自分やパートナーだけでなく、家族や友達にとっても大切な1日になる結婚式では、やはりドレスアップにこだわりたいですよね。ドレスアップは日本語で言うと「盛装(せいそう)」です。「正装」ならともかく、盛装は日常的にはあまり使わない言葉ですよね。簡単に意味を説明すると、華やかな衣装や装飾で着飾ることを指します。結婚式はもちろん、パーティーなどの特別な場所へ出かけるためにおしゃれをする時は、盛装するという言葉がぴったりなのです。ちなみに同じ読み方の「正装(せいそう)」は、最も格式の高い服装のことを指します。冠婚葬祭で正装が指定されている場合、昼間はアフタヌーンドレス、夜はイブニングドレスを着用するなど、女性の服装には様々な決まりがあるのです。ですが、現代の日本において冠婚葬祭で正装を求められることは非常に少なくなってきました。例えば結婚式を主催するカップルの両親は、まさに正装に近いスタイリングをしますが、近年の結婚式はカジュアルなものが多いので、そこまでフォーマルな服装にこだわらなくても良さそうです。そして、結婚式の主役の1人である花嫁は、髪の毛から足元までまさに「盛装」を凝らします。花嫁のほとんどが「ブライダルヘアメイクアーティスト」に、髪のスタイリングやお化粧もおまかせすることになるのではないでしょうか。しかし、ネイルはかなり自由度が高い箇所なので、花嫁自身がネイルサロンを探したり、通っているネイルサロンでお願いするという方が多いです。そもそも普段からネイルをしない方や、お仕事、生活の都合上ネイルができないという方は、結婚式のネイルをどうするか悩んでしまうのではないでしょうか。そこでこの記事では、結婚式はネイルしないとダメなのか、普段はネイルができない花嫁におすすめなネイルケアについてご紹介します。
結婚式の花嫁はネイルしないとダメなの?
結婚式の花嫁はウェディングドレスを着たり、お色直しでカラードレスを着たり、白無垢、色打掛、引き振袖を着ることがほとんどです。どれも普段のおしゃれとは異なるため、ヘアスタイルやメイクもそれに合わせてスタイリングをしていきます。花嫁のスタイリングはSNSやネットで検索すれば沢山出てきますし、式場やホテルは専属のウェディングプランナーやスタイリストがいるので、カップルや花嫁の希望をヒアリングして、様々なスタイリングを提案してくれるはずです。
ヘアメイクやお化粧は基本的にスタイリストが仕上げていきますが、エステやネイルは異なります。どちらも専門的な知識と施術が必要なので、ブライダルスタイリストが担当することはあまり無いようです。式場やホテルには、ブライダルエステやブライダルネイルを取り扱っているサロンが併設されていたり、提携しているお店があったりするので、「エステやネイルを受けたいけど、サロンを探すのは大変」という方は、担当のプランナーにその旨を伝えておきましょう。また、ネイルが好きでネイルサロンに通っているという方は、行きつけのサロンでブライダルネイルを予約するのが一番です。1人のネイリストに担当してもらっているなら、普段からどんなネイルが好きなのかを把握していますし、ブライダルネイルもお願いしやすいですよね。
しかし、「普段からネイルに興味がない」という方や、お仕事の都合やライフスタイルから「ネイルをしたことがない」という花嫁もいるはず。そもそも日常的にネイルをしないのに、結婚式の日だけでもネイルはするべきなのかと考えてしまうのではないでしょうか。
●結婚式の花嫁はネイルしないとダメ、ではない!
