近年は美容や衣類、食べ物でオーガニックな商品が注目されています。オーガニックとは直訳すると有機という意味があり、オーガニック商品とは「科学的な農薬や肥料に頼らずに作り、人と環境に優しい商品」ということになります。人にも地球にも優しい商品を使うことで、生産者や消費者、そして原材料にも配慮した生活ができるのです。コスメや野菜、お菓子などで気軽に取り入れられるオーガニックですが、ネイルサロンでもオーガニック商品を取り入れているところが増えています!今回の記事では、オーガニックネイルサロンはどのような取り組みをしているのかをご紹介します!そして髪のお悩みを解決できるかもしれないオーガニックシャンプーについても合わせてご紹介します!シャンプーのたびに余りに抜け毛がひどいと、つい不安になってしまいますよね。動物には年に数回の換毛期があり犬や猫も、秋には夏毛から冬毛に衣替えするために自然に毛が抜けるそうです。しかし、自然脱毛であれば抜けた後に新しい毛が生えてきますが、毛の成長が遅くなると、抜ける速度に発毛が追いつかず、薄毛を招いてしまうのです。今回はそんな悩ましい抜け毛の原因を探り、「オーガニックシャンプー」に焦点を当て、なぜオーガニックシャンプーが抜け毛や薄毛の予防改善に良いのか、その理由と、正しいオーガニックシャンプーの選び方も詳しくご紹介していきます。
ジェルネイルとオーガニックは相反するもの?
上部で長持ち、発色も良く、仕上がりはガラスのような美しいツヤが出るジェルネイルは、様々な化学物質が含まれています。特にライトで固める前のジェル液は化学物質によってアレルギー反応が起こる可能性があるので、セルフネイルなどで液が皮膚に付いたまま放置しないようにしましょう。しかし化学物質のおかげでジェルの持ちや発色が良くなるのも事実です。2021年現在、市販されているジェル液で、完全に有機素材のみで作られた商品はありません。ネイルと化学物質は切っても切り離せないと言えるのではないでしょうか。
●ジェルやマニキュア、リムーバーに含まれている化学物質
・酢酸エチル
除光液やマニキュアに含まれていることが多い物質です。揮発性が高く、爪を乾燥させてしまいます。また、マニキュアや除光液の刺激臭の元にもなります。
・HEMA
ジェルネイルアレルギーを引き起こしやすい物質としてよく挙げられます。ジェルは樹脂、モノマー、光重合開始剤、顔料が主な成分ですが、HEMAはこの内のモノマーに当たります。HEMAが入っていないものでも代わりになるモノマーが含有されているのでHEMAが入っていなければジェルネイルアレルギーにならないということではありませんので注意しましょう。
・アセトン
除光液やジェルネイルリムーバーに含まれていることが多いです。揮発と引火しやすい物質なのでリムーバーを使用する際はきちんと換気することが大切です。爪を乾燥させるので高頻度で使用していると二枚爪や縦線の原因になることもあります。マニキュアのオフにはノンアセトンリムーバーがおすすめです。ジェルはアセトン入のものでなければオフができませんが、ベースジェル一層残しのフィルインができるサロンであればアセトンを使用しないので乾燥しにくいです。
ネイルサロンでのオーガニックな取り組み
近年はオーガニックなネイル商品や、「オーガニックネイルサロン」が増えています。たとえばお客さんに使うタオルやハンド・フットケア用のクリームやオイルをオーガニック製品にしたり、ジェルネイルではなくオーガニックマニキュアを使ってネイルの施術をしたりと、その取り組みは多岐にわたります。ジェルネイルより持ちが劣るマニキュアですが、オーガニック製品を使うことで爪にも環境にも優しくネイルが楽しめるのです。環境保全を考えて生活していきたいという方や、爪のためにジェルをお休みしたいという方はオーガニックのネイルサロンへ足を運んでみてはいかがでしょうか。
ただし、オーガニックの定義はネイルサロン毎に違っているので注意が必要です。特に完全なオーガニックをジェルはないことを念頭に置き、ネイルサロンを選んでくださいね。
有機溶剤を使用していないので一般的なマニキュアのような刺激臭がなく、オフも消毒用アルコールで可能です。胡粉とは貝殻から作られる日本画の顔料です。速乾で塗りやすいテクスチャーのオーガニックネイルです。石鹸などで落ちてしまうことがあるので注意しましょう。
