ジェルネイルを付けている人は、ネイルサロンに行くかセルフネイルで楽しんでいる人が多いです。セルフネイルとネイルサロンに行く人の割合は、現在だとほぼ半々か、ネイルサロンに行く人が多めではないかなと予想しています。そもそも、従来では少々マイナーだったセルフネイルの普及率は、ここ近年において凄まじいものがあります。これは貼るだけで完成するジェルネイルシールや、100均のジェルネイルなどが普及して、より多くの人がセルフジェルネイルに挑戦しやすい環境になったことが要因の一つではないでしょうか。しかし、知識がない人がセルフネイルをするのには限界があります。セルフジェルネイルをはじめてみて、思ったよりも難しく、持ちも悪いということに気がついて「やっぱりネイルサロンでおまかせした方がいいなぁ」と実感した方もいるようです。ネイルサロンの数は非常に多く、1つの駅周辺に数店舗あったりして、どこのお店に行けばいいのかわからないですよね。納得の仕上がりを予算内で楽しむには、ネイルサロンをどう見極めればよいのでしょうか。今回の記事では、ネイルサロンの見極めポイントや、SNSやWEBサイトのチェックしておきたい箇所、施術のあれこれについてご紹介します。
ネイルサロンを選ぶ見極めのポイントって?
ネイルサロンってお店がたくさんあるなぁ・・・と思ったことはありませんか?それもそのはず、日本全国にはネイルサロンがなんと2万軒以上もあるのです。特にターミナル駅や大都市となると、1つの駅周辺に10軒以上あるなんて当たり前の状態に。そんな中で、自分好みのネイルをしてくれて、予算も合う、雰囲気もいいというお店を見つけるのは難しいですよね。
また、ネイルサロンに行き慣れている方ならともかく、初めてネイルサロンに行く人や、久々にネイルをしてもらいたい!という人が行くとなると、どこのサロンを選べばいいのかわからないのではないでしょうか。そこで、自分にぴったりなネイルサロンを選ぶための見極めポイントについて、ネイリストである筆者の視点を交えてご紹介します。
●ネイルサロンに行く前の見極めポイント
ネイルサロンを予約する前に、以下のポイントを確認しておきましょう。
- メニュー表でやりたいネイルを取り扱っているか、価格もチェック
- お客様写真でどんな仕上がりが楽しめるのかチェック
- 店内写真で雰囲気や清潔感をチェック
- 席数が多めか、少なめかをチェック
上記4点をチェックしておけば、基本的に安心して自分好みのネイルが楽しめるはず。さらに、お店の雰囲気やサロンへの行きやすさも自分に合うところが見極められるのではないでしょうか。5つのチェックポイントはどのように見れば良いのか、下記でさらに詳しく見ていきましょう。
見極めその1:メニュー表はこんなところをチェック
ネイルサロンのメニューは、「ジェルネイル専門店」、「ネイルケア専門店」、「スカルプやマニキュアも対応しているお店」など、サロンの方針や取り扱いによって大きく変わります。まずは自分がどのネイルをしたいか決めて、料金の判断の仕方についても知っておきましょう。
・持ちの良いネイルがしたい!
