「ソフトジェル」と「ハードジェル」といった言葉は、ジェルネイルをしている人なら見かけることがあるのではないでしょうか?
これらはジェルネイルの種類を表しています!
ネイルサロンでは、ハードジェルだとオフ代がソフトジェルよりも高くなることがあります。
また、ハードジェルはオフにかかる時間がソフトジェルより長くなることも。
では、ソフトジェルとハードジェルにはどんな違いがあるのでしょうか?
今回の記事ではソフトジェルとハードジェルの特徴や違い、用途までネイリストが徹底解説します!
ジェルネイルのソフトジェルとは?
ジェルネイルには「ソフトジェル」と「ハードジェル」のように種類が異なるものがあります。
ネイルサロンに行くときも、セルフネイルをする時も、ソフトジェルとハードジェルの違いをわかっておくと、よりネイルが楽しめますよ!
まずは「ソフトジェル」と「ハードジェル」それぞれの特徴や、どんな人に向いているのかをチェックしましょう!
ソフトジェルの特徴
ソフトジェルは、近年ネイルサロンやセルフネイルでメインに使われているジェルの種類です。
「ソークオフジェル」という別名もあります。
ソフトジェルは爪に塗るときも、ライトで固めた後も柔らかさが残るのが特徴です!
筆に取るとマニキュアのようにサラッとしたテクスチャーの商品が多く、初心者からプロまで扱いやすくなっています。
また、ライトで固めた後も柔軟さがあり、軽いつけ心地が楽しめます。
爪にぐっと負荷がかかってもしなりが効くので違和感なく過ごせることから、ジェルネイルを初めて付ける形にもぴったりです♪
そしてジェルネイルをオフする時は「ジェルネイルリムーバー(アセトン)」で溶かして簡単にオフができるのも特徴の1つ。
リムーバーを染み込ませたコットンを使い10分程度ジェルを浸しておくことでふやけてきます。
ふやけたジェルはプッシャーを使ってポロポロと落とすことができるので、セルフネイル初心者でも安心してオフできます!
以下でソフトジェルのメリット・デメリットをまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。
ソフトジェルのメリット・デメリット一覧
ソフトジェルのメリット | ソフトジェルのデメリット |
・軽いつけ心地 ・オフの難易度が低い ・メーカーや商品のバリエーションが豊富 ・100均など安価な商品も多い |
・ジェルを使った長さ出しは向いていない ・大きなネイルパーツを付けると取れやすい ・表面に傷がつきやすい ・水分に弱い |
ソフトジェルがおすすめなのはどんな人?
ソフトジェルは以下のような方におすすめです!
・セルフネイル初心者の人
初めてセルフジェルネイルをする人は、ソフトジェルを使うのがおすすめ!
ソフトジェルはテクスチャーの粘度が低いものが多いので、爪に塗る時も操作しやすいです。
またオフをするときもジェルリムーバーがあれば溶かすことができるので、プロが使っているようなネイルマシンを使わなくても落とすことができます。
100均ジェルネイルやプチプラジェルがたくさん売られているので、購入しやすいのも嬉しいポイントです♪
・ネイルを付けた時の違和感をなくしたい!つけ心地重視の人
ソフトジェルはつけ心地が軽く、柔軟性が高いのも特徴。
爪先にぐっと力が加わっても一緒にしなるので、付けているときの違和感が少ないです。
ネイルを付けると爪の圧迫感が・・という方でも、ソフトジェルならほとんど気にならないのではないでしょうか?
ジェルネイルのハードジェルとは?
ハードジェルはその名の通り、丈夫で硬い仕上がりになるジェルの種類です。
硬化前のテクスチャーも硬化後の状態も、ソフトジェルよりも硬さがあります。
頑丈で傷がつきにくいので、付けてから数日経っても表面が曇りにくいのも特徴です。
また透明度も高く、クリアジェルはツヤツヤでガラスのような輝きを保ちます。
注意したいのが、ハードジェルはジェルリムーバーで溶かしてオフすることができないという点です。
アセトンで溶けないというのはハードジェルの最大の特徴であり、ソフトジェルとの大きな違いになります。
ハードジェルをオフするには、ネイルファイルやネイルマシンを使って削り落とさなくてはなりません。
ネイル初心者だと自爪とハードジェルの境目がわかりにくいので、自爪を傷つけてしまう可能性が高いです。
またジェルを削るためのネイルマシンがないと、ファイルだけで削り落とすのは非常に時間がかかります。
以下でハードジェルのメリット・デメリットをまとめたので参考にしてください♪
ハードジェルのメリット・デメリット一覧
ハードジェルのメリット | ハードジェルのデメリット |
・硬い仕上がりで強度が出て傷つきにくい ・透明度が高い ・長さ出しができる ・大きなパーツや重いストーンもしっかり固定できる |
・商品やカラーのバリエーションが少ない ・粘度が高く塗るときはコツがいる ・オフの難易度が高く初心者向きではない ・プロ向けの商品が多く、プチプラ商品は少ない |
ハードジェルがおすすめなのはどんな人?
ハードジェルは以下のような方におすすめです!
・ジェルネイルの持ちが悪い人
ハードジェルは固くて丈夫な仕上がりになるので摩耗や衝撃に強いジェルネイルが楽しめます。
ソフトジェルだと持ちが悪いという人はハードジェルを使うことで持ちが良くなるかもしれません!
ただし、ジェルネイルの持ちは「自爪の硬さや厚み」「生活環境」「ジェルと爪の相性」など様々な要素によって左右されます。
ハードジェルに変えても、他の要因によって持ちが悪くなることもあるのは覚えておきましょう。
・ジェルネイルで長さ出しをしたい人
ジェルネイルで長さ出しをするのは「ジェルスカルプチュア」とも言います。
ネイルの長さ出しには「アクリルスカルプチュア」や「ネイルチップ」など様々な方法がありますが、ハードジェルも長さ出しが可能です!
ハードジェルはフォームという台紙になるものを使って、自爪に1センチくらいまでの長さをプラスできます。
アクリルスカルプチュアは難易度が高い技術ですが、ジェルスカルプチュアは比較的初心者でも挑戦しやすいのが特徴!
短い自爪をロングにしたい時はもちろん、1本だけ欠けてしまった爪を長くしたい時にもおすすめです♪
ソフトジェルとハードジェルは併用できます!
ソフトジェルとハードジェルは硬さやオフの方法に違いがありますが、併用が可能です!
うまく併用すればそれぞれのデメリットを補うこともできるのです!
例えば、ネイルサロンでネイリストが行っている組み合わせにはこんなものがあります。
トップジェルだけハードジェルにする
ベースジェルとカラージェルはソフトジェルを使い、トップジェルだけハードジェルを使います。
こうすることで仕上がりの強度と透明度がアップし、ジェルネイル自体の持ちが良くなる人もいます。
長さ出しはハードジェル、