そのため、開業時には、少なくとも30万~100万円ほどの広告費を覚悟しておくといいでしょう。
中には、瞬発力を求めて、ある程度顧客が増えるまで大手広告媒体に初期投資をかけて、とにかく瞬発的に新規集客を獲得する、といったネイルサロンもあります。
まとめ
今回は、自宅型・店舗型それぞれのネイルサロンの開業資金や内訳等について解説しました。
簡単にまとめます。
自宅型ネイルサロン
- 開業資金目安は、30万円~
- 毎月のテナント料などのランニングコストが抑えらえる
店舗型ネイルサロン
- 開業資金目安は、200万円~
- 内装工事代は、自分の理想やサロンの規模感によっては高額になる
- 店舗の立地等から毎月の賃料も大きく変動する
- 初期投資回収やランニングコストの大きさからも、開業時は広告宣伝費をかける必要がある
自宅型・店舗型ネイルサロン、どちらにおいても、
- 自身の理想やコンセプト、資金計画をもとにネイル用品等を決めていく
最近では自宅型ネイルサロンが人気ですが、自分が目指すサロンの規模感や開業資金によって選択するといいでしょう。そのためにも開業時は必ず、資金計画と合わせて「事業計画書」の作成をおすすめします!
私が経営している自宅型ネイルサロンについては、以前別の記事で更に詳しく解説しているので是非そちらも参考にされてください♪
他にも自宅ネイルサロンの開業について知りたい方は、こちらの記事で紹介しています♪
https://www.nailjoshi.com/94941/
https://www.nailjoshi.com/94366/