しっかり長持ちするネイルがしたいなら、
ジェルネイルを取り扱っているネイルサロンに行きましょう。ジェルネイルは付けてから3~4週間ほど持つ素材で出来ており、多少の衝撃や負荷がかかっても取れにくいという特徴があります。ネイルカラーも非常にバリエーション豊富で、華やかなフラットアートや、個性的な3Dアートも楽しめますよ。
インスタなどのSNSにアップされている画像で、アートが多めだったり、ぷっくりとした厚み、ツヤ感がきれいなネイル写真は、ほとんどがジェルネイルです。マニキュアでは出来ない、再現が難しいネイルアートやデザインもあるので気をつけましょう。オフィス向けのシンプル系ネイルから、イベントにぴったりな華やかネイルまで、ジェルネイルなら幅広く対応できます。
・ネイルケアだけしたい
ネイル禁止のお仕事に努めていたり、学校の校則でネイルが禁止だったりして、ジェルネイルやマニキュアができない・・・という方もいますよね。そんな方は
ネイルケアメニューを取り扱っているサロンか、ネイルケア専門店に行きましょう。ネイルサロンは、ネイルケアメニューを取り扱っているお店も数多くあります。爪の長さや形を整えるだけでなく、甘皮をスッキリキレイにしたり、爪表面を磨いてツヤツヤにしたり、シートパックやパラフィンパックを使って爪や手元をしっかり保湿したりと、様々なケアメニューがあるのです。
さらに、ネイルケア専門店なら、自爪の悩みを相談して、それに合ったメニューやケア方法を教えてくれることも。爪が弱い、長く伸ばせないというお悩みにも対処してくれますよ。ただし、ジェルネイルやスカルプ専門店ではネイルケアメニューを取り扱っていないこともあるので注意してくださいね。
・長さ出しでロングネイルにしたい
今の自爪は短いけど、ネイルサロンで長さ出しをしてもらいたい!という方は、
ジェルやスカルプで長さ出しメニューを取り扱っているサロンか、スカルプチュア専門店に行きましょう。ジェルネイルは自爪の長さに合わせてつけるだけでなく、最大で1センチ程度の長さを作って、爪先の長さを延長することもできます。
さらに、強度の高い長さ出しや、1センチ以上のロングネイルにしたいという方は、アクリルスカルプチュアを取り扱っているサロンや、スカルプ専門店に行くのがおすすめです。アクリルという特殊な素材を使って、自分が希望する長さまでしっかり作ってもらえますし、強度もジェルネイルよりアップします。結婚式やイベントに向けて、華やかなネイルにしたいという方にもぴったりです。
注意したいのが、ネイルサロンでも「長さ出し」や「スカルプ」というメニュー表記がないお店では、取り扱っていない可能性が高いという点です。予約して行ってみたら長さ出しが出来なかった・・・なんてことにならないよう、しっかりメニュー表を確認しておきましょう。
・安すぎるサロンは要注意
ネイルサロンにおける1回の施術料金は、5~6千円が平均的と言えます。
ジェルネイル:平均5~6千円
マニキュア:平均4~5千円
長さ出しやスカルプチュア:10本で平均8千~1万円(デザインは除く)
ネイルケア:平均4~5千円
ネイルケアのみや、シンプルジェルネイルだともう少し安いところもあり、凝ったアートや長さ出し、スカルプをつけるとなると、スカルプにジェルやアートの金額を合わせて1万5千円以上など、もう少し高くなります。また、店長クラスやトップネイリストなど施術者のランクで金額を変えているお店も存在します。それでも、高級サロンでない限り2万円以上することはありません。
とはいえ、ネイル代はできれば安い方が嬉しいですよね。そんなお客さんの要望に答えるためにも、上記の価格よりもずっと安い、2~3千円でネイルができるサロンが数多くあります。しかし、安すぎるネイルサロンには以下のような懸念点もあるので注意しましょう
①研修生や歴の浅いネイリストが担当する
安価に設定されているものは、研修生や歴の浅いネイリストが担当するかもしれません。歴が浅いから技術がないと一概には言えませんが、ネイリストによっては要望が伝わりにくかったり、施術時間が長くなってしまったり、持ちが通常より悪くなる可能性も否めません。
②新規客だけ価格が安い
ネイルサロンはリピーターを多く獲得することも大切ですが、やはり定期的に新規のお客さんを集めなくてはなりません。新規のお客さんがたくさん来てくれるように、ご新規価格だけを安くしているサロンもあるのです。リピートしようと思ったら前回の施術よりもかなり値上げされている、というケースもあるので気をつけましょう。
③追加料金が加算される
メニュー表では安い料金で表示していても、実際は一部の施術料金が安いだけというケースも気をつけましょう。例えば、ジェルネイルをつけるために予約をしたはずが、「甘皮ケアをする」「オフをする」「ジェルやパーツの色を写真以外に変更する」など、変更や追加ごとに料金が加算されるように設定しているお店もあるのです。
