セルフネイルでジェルネイルをしている方はさまざまなところでネイルサロンのような仕上がりにならない……と悩むことがあると思います。
その1つがジェルネイルの魅力であり、特徴とも言える、ぷるんとした厚みを出せないというものではないでしょうか。
ネイルサロンでの施術だと綺麗なフォルムにしながら厚みを出してくれますが、セルフネイルだとなかなか厚みが出せないことに悩んでいる方が多いです。
実際、セルフネイル向けの100円ショップのジェルだけでセルフジェルネイルをすると薄めの仕上がりになりやすいです。
というのも、セルフジェルネイル向けのボトルタイプのクリアジェルは、塗りやすいようにどちらかというとサラッとしたマニキュアに近いテクスチャ-のものが多いことも挙げられると思います。
ジェルネイルで厚みの出し方にはいくつかのポイントがあります。
今回の記事では、ジェルでの厚みの出し方や厚みが上手く出せない理由などをご紹介していきます。
コツやポイントを掴んで、綺麗なフォルムに仕上げながら厚みを出せるようになりましょう。
ジェルネイルの厚みはどれくらいがいいの?
そもそも、ジェルネイルが仕上がった時の適切な厚みはどのくらいかご存知でしょうか。
爪の場所にもよりますが、先端の厚みが大体クレジットカード1枚分くらいの厚みになっていると良いと言われています。
1番綺麗な仕上がりの形は、根元は薄くて自爪から自然な立ち上がりをしており、爪の中央あたりが最も厚くなっていて(ハイポイントと言います)、先端が少し薄くなっている状態です。
見た目が綺麗なだけでなく、強度もしっかり出るので持ちがよく折れにくい厚みと言えます。
厚すぎても指先で何かを取る時に使いにくかったり、綺麗なシルエットにならなかったりするので注意しましょう。
ネイリストは真上からだけでなく、横からや先端からも確認して表面の厚みだけではなく、厚みもチェックしています。
つまり、クレジットカード1枚分くらいの厚みに仕上がっているとネイリサロンで施術してもらったような爪の形になり、指先のシルエットが綺麗に見えるのでジェルを塗る時は表面だけを見るのではなく、横や爪先からも見ることが大切です。
厚みがうまく出せない原因
ジェルネイルをする時の適切な厚みはクレジットカード1枚分くらいということをまずはご紹介しました。ではなぜ、セルフネイルで厚みが上手く出せないのでしょうか。それにはいくつかの理由があります。よくある原因は以下の4つです。
厚みが出せない4つの原因
- 自爪が反り気味
- ジェルの量が足りない
- テクスチャ-が柔らかいジェルを使っている
- 筆の使い方が良くない
・自爪が反り気味
「反り爪(そりづめ)」という自爪がスプーン状に反っている方だと、ジェルが爪の真ん中に溜まりやすく、厚みが出しにくいことがあります。
この場合は、ベースジェルの段階で爪の真ん中に厚みが出るように塗って、カラージェルとトップジェルを塗った時に爪の真ん中が1番高い形にしていくことがポイントです。
この工程をネイリストはフォルム形成と呼ぶことが多いです。
1回で形を補正しようとするとジェルが流れてしまったり、硬化した時の熱が痛かったりするので2度塗りで形を整えていくことをおすすめします。
・ジェルの量が足りない
そもそもジェルの量が足りていなければ、厚みを出すことはできません。
ジェルの量が足りない場合、しっかり硬化することができず、硬化不良につながることもあるので「適量」のジェルを使うことは非常に大切です。
もしジェルが流れてはみ出してしまうことが怖くて少ない量しか使えていない場合は、ジェルの扱いになれるようにしましょう。
自爪に塗る前に、ネイルチップで練習するのがおすすめです。
このとき、ネイルチップは自分の爪の大きさ位の物を使い、チップスタンドにくっつけて2本ずつ塗って硬化するという方法をするのがおすすめです。
・テクスチャ-が柔らかいジェルを使っている
柔らかいジェルを使っていると、どうしても流れてしまうので厚みを出すことができません。
これはネイリストが使ってもサラサラのジェルでは厚みを出すことはかなり難しいことです。
柔らかいジェルの良いところは少し時間を置くことで勝手に表面が馴染んでつるんとしてくれる(セルフレベリングといいます)ことです。
粘度が固いジェルですと、表面に凹凸ができないようにある程度自分で整える技術が必要になりますが、慣れてくるとできるようになるので回数を重ねてみましょう。
表面を整える時は何度も触らず、セルフレベリングするのを待つことも大切です。
ジェルの粘度が星の数でわかります。粘度が高めのジェルのほうが厚みを出しやすいですが、その分扱いにくくなります。まずはオールインワンジェルで適度な固さのジェルに慣れてみるのがおすすめです。
・筆の使い方が良くない
筆の使い方も厚みを出す時に重要です。
ジェルの量が適切でジェルのテクスチャ-もある程度固いものを使っているのに厚みが出ない場合、筆の使い方を見直すのが大切です。
もし、仕上がりの形が爪先にジェルが溜まってしまっているようなら、ジェルの量は良いのに筆を動かす過程でジェルを先端に引っ張ってきてしまっています。
ジェルを爪の真ん中に置いたら、筆を優しい力で動かして爪先にばかりジェルが溜まらないように意識してください。
ジェルネイルの厚みの出し方
ではセルフジェルネイルで厚みの出し方はどうしたらいいのかを具体的にご紹介していきます。方法は3つです。自分のやりやすいと思う方法を選んでやってみてくださいね。
ジェルネイルで厚みを出す時のポイントは「ハイポイント」という爪を横から見た時に1番高くなっている部分をしっかりと作ることです。
この部分を作ってなだらかに根元、爪先に向かってカーブを描いているときれいなフォルムになります。
