ジェルネイルを続けていると爪がボロボロ、傷んでしまうという噂を聞いたことがありませんか?ジェルネイルが爪を傷つけているわけではありませんが、正しいジェルオフができなかったり、付け替え期間や取り扱い方が間違っていたりすると、自爪にも悪影響を及ぼします。1年中ジェルネイルをつけている人にとって、傷ついた自爪を休ませるためにネイルをしない期間を作るのは、なんだか寂しい・・という方が多いようです。かといって無理をおしてジェルネイルをしてしまうと、場合によっては爪が折れたり、欠けたり、割れたりしてかなり短くせざるを得ない状況に陥ることも。そこでジェルネイルのお休み期間中におすすめされることが多いのが「マニキュア」です。ジェルネイルをつけられなくても、マニキュアを塗ってネイルを楽しめば良いということらしいのですが、果たして本当に爪を休ませることになるのでしょうか。今回はマニキュアで爪を休ませることができるのは本当なのか、ジェルネイルのお休みとしておすすめなポリッシュや、お休み期間のケア方法についてご紹介します。
ジェルネイルはお休み期間が必要?
ジェルネイルはおしゃれとしてだけでなく、自爪が薄い・弱い人のコーティングとしても役立ちます。自爪が薄くて、なかなか長く伸ばせない人も、ジェルを付けてすごすだけでしっかりとコーティングされ、爪が長く伸ばせるのです。しかし、ジェルをつけていると爪が薄くなってしまうという噂もあります。これはジェルネイルの成分が爪に悪影響を与えて、爪を弱らせてしまう、傷つけてしまうというわけではありません。主に以下のようなケースが原因です。
①無理やり・間違った方法のジェルオフ
爪を傷つけてしまうケースとして、最も多いのが間違ったジェルオフです。ジェルネイルはソフトジェルという種類の場合、アセトンという溶剤を使って柔らかく溶かし、やすりやプッシャーを使ってポロポロとオフしていきます。マニキュアのように除光液で拭ってすぐに落とせるものではないのです。
そしてジェルネイルのオフは、慣れていないと自爪を傷つけてしまうことがあります。以下のような点に注意が必要です。
・付いているネイルを自分でペリペリと剥がしてしまう
マニキュア・ジェルネイルに限らずやりがちなのがこれです。指先はとても敏感で、少しの剥がれや浮きも敏感に感じ取ります。浮きや剥がれに一度気が付くと、ついつい無意識に爪先をいじりたくなり、最終的には付いているネイルをペリペリと自分で剥がしてしまうことがよくあります。この時に、爪の表面も一緒に剥がしていることが多く、爪が弱ってしまうのです。
・ジェルのオフでしっかりと時間を置かない
マニキュアと比べて、ジェルのオフは少々面倒ですよね。表面を削ったら、しばらくの時間アセトンにネイルを浸さなければ、ジェルは溶けません。しかしジェルがしっかりと溶けるまで待つことができず、途中でガリガリと、半ば無理やりにジェルをオフしてしまっている人がほとんどです。これでは、爪の表面も一緒に剥がれてしまいます。ジェルネイルは、本来しっかりと時間を置いて溶かせば、爪に負担なくスルスルと簡単にオフできるものです。多少面倒でも、アセトンをしっかり浸すためには時間が必要なのです。
・ファイルでジェルと一緒に自爪も削っている
ジェルネイルはアセトンで柔らかくしてオフしますが、溶けにくい箇所はファイルというジェルを削るやすりを使って落としていきます。ジェルだけが削れるなら良いのですが、クリアなベースジェルや自爪の色に近いナチュラルカラーのジェルを使っていると、どこまでがジェルなのかわからず、自爪まで削ってしまいがちです。また、ジェルをしっかり削り落とそうとして、勢い余って自爪までやすってしまった!というパターンも。爪はやすりで簡単に削れてしまうからこそ、ジェルネイルのオフは「ジェルだけにやすりを当てる技術」と「ジェルと自爪を見極めて削りすぎない」という2点を押さえなくてはなりません。