先に結論からお伝えすると、「花嫁はネイルしないとダメではないので、自爪でもOK」です。結婚式の主役である花嫁は、爪先まで抜かりなくブライダルネイルをすることが当たり前のようになっていますが、ネイルに必要性を感じない・思い入れがないのなら、無理にすることはないのです。ネイルサロンに行くならその分時間がかかってしまいますし、セルフネイルは家でできますが、前日に準備をしてキレイに仕上げるというのは、普段からセルフネイルを続けている人でないと難しいです。前日にセルフでマニキュアをキレイに塗ったはずが、朝起きて見たらおふとんの跡がついている!先端だけ欠けてしまった!なんてことになりかねないですし、結婚式前日なんて準備の最終確認で、ネイルをする余裕もない!というケースも考えられますよね。セルフネイルで失敗するかもしれないなら、ネイルはせず、他の準備に時間をかけたほうが良さそうです。
爪に自信がない時はネイルサロンでネイルケアを受けよう
結婚式ではネイルしないとダメではないので、自爪のままでもOKです。しかし、自分の爪に自信がないという方は、ネイルサロンでネイルケアを受けてみてはいかがでしょうか。例えば食品や調理関係のお仕事をしていたり、医療系や介護系のお仕事では、ネイルが禁止されていたり、普段から短い爪に整えなくてはならないという方がほとんどです。しかし、ずっと短い爪で過ごしていると、いざ結婚式用のドレスや和装と合わせた時に、爪の形やツヤの無さなどが気になりはじめますよね。でも普段はネイルをつけられないし、結婚式後にすぐオフをしなくてはなりません。そんな方こそ、ネイルサロンでネイルケアを受けるのがおすすめなのです。
ネイルサロンの予約からネイルケア完了までの流れ
ネイルサロンのネイルケアでは、ネイリストが爪の長さや形を整えてくれますし、甘皮もスッキリとキレイな仕上がりになります。さらに爪磨きやクリアのマニキュアを塗ってくれるので、爪表面がガラスのようにツヤツヤになります。ジェルネイルをつけなくても、光沢のある美しい爪先が手に入りますよ。ネイルサロンでネイルケアを受ける場合は、以下のような流れになります。
①ネイルケアメニューのあるネイルサロンを予約
ネイルケアは結婚式の1週間前から前日までに受けるのがおすすめです。式からあまりにも遠い日にちでケアを受けてしまうと、爪もその分伸びてしまいますし、磨いたはずの爪がだんだん曇ってきます。数日ならそこまで大きな変化はないので、式に近い日にちでサロンを予約しましょう。そして、一般的なネイルサロンならネイルケアメニューも取り扱っていますが、ジェルネイル専門店では簡易的なネイルケアしか無いかもしれません。メニュー表を見てもよくわからない時は、予約前に問い合わせておきましょう。「結婚式当日に向けてネイルケアを受けたい」と伝えると、ネイルサロン側もお答えしやすくなります。
②ネイルケアにこだわりたいならウォーターケアを受けよう
ウォーターケアとは、ぬるま湯に爪先を浸して、甘皮をふやかしてケアをしていく方法です。通常ジェルネイルをつける時は、ドライケアという簡易的なケアをしていきます。ドライケアの方が、爪に水分が残らずジェルの定着が良くなるからです。しかしドライケアでは、甘皮除去に限界があります。普段から爪を酷使している方なら、甘皮が伸びていたり、爪表面に甘皮がぺったりと貼り付いていたり、爪周りに頑固な角質が溜まっているのではないでしょうか。ガサガサで乾燥した爪や指先が気になるという方や、初めて本格的なネイルケアを受けるという方こそ、ウォーターケアがおすすめなのです。
しかし、ネイルサロンには前述のドライケアしか取り扱っていないお店もあります。結婚式だからこそ本格的なネイルケアでキレイになりたい!という方は、ぜひともウォーターケアを取り扱っているサロンを探して予約しましょう。サロンによっては「ブライダルネイルケアコース」を取り扱っていたり、ネイルケア専門店もありますよ。ネイルケアメニューをネットで探すなら、ホットペッパービューティーや楽天ビューティ、オズモールといったサイトがおすすめです。
③ネイルサロンに行く日は、爪をいじらずそのままで
予約当日は、爪の長さや甘皮、ささくれなども自分でケアをせず、そのままでお店に行きましょう。爪の形に自信がなかったり、爪が汚くて恥ずかしいという方もいるかもしれませんが、ネイリストは爪をキレイに仕上げるプロフェッショナルです。自己流でいじってしまうと、かえって良くないケースもあるので、安心して普段の爪のまま行ってみてくださいね。