通常のネイルサロンなら、「事前のネイルケアやオフをするならプラスでこの金額」「ケアやオフも込みで○円」「色変え無料」といったように、メニュー表にしっかりと提示しています。そのような表記がないネイルサロンは、施術後の合計金額がいくらになるか分からないので注意してくださいね。
見極めその2:お客様写真チェック
ネイルサロンのSNSやWEBサイトはもちろん、ホットペッパービューティーやミニモ、ネイリーといった予約サイトには、お客さんに実際に施術をした手元の写真がアップされています。この施術写真から、様々な情報を得ることができるので、予約前にしっかりチェックしておきましょう。施術写真のチェックポイントには、以下のようなものがあります。
- ネイルの表面がデコボコしていないか(3Dアートやパーツは除く)
- 写真が加工されすぎていないか
- 爪先の形がいびつになっていないか
- 甘皮がキレイにケアされているか
- 甘皮やサイドの塗りでスキマを開けすぎていないか
- ジェルやスカルプの厚みが分厚すぎないor薄すぎないか
- アートの線やフレンチのラインが歪んでいないか
ネイルに慣れていない人からすると、見極めが難しいポイントもあるかもしれません。ですが、「ネイルの表面がデコボコしていないか」「写真が加工されすぎていないか」「甘皮がキレイにケアされているか」の3つは見ておきましょう。
ジェルネイルやマニキュア、スカルプはただ爪に塗ってあればいいというわけではありません。甘皮を含めて、塗る前のケアがキレイ出来ていないと、ジェルやスカルプの仕上がりもイマイチになってしまいます。
また、お客様写真でぼかし加工が強かったり、明らかにネイルの色味が変わるほど色調補正がされていると、他のポイントも判断しづらいですよね。そして、お客様写真が少なすぎたり、ネイルチップのサンプル写真しかないサロンも注意が必要です。特にネイルチップは複雑なアートも比較的描きやすいので、実際に手に施術してもらったらなんだか雰囲気が違うということになる可能性も。近年のネイルサロンはInstagramアカウントを持っているお店がほとんどなので、予約サイトに写真が無くても、インスタなどにアップされていないかをチェックしておきましょう。
見極めその3:店内写真をチェック
ネイルサロンで施術を受ける時間は、どんなにシンプルなデザインでも45~60分が平均です。オフがあったり、アート多めのデザインや、長さ出し、スカルプをつけるとなると、2時間ほどかかることも。決して短いとはいえない時間を座ったまま過ごさなくてはならないので、店内の雰囲気も見極めておきましょう。
日本のネイルサロンは清潔感を重視し、白やナチュラルテイストなど、穏やかで優しい雰囲気の内装にしているところが多い印象です。しかし、自宅の一室で運営しているプライベートサロンや、古い雑居ビルの中にある小規模サロンなど、スペースの問題や建物の都合上、万人が過ごしやすい空間とはいえないお店もないとは言い切れません。また、ネイルサロンによっては、壁紙やインテリアが真っ黒で「いかつい」印象のお店や、海外のお菓子のような色数多めで派手な内装にしているサロンもあります。プライベートサロンで自宅のようにくつろぎたい方や、クラブのようなギラギラな空間が好きという方ももちろんいるので、サロンの内装に正解はありません。ですが、自分が施術中もリラックスできるかどうかはチェックしておきたいですね。
見極めその4:席数をチェック
店内写真をチェックと似た内容になりますが、席数によって居心地が良いかが変わってくるかもしれません。ネイルサロンは基本的に1~5席ほどの小規模サロンが多く、自宅の一室やマンションの一室を使ったプライベートサロンなら、1席のみで運営していることも少なくありません。一方で、ショッピングモールの一角を使っていたり、大きなフロアを専有しているサロンなら、10席以上あるお店も。
席数が多いとお客さんが出たり入ったりする回数も多くなるので、「ガヤガヤしたところが苦手」という方や「忙しない雰囲気だとこちらも落ち着かない」という方なら、席数が少ないネイルサロンを選びましょう。
また、プライベートサロンだと「ネイリストとマンツーマンは気まずい」「ちょっとにぎやかなくらいの方が楽しい」という方もいますよね。となると、やはり席数が2~3以上あって、スタッフ数も2人以上在籍しているサロンがおすすめです。
まとめ
日本のネイルサロンは、ネイルに関する資格がなくてもお店を開けますし、ネイリストとして活躍できます。実際に、ネイルの資格を所有していない、技術力の高い人気ネイリストもお店を運営しているのです。つまり、ネイルの資格があれば絶対に安心なサロンというわけではありません。ネットで良いサロンを探すには、メニュー表やお客様写真をしっかり確認することが一番の近道です。さらに、居心地の良いサロンは、ネイリストの技術力だけでは決まりません。店内写真や席数、スタッフ数などの情報もチェックして、自分にぴったりなお店を選びましょう。