「化粧品」のジェルがおすすめ
「化粧品」のジェルというのはどういうこと?と思った方もいるかもしれませんが、ジェルには「化粧品」と「雑貨」の2種類の扱いがあります。スキンケア用品や、ファンデーション、アイシャドウといったコスメは化粧品として販売されているのですが、ジェルには化粧品ではない「雑貨」のものがあるのです。化粧品として扱われるには、製造許可と販売許可の2つを取得する必要があり、さらに使用する成分も薬事法で許可された安全性の高い成分のみにしなければならないといった条件があります。また、商品や説明書には全成分表示を行わなくてはならなかったり、都道府県に販売することの届け出を出さなければならなかったりもします。このように化粧品扱いで販売をするのはハードルが高くなっているのです。その点、雑貨扱いでの販売は成分に規定がなく、さらに許可も開業許可を取ればいいだけなので、販売をするハードルが化粧品に比べて低いことがわかるのではないでしょうか。つまり「化粧品」のジェルは製造許可と販売許可を取り、都道府県に届け出をしたものですが、雑貨のジェルはこの3つの条件に当てはまらないのです。化粧品のジェルと雑貨のジェルにはこのような違いがあります。「雑貨」のジェルが身体に有害ということではありませんが、化粧品のジェルに比べて成分が不透明であることは少し不安なことではないでしょうか。
ちなみに、2020年に厚生労働省は「ベースジェルは直接爪に塗るものなので化粧品に当てはまる」「カラージェルやトップジェルは、ベースジェルの上(人工爪)に塗るため、直接塗布してはならないという記載があれば化粧品でなくてもよい」というというガイドラインを出しています。
このため、日本で販売されている「ベースジェル」は化粧品として取り扱われているものがほとんどです。しかし、Amazonや楽天市場で販売しているジェルメーカーの「カラージェル」の多くは「雑貨」扱いのものです。ですから、雑貨のカラージェルを使用する場合は必ずベースジェルの上から塗ってくださいね。
ジェルで完全なオーガニックは無理ですが、少しでも安全にジェルを楽しむために「化粧品」のジェルを選んでみてはいかがでしょうか。
抜け毛が増える原因とは
年齢を重ねると、季節性の抜け毛だけでなく、少しずつ髪のボリュームがなくなっていきます。これは一体なぜなのでしょうか。
●抜け毛の原因
人の髪の毛は平均10万本あるといわれ、生えて育ち、抜け落ちるという毛周期を繰り返しています。毛周期は毛ごとに違い、脱毛のタイミングがずれるために髪が一気に抜けることはないのですが、毎日100本ほどは自然に脱毛しています。特に秋は夏の紫外線のダメージから、200本以上抜けることも珍しくなく、自然脱毛とはいえ心配になるものです。自然脱毛の毛は、成長した毛が一生を終えて正常に抜けたものなので、毛先まで同じ太さがあり、毛根がツルンと丸みを帯びています。しかし抜け毛に次の特徴があれば、成長途上に抜けてしまった毛、つまり自然脱毛ではない可能性があります。
•短い毛が抜ける
•抜け毛の毛先が細い
•毛根がギザギザしている
特に女性はこのような抜け毛が増えがちですが、それには次の理由があるからです。
1. 女性ホルモンの減少
女性ホルモンのエストロゲンは、正常な毛周期を維持する働きがあり、髪の毛の成長を促進し、太くて豊かな毛髪を作ります。しかし年齢を重ねるとエストロゲンが減少するため、髪の毛が細くなったり、抜け毛が増えたりするようになるのです。
2. 栄養不足
髪の毛が健康に育つには、たんぱく質、ビタミン、亜鉛が必要です。髪の毛は、90%がケラチンという「たんぱく質」で作られています。さらにケラチンを作るためには「亜鉛」が、そして髪の毛を成長させるには、ビタミンAやビタミンB群、ビタミンEなどの「ビタミン」が必須です。しかし年齢を重ねると、加齢による栄養の吸収力が少しずつ低下してしまいます。
3. 血行不良
頭は身体の一番高い位置にあり、しかも頭皮は血管が細く、筋肉がないため、それでなくても血行が悪くなりやすい部分です。さらに加齢で次の要素が加わり、血流が悪化します。
•老化により、血管が硬くなる
•女性ホルモンの減少から、血中コレステロールや中性脂肪が増え、血液が粘っこくなる