④カウンセリングでメニュー内容を相談
ネイルサロンについたら、施術前にネイリストからカウンセリングを受けます。予約時のメニューを確認し、内容についての説明と、爪の長さや形に希望はあるか、自爪のどんなところが気になるかを話し合っていきます。「結婚式に向けて爪の形や表面をキレイにしたい」「長さは短くしすぎないでほしい」「甘皮が伸びているのが気になる」など、遠慮せずにしっかり相談しましょう。そして、ネイルケアやネイルサロンが初めてという方は、その旨をネイリストに伝えてくださいね。ネイリストが施術でどんなことをするのか、どのように整えていくのかを丁寧に説明してくれるはずです。
⑤やすりで爪の形や長さを整える
カウンセリングが終わったら、いよいよ施術のスタートです。まずは爪の長さや形を、爪やすりで削って整えていきます。爪やすりを使うことで、爪切りで切るよりも自爪に負担が少なくなり、キレイな形やなめらかな爪先など、細かい箇所も丁寧に整えることができます。
⑥ぬるま湯で甘皮を柔らかくする
爪の長さや形を整え終えたら、甘皮ケアに入ります。ぬるま湯をはったフィンガーボウルに指先を浸し、甘皮をふやかしていきます。
⑦プッシャーやマシン、キューティクルニッパーで徹底ケア
甘皮が十分に柔らかくなったら、プッシャーやネイルマシンという道具を使って、甘皮を押し上げていきます。この時、ルースキューティクルという甘皮の角質や、指先、爪周りの角質、小爪、ささくれもしっかり除去します。ぬるま湯でしっかりふやかしているからこそ、徹底的な甘皮・角質ケアができるのです。ささくれも角質もなくなった爪は、それだけでキレイに見えますし、乾燥してカチカチだった指先も柔らかく仕上がります。
⑧爪磨きで爪をツヤツヤ、ピカピカに
甘皮ケアが終わったら、シャイナーという爪磨き用のやすりや、爪磨き用のネイルマシンを使って、爪表面を磨いていきます。これだけでもガラスのようにツヤツヤで、つるんとした爪になりますよ。
⑨保湿ケアをしてネイルケア完了
最後にネイルオイルやハンドクリームを使って、ハンドマッサージをしながら保湿ケアを行います。ネイルオイルは指先や爪周りの保湿に最適で、潤いをしっかり与えてくれるので、健康的な爪をキープしやすくなります。ハンドクリームは手元全体の保湿に使います。軽くマッサージをしながら塗り込むので、指先の血行促進にもなるのです。保湿ケアが終わったら、ネイルケアの完了です。保湿ケアでは、ハンド用のパックや、パラフィンパックというロウをつかったパックをすることも。パックを使うことでカサカサだった手元全体が、しっとりすべすべに仕上がるので、ケアを受ける前と完了後ではトーンも明るくなったと実感する方もいるようです。
通常のウォーターケアは上記のような流れで行いますが、サロンによってはクリアのマニキュアを塗ったり、ゴマージュやスクラブで角質オフの工程が入ることもあります。詳しい内容はネイリストに質問してみてくださいね。
まとめ
結婚式ではネイルしないとダメではありません。ですが、普段から自爪で過ごしていて、爪をちょっとでもキレイにしたい、爪に自信がないという方は、ネイルをつけるのではなく、ネイルケアを受けるのをおすすめします。今までネイルをしたことがない、興味がないという方でも、ネイルケアでキレイにしたらテンションが上がった、嬉しい気持ちになったという人が、実はとても多いのです。ネイルサロンによる本格的なネイルケアは、爪や手元が見違えるようにキレイになりますよ!また、結婚式ではドレスやヘアセット・メイクがメインで、手元はあまり見られないように思えますが、写真となると手元を映すことも意外と多いのです。特に指輪交換やブーケを持つ姿、ケーキカットやキャンドルサービス、ゲストへプチギフトを渡す時などは手元がアップになります。そんな時に爪がツヤツヤで、キレイに整えられているだけでも、写真映えするキレイな手元が残せるのです。そして、普段はジェルネイルができないという方は、ネイルサロンでケアを受けた後に、クリアのマニキュアや、ピンク、ホワイト、ベージュなどのウェディングに合うカラーポリッシュを塗ってもらうのもおすすめです。結婚式後は除光液を使ってササッと落とせるので、お仕事があるときも安心ですね。ジェルネイルやスカルプをつけなくても、キレイな手元は手に入るので、ぜひネイルケアを取り扱っているサロンを探してみてはいかかでしょうか。そしてキレイな手元とともに、素敵な結婚式を迎えてくださいね。