日本の夏は暑さがかなり厳しく、猛暑どころか酷暑と呼ばれるほど気温が上がります。湿度も高いため、カラッとした空気になりにくく、少しベタつくような感覚もありますよね。この暑さを和らげたり、熱中症予防のために様々なグッズが販売されているので、ミニ扇風機やネッククーラーを使っている人も多いのではないでしょうか。これらのグッズと合わせて、外出時に使って頂きたいのが日傘です。日傘を使うことで、外出時の日差しを直接浴びるのを防いで、紫外線対策にもなります。今や老若男女問わず使う人が増えていますが、実は日傘にも寿命があるというのはご存知でしょうか?何年も前に買った日傘を使っている方は、UVカット効果がなくなっているかもしれないのです。今回は、日傘の寿命や、新品との見分け方についてご紹介します。
紫外線の影響
日本では1年間の中で四季が移ろいゆきますが、天気が晴れとされる日の割合は意外と多めです。全国の晴れの日を1年間集計した平均を出すと、約200日以上にもなるというのはご存知ですか?つまり、暑い夏でも、寒い冬でも、太陽の光が降り注ぐことが多いというのです。晴れが多いと、洗濯物を外に干したりできますし、おでかけも雨傘いらずで嬉しいですよね。
しかし、晴れが多いと気になるのは「紫外線」です。紫外線は浴びることで良いこともありますが、人の体への悪影響も大きいのです。
●紫外線のメリット
人は紫外線を浴びることで、ビタミンDが体内で作られます。ビタミンDは骨の強化に繋がり、骨粗しょう症予防にもつながる優れもの。食べ物からも摂ることはできますが、摂りすぎると別の健康障害が出てくるので注意が必要です。また、日光を適度に浴びることで気分の落ち込みを改善する効果も期待できます。
●紫外線のデメリット
紫外線の悪影響が最もわかりやすいのは日焼けです。日差しを浴びると日焼けが起こりますが、これはやけどと変わらない症状なのです。赤みや茶みが出るといった差はあれど、皮膚が炎症を起こしている状態なので、日焼けをしてしまった場合、なるべく早めに適切な処置をする必要があります。
また、長い時間をかけて悪影響を与える別要素もあります。それがシミやしわといった変化や、皮膚がんなどの要因になる点です。
このように、紫外線は浴びるメリットもありますが、デメリットも大きいことがわかります。紫外線を直接浴びないためにも、日傘や日焼け止め、帽子、アームカバーやレギンスなどをぜひ活用してみてください。
日傘の寿命ってどれくらい?
長傘や折りたたみ傘など、形や素材も含めて様々な種類がある日傘ですが、日傘にも寿命があるというのはご存知でしょうか?使い始めから長期間経った日傘は、UVカット効果が半減していたり、ほぼなくなっていたりする物もあるのです。
●日傘の平均寿命は2~3年!?
日傘は1~2千円で購入できる安価なものから、1万円以上する高級品までありますよね。なぜこんなにも価格が違うのかというと、日傘に使われている原材料が異なるからです。
安価で購入できる日傘は、ポリエステルやポリウレタンなどの生地にUVカット加工を加えた作りがほとんどです。UVカット加工は永久的なものではなく、寿命があります。普段遣いしていると2~3年で効果がなくなってくるとされるため、寿命は2~3年と考えましょう。また、使い方によってはさらに寿命が短くなります。
UVカット効果のなくなった日傘は、傘の布地を通して紫外線が降り注ぐことも。せっかく使っているのに、紫外線対策にはならないということもあるので、日傘の寿命には注意が必要なのです。
UVカット加工の日傘は、安価で軽量なものが多いです。寿命が短めとはいえ、どこへでも持って行きやすく、折りたたみであれば旅行などにももってこいですよね。使いやすい折りたたみタイプで、プチプラな日傘を一つ持って置くと、1年中大活躍しますよ。
Wpc. 日傘 遮光切り継ぎtiny
とにかく小さく、軽く作られているWpc.の日傘は、持ち運びやすく使いやすいと大人気です。男女問わず使えるベーシックな色や、華やかなカラーもあるので、好みの日傘を選んでください♪
●完全遮光生地の高級日傘は寿命長持ち
最低でも1万円以上、ハイブランド品になると10万円近くする日傘は、傘の布地に遮光や遮熱できる素材を使っています。これが安価な日傘とは異なる点です。
遮光素材というと、遮光カーテンを思うかべる方も多いのではないでしょうか。遮光カーテンは最も光を通さない1級から3級までのクラスに分かれていますが、カーテンの場合、1級であっても完全に光を通さない作りになっているものがほとんどです。
しかし、高級な日傘の場合は、光を全く通さない遮光率100パーセントの生地で作られ、他の安価な日傘と差別化を測っている商品がほとんどです。さらに、赤外線など熱の元になるものをシャットアウトする遮熱効果も加わり、日傘を差すだけで温度の違いや、涼しさを感じるという感想を持つ人が多いのです。
そして、単にUVカット加工をした生地を使う安価な日傘とは異なり、生地を何枚か重ねて作っているものが多いため、寿命も長めです。永久的というわけにはいきませんが、完全遮光生地で作られている高級日傘は、10年ほど使っても効果が低くならないという商品もあるようです。日傘が破れたり、骨が壊れたりしない限り、5年以上10年程度は使えると思って良いでしょう。
芦屋ロサブラン(Rose Blanc) 日傘 晴雨兼用
ロサブランは100%完全遮光にこだわり抜いた日傘を数多く販売している会社です。遮熱性も十分にあり、真夏の暑い日には特に実力を発揮します。絶対に日差しを通したくないという人や、日光アレルギーの方にもおすすめ。
日傘の寿命の見分け方がある?