•ストレスが増え、血管が収縮した状態が多くなる
血流が悪くなると、毛根に酸素や栄養が十分行き渡らなくなり、薄毛、抜け毛を招くことになります。
●シャンプーが抜け毛を促進
こういった原因で頭皮や毛髪が弱っているところに、追い討ちをかけるのがシャンプーです。多くのシャンプーに使われている合成界面活性剤は、強い洗浄力で頭皮や髪を乾燥させ、さらにバリア機能を壊し、頭皮の新陳代謝を衰えさせます。頭皮の代謝の衰えは育毛力の衰えであり、そのまま抜け毛に繋がってしまうのです。
オーガニックシャンプーのすすめ
弱った頭皮や毛髪には日頃からの手厚いケアが必要で、そこでおすすめしたいのが、オーガニックシャンプーです。
●オーガニックシャンプーが髪に良い理由
オーガニックシャンプーは次の点から、薄毛や抜け毛の予防・改善に効果的です。
1. 育毛環境を整える
オーガニックシャンプーの多くに使われているのは、頭皮と髪に優しいアミノ酸系の洗浄剤。アミノ酸系洗浄成分は、穏やかな分強い洗浄はないのですが、そもそも髪の汚れはお湯洗いでほとんど落ちるといわれています。オーガニックシャンプーはむしろ、必要な皮脂を残すことで、乾燥による頭皮や髪のダメージを防ぐことができるのです。また穏やかな洗浄力によって頭皮のバリア機能を守り、髪の毛が育つ頭皮環境を整えてくれます。
2. 優れた保湿作用
肌と同様、頭皮の健康には十分な保湿が必須です。オーガニックシャンプーは、保湿作用に優れた植物由来のエキスやオイルが豊富に配合されていることも特徴の一つです。
3. 優れた抗酸化作用
紫外線やストレスで、頭皮は常に活性酸素に晒されています。オーガニックシャンプーに豊富に配合された植物成分は、優れた抗酸化力を備えており、毛根を活性酸素のダメージから守り、薄毛や抜け毛を予防してくれるのです。
4. 環境にも優しい
近年は環境保全活動が活発になっています。主原料が天然成分のオーガニックシャンプーは、使用後には生分解して自然に還り、化学物質で環境を汚染することがありません。
オーガニックシャンプーの選び方
いいことずくめのオーガニックシャンプーですが、原材料が天然ものなので製造にコストがかかり、価格が高いという大きなデメリットがあります。せっかく購入するなら、次の点に気をつけ、価格に見合った高品質、かつ心地よく使えるものを選びましょう。
1. 本物のオーガニックを見極める
オーガニックとは、化学肥料を使わない有機栽培、そして有機栽培で育てられた産物を指す言葉です。海外ではフランスのエコサート、ドイツのBDIH、EUのNaTrue、アメリカのUSDAなど、オーガニック商品の厳しい認定機関があります。しかし日本では、食品に関しては農水省のオーガニック認定がありますが、化粧品に関しては、いまだオーガニックの明確な認定基準も、権威ある認定機関もないのが現状です。このため、原料に1つでもオーガニックを使っていればオーガニック化粧品として販売でき、巷にはオーガニックコスメやオーガニックシャンプーが溢れています。そんな中で、本当のオーガニックシャンプーを選ぶのは大変ですが、選ぶ際には、少なくとも次の3点だけは押さえておきましょう。
•化学成分が含まれていないか、あってもごく僅かである
•主原料がオーガニック認定機関の認定素材である
•価格が安すぎない
オーガニックシャンプーはほとんどが化粧品扱いなので、全成分が表示されており、自分で確認することができます。
2. 香りをチェックする
シャンプーの最中や洗った後の残り香など、女性にとって、シャンプーの香りは楽しみの一つ。しかしオーガニックシャンプーは植物そのものの香りなので、草や木のような独特のものが多く(特に海外ブランド)、好みが分かれるところです。香りにこだわりがある方は、天然精油で香りを演出している、国産のオーガニックシャンプーのほうがおすすめ。ただし、精油は非常に控えめな香りなのですぐ消えてしまい、シャンプーの残り香を楽しみたいという方には物足りないかもしれません。
まとめ
髪とは長いお付き合いを続けたいものですが、美肌の基本が洗顔であるように、美髪の基本はシャンプーです。抜け毛改善は、まずシャンプーの見直しから。植物パワーが詰まったオーガニックシャンプーで、豊かな髪の土台作りから始めましょう。