上記のように、アセトンで溶けていないのに爪から無理やり剥がそうとしたり、やすりでジェルを削っていくところで自爪まで傷つけてしまったりは、ネイル初心者やオフが苦手な人なら起こりえます。そういった自爪へのダメージが蓄積すると、薄くてすぐに割れたり折れたりしてしまう爪になり、「ジェルのせいで自爪が薄くなった」と考えてしまうようです。つまり、ジェルネイルが爪に悪影響を与えているのではなく、無理やりオフをしているせいで爪が薄くなっている可能性が高いのです。
②ジェルの種類や付け替え頻度
ジェルの種類には、ネイルサロンやセルフネイルで使われる事が多い「ソフトジェル」と、少数のネイルサロンで使われている「ハードジェル」の2種類があります。ソフトジェルは前述の通りアセトンを使って溶かすことができますが、ハードジェルはアセトンで溶けません。やすりやネイルマシン(電動のやすり)で削り落とさない限り、オフはできないようになっているのです。ハードジェルはアセトンで溶けないほど硬くて丈夫なジェルなので、ジェルが取れやすい人や長さだしをしたい人にはおすすめです。しかし、全て削らなくてはならないのでセルフネイラーにはおすすめできませんし、慣れていないとオフで自爪まで傷つけてしまう可能性があります。ハードジェルの取り扱いに慣れていないせいで、自爪の傷みにつながることも覚えておきましょう。
また、ソフトジェルであっても頻繁な付け替えはおすすめできません。ソフトジェルは通常だと3~4週間、シェラックなどジェルポリッシュと言われるタイプは2週間程度の持ちが平均的です。それを1週間や数日で付け替えてしまうと、オフで使うアセトンの悪影響が懸念されます。アセトンはジェルのような合成樹脂を溶かすだけでなく、脱脂効果もあります。皮膚の油分を揮発させてしまうので、オフの直後は手肌の乾燥が激しくなるのです。オフを短期間で繰り返すということは、アセトンで手に必要な皮脂まで頻繁に奪ってしまうことになります。
これらのようなケースで自爪が傷ついていたり、元々自爪が薄くてジェルをつけるのに不安がある場合は、ジェルを付けずに過ごす「ジェルネイルのお休み期間」を作ったほうがよいでしょう。無理にジェルをつけてしまうと、次の付け替えやオフでさらに負担がかかってしまい、傷みもひどくなってしまうかもしれません。お休み期間は2~4ヶ月がおすすめです。季節や人によって爪の伸びはことなりますが、完全に生え変わるには半年程度かかりますが、少々傷みがある程度なら2~4ヶ月程度で気にならなくなるはずです。
マニキュアで爪を休ませることができる?
ジェルネイルは自爪の傷みがひどい場合はお休み期間を持つことが大切ですが、1年中ジェルをしていると、お休み中にネイルをしていない状態になるのはなんだか手元が寂しくなりますよね。そこでおすすめなのが、ジェルお休み期間中のマニキュアです。マニキュアはジェルネイルのように爪を傷めずにつけることができるのでしょうか。まずは以下の点をチェックしておきましょう。
①オフが簡単で負担が少ない
マニキュアはジェルネイルのようにオフに手間がかかりません。アセトンなどを含んだ除光液で拭って、ササッとキレイに落とせます。上手く塗れずに塗り直したいときも、日数が経過して塗り直したいときも、除光液とコットンでキレイに拭き取るだけでOKです。ジェルネイルのように、やすりやプッシャーも必要ないですし、短時間でオフができます。やすりによるオフがないからこそ、自爪を直接傷つけませんし、マニキュアオフは簡単なので間違った方法になりにくいのもメリットです。自爪への負担が少ないので、爪を休ませることにも適しています。
②爪補強用のベースコートでお休み期間に