日傘にも寿命があることがわかりましたが、見ただけでもUVカット効果がなくなっている=寿命がわかるものなのでしょうか?
●色褪せたり、擦れ跡がつきやすくなったら注意!
日傘の生地の色が褪せてしまったり、変色していると、UVカット加工が剥がれている可能性が高いです。黒やネイビーなどの濃い色の日傘は、色褪せで寿命が見分けやすいので、買ってから日数が経っているものは見た目の色をチェックしましょう。
ちなみに、白い日傘やピンク、ベージュなどの薄い色の日傘は色褪せがわかりにくいので、変色していないかを確認しましょう。折りたたみの日傘の場合、傘袋も同じ素材でできていることが多いので、傘袋と傘本体の布地に色の違いがないかチェックしてみてくださいね。
また、傘を畳んだり、立てかけた時に白っぽい擦れ跡がつく場合も要注意です。UVカットコーティングは摩擦によって剥がれてしまうので、買ったときにはついていなかった擦れ跡がつきやすくなったら、日傘の寿命を迎えているサインかもしれません。
日傘の寿命の見分け方は上記のようにいくつかありますが、正直パッと見てもわかりにくいものばかりです。やはり買ってからどのくらいの年数が経ったかを意識したほうが確実なので、UVカット加工のみの日傘の場合、2~3年経ったら日傘を買い替えるか、UVカット効果のあるスプレーを使って加工し直すようにしましょう。
●晴雨兼用傘はUVカットの寿命が短い
晴雨兼用の日傘は、ベーシックな日傘よりもさらに寿命が短くなりやすいです。これは雨によってUVカット加工が剥がれてしまうからで、UVカット加工はやはり水や衝撃にもそこまで耐性がないのです。
つまり、晴雨兼用でない日傘を雨の日に使うというのも、日傘の寿命を縮めることになります。急に雨が降ってきたけど、日傘しか持っていないから差すしかないというときは、UVカットの効果が薄れるということも念頭に置きましょう。
日傘を長持ちさせる方法
日傘の寿命を伸ばす、長持ちさせる方法は「雨の日に使わない」と「衝撃や摩擦を避ける」です。例えば、晴雨兼用であっても晴れている日だけに使うようにすれば、UVカット加工が剥がれるのを防ぎ、長持ちに繋がります。
また、折りたたみタイプの日傘を使っている人も多いですよね。携帯できて、屋内に入るときはカバンにさっと入れられる優れものですが、しまうときは傘袋にきちんと入れてからカバンに入れるようにしましょう。
前述の通り、UVカット加工は衝撃や摩擦によって剥がれてしまいます。カバンの中にそのまま転がしておくと、カバンの中で擦れるたびに加工も取れてしまうのです。折りたたみ傘の傘袋はついついなくしやすいですが、日傘の寿命を伸ばすためにもきちんと使うようにしましょう。
日傘にプラスして使いたい紫外線対策グッズ
日傘を差すことで頭から首周辺までは覆えますが、やはり日傘だけでなく、「アームカバー」と「レギンス」を使って紫外線対策をすることをおすすめします。
●アームカバーで腕・手の日焼けを防ぐ
アウトドアやガーデニングをしたり、お買い物に行くときなど、日差しを直に浴びやすいときはアームカバーでしっかり対策しましょう。太陽の紫外線を直に受けやすいのはやはり頭頂部ですが、実はアスファルトや水面から紫外線が跳ね返って、腕や手、足にも受けてしまうことが多々あるのです。夏場は移動焼けで腕が真っ黒に・・・という方は、太陽から出る直の紫外線だけでなく、地面からの照り返しも受けているはず。日傘で照り返しを防ぐのは難しいので、袖の短い服を着るときはアームカバーをつけるようにしましょう。
[meika online] さらさらアームカバー
綿と麻が混じった素材は風通しがよく涼しさをキープしやすいというメリットがあります。ゆるめのアームカバーが今っぽく、普段のコーデにも合わせやすそうですね。
[Andeor] アームカバー
冷感素材でUVカット率が99.9%と高機能なアームカバーです。お出かけに1枚あると便利ですよ。
●レギンスで足の日焼けを防止
日差しの照り返しの影響を受けるのは手だけではありません。足も同じように紫外線を浴びやすいのです。パンツスタイルのときはあまり気にならないかもしれませんが、スカートやワンピースのコーデには、紫外線対策のためにレギンスをプラスすることをおすすめまします。夏場はストレッチ素材で出来たレギンスや、冷感素材のレギンスが使いやすいですよ。UVカット加工がされているかチェックも忘れずに。
[無印良品] UVカット乾きやすいレギンス
ストレッチの効いたUVカット効果のあるレギンスです。乾きやすい素材で出来ているので、汗をかきやすい夏場にぴったり。
[ニッセン] レギンス セット 2枚組
夏用の冷感素材で出来たレギンスは、ひんやりとした冷たさが長持ちします。着るだけで紫外線を90%カットしてくれますよ。
手の日焼けを防いで美白をキープしよう
せっかくしたネイルも、日焼けで手がくすんでしまっては台無しです。日傘はUVカット加工がきちんと機能しているものを使い、紫外線からガードしましょう。遮光素材や遮熱素材の日傘は高級ですが、長持ちするので使ってみるのもおすすめ。また、日傘では防げない地面からの照り返しには、アームカバーが大活躍します。日焼け止めを塗るだけでなく、アームカバーと日傘でしっかりと日焼け・紫外線対策を施しましょう。