爪先の厚みを出したいからと行って爪先にばかりジェルを盛ってしまうと綺麗な形にはならないので注意しましょう。
ハイポイントの位置は、大体爪の中央あたりです。
長さ出しをした時には爪先側に少し変わりますので必ず横からチェックして爪の中央くらいに来るようにジェルを乗せましょう。
ベースジェルで厚みを出す
ベースジェルで厚みを出す場合は、1回で行うより2度塗りをするのがおすすめです。
まず1回目ではしっかりとキューティクルラインを取ったり、エッジを塗ったりすることを意識して普通に塗ります。
そして2度塗り目で、横や先端からよく見ながら厚みを出すために塗りましょう。
爪の真ん中にジェルを置いて自然と広がるのを待ってから少し筆で触って整えるのがおすすめです。
反り爪の方には1番このやり方がおすすめで、厚みを出しつつ形を整えるように意識してやってみてください。
厚み出し用のジェルを使う
次に厚み出し用のジェルを使って、カラージェルの後、トップジェルの前に厚みを出すというやり方です。
ベースジェルでのやり方よりもぷっくりとしたジェル特有の質感を出すことができます。
少し多めのジェルを爪の真ん中に置いて、ジェルの輪郭を動かすようにして広げていきましょう。
爪の長さが長めの方におすすめの厚み出しの方法で、厚みを出しながら強度も出すことができます。
使用するジェルは長さ出し用のものがおすすめです。
アイシングジェルやグミジェルだと粘度が高すぎて表面をつるんとさせるのが至難の業になりますので注意しましょう。
以下のようなジェルを使ってみてください。
透明度も高いので、トップジェルの前に塗って厚みを出すのにもおすすめです。長さ出しにも使えるジェルなので強度も出ますよ!
粘度が高めなので厚み出しのほかにも、長さ出しやパーツの埋め込みにも使うことができます。
トップジェルの2度塗り
トップジェルを2度塗りするだけでも厚みを出すことができます。
しかし、ノンワイプトップジェルの場合は硬化してつるんとした状態の上から塗ってしまうと剥がれやすくなってしまうおそれがあるのでおすすめできません。
未硬化ジェルの出るタイプのトップジェルを使用するか、ノンワイプトップジェルの場合は表面をスポンジバッファーで擦ってザラザラにしてから2度塗りするようにしてください。
表面を削った後はダストオフをしっかり行って、油分除去もしてから2度塗りを行いましょう。
ツヤを大事にしたい方、パーツなどもたくさん付けている方におすすめのやり方です。
ネイルサロンで厚みはオーダーできる?
ネイルサロンでは、爪の長さや先端の形をオーダーすることができますよね。それと同じように、爪の厚みも指定することができるのか気になりませんか?
爪の厚みはオーダーできるのかというと、これは確実にできるという回答をすることはできません。
厚み出しを受けているかは、ネイルサロンによって様々です。
「厚めにしてください」と言うだけでジェルを厚塗りに仕上げてくれるネイルサロンもあれば、ベースジェルかトップジェルを2度塗りで仕上げるのでその分の料金をいただくというサロンもあります。
サロンによって異なるのでまずはネイリストに聞いてみるのが1番です。
断られることもある
ジェルの厚みを出すにはジェルの量を通常より多く使わなくてはなりません。
そのため、リーズナブルな価格がウリのネイルサロンなどでは断られることもあります。
ほかにも、自爪が極端に薄くなっている場合なども硬化熱を強く感じてしまう可能性があるため、ネイリストの判断で厚塗りをお断りすることもありますので注意しましょう。
ジェルネイルを厚塗りする時の注意点
ジェルで厚み出しをする方法はわかっていただけたでしょうか?
最後にジェルを厚塗する時の注意点をご紹介しておきます!
1度にたっぷりのジェルを乗せるのはNG
1度にたっぷりのジェルを乗せて硬化するのはNGです!
理由は以下の2つあります。
- 硬化不良が起きる可能性がある
- 硬化熱を強く感じることがある
ベースジェル、厚み出し用のジェル、トップジェルのどのジェルを使う場合でも1度でたっぷりのジェルを乗せるのではなく、2度塗りで厚塗りに仕上げるようにしてくださいね!
オフはかなり大変になってしまう
厚みを出すデメリットとしてオフが大変になるというものがあります。
オフをするときにはトップジェル、カラージェルを削ってベースジェルをジェルリムーバーで溶かしてオフするのが一般的ですが、厚塗りしていると削る工程が大変になってしまうのです。
ネイルマシンを使用している方はあまり気にならないかもしれませんが、手で削る場合は骨の折れる作業なので注意してください。
ジェル特有のぷっくりとした質感を楽しもう
いかがでしたか?今回の記事では、ジェルネイルの厚みの出し方についてお話をしてきました。厚みの出し方には以下のような方法があります。
- ベースジェルの2度塗り
- 厚み出しに向いているジェルをトップの前に塗る
- トップジェルを2度塗りするか、粘度の高いものを使う
以上のような方法を使って厚みを出せるほか、筆の使い方を改善するだけでも厚みが出せることがあります。
ジェルを爪に置いてから強い力で筆を引いていると、どんなにジェルを乗せても結局ジェルを爪先に持ってきてしまっていることがあります。
筆を持つ時は力を入れすぎないことを意識してみてくださいね!
また、ジェルネイルは厚みがあれば可愛い、綺麗というわけではありません。大体クレジットカード1枚分の厚みになるくらいに仕上がるのがおすすめですよ!
他にもセルフジェルネイルの基本について知りたい方は、こちらの記事で紹介しています♪
https://www.nailjoshi.com/80908/