ジェルネイルは自爪の補強になりますが、マニキュアのベースコートでも補強することはできます。リッジフィラーやハードナーなど、いくつか別の名前がありますが、どれもベースコートとして使える商品です。ベースコートの、コーティングして自爪を補強する力はジェルより劣ります。ですが傷んでいる自爪のまま過ごすよりも爪が割れにくくなりますし、人によってはしっかりとしたコーティング力を実感し、爪が伸ばしやすくなる効果も期待できるようです。ベースコートは基本透明な商品ばかりなので、派手なネイルが出来ない人や、ナチュラルな見た目で過ごしたい方にもおすすめです。
ネイリストのおすすめポイント:マニキュアのブランドとして世界的に人気のOPIが販売しているベースコートです。こちらのネイルエンビーは、二枚爪など傷んでいる自爪をコーティングし、耐久度を上げることができます。乾きが早く、持ちが良いのも人気のポイントです。厚みを出したい時や、日常的に補強したい方におすすめです。
ネイリストのおすすめポイント:化粧品ブランドのエテュセはファイバー入りのベースコートを販売しています。少しだけピンクに色づくので、自爪の色が気になる方や、爪の血色が悪い方にもおすすめです。普段ジェルネイルやマニキュアをしない方でも愛用しているという人が多い商品です。保湿成分が入っているのも嬉しいポイント。
ネイリストのおすすめポイント:プチプラで小さめ容器のベースコートをお探しなら、デュカートがおすすめ。ハードナーとしてしっかりコーティングできるベースコートがとてもオトクな価格で手に入ります。マニキュアは大きすぎる容量だと、使い切らないうちに固まってしまうことがあります。デュカートは小さめ容器の商品が多いので、使い切りやすく、乾燥で固まってしまう心配も少なくなります。
ネイリストのおすすめポイント:アスリートの爪の健康を考えて作られたハードナーがローロというブランドの「アクティブネイルハードナー」です。速乾性に優れており、30秒で固まる便利なアイテムです。耐久性も評価が高く、週に1回程度の塗り直しでOK。透明なので男女問わず使えます。
マニキュアはジェルネイルのお休み期間や、爪に優しく補強しながら伸ばしたい時にぴったりです。爪を休ませたい時は、自爪を補強してくれるベースコートを使って、好きなカラーやナチュラルなネイルを楽しんでくださいね。
爪を休ませるならマニキュアを塗り変える頻度に注意
マニキュアの持ちは、数日から1週間程度であることがほとんどです。先端からマニキュアが剥がれてしまうので、何度か塗り直したくなりますよね。ですが塗り直すために除光液を使ってオフする時は要注意です。除光液は、前述の通り脱脂効果の強いアセトンが含まれているものがほとんどです。マニキュアを塗り直したいからと、1~3日に1回の頻度で除光液を使ってしまうと、爪周りの皮膚が乾燥しやすくなります。指先や手元の乾燥は爪にっって大敵です。乾燥が激しくなると、爪の伸びが悪くなったり、爪に縦筋が入ってしまったり、二枚爪や爪割れ・欠けができやすくなるのです。マニキュアを除光液でオフして塗り直す頻度は、1週間に1回がおすすめ。除光液も、アセトンが含まれていない「ノンアセトンリムーバー」を使用するなど、工夫して塗り直しましょう。重ね塗りができるベースコートやマニキュアを使うのもおすすめです。
ネイリストのおすすめポイント:ノンアセトンリムーバーは爪の乾燥を防ぐだけでなく、ツンとした嫌なニオイも少なくなります。ラメマニキュアなどは落ちにくい傾向にあるので、コットンにたっぷり染み込ませて、爪の上に置いて、しっかりとリムーバーを含ませるなど、時間をかけてマニキュアオフしましょう。
●マニキュアを長持ちさせるなら塗る前のケアが大事
マニキュアの塗り直し回数を減らすには、しっかりとネイルケアをしてから塗るのがおすすめです。爪の長さは生活しやすい長さに整え、甘皮は押し上げておきましょう。普段の保湿ケアとしてネイルオイルとハンドクリーム塗るのは大切ですが、マニキュアを塗る前に付けるのはNGです。ベースコートやマニキュアを弾いてしまい、持ちが悪くなってしまいます。マニキュアを塗り終えて、乾いたことを確認してから、ネイルオイルやハンドクリームを塗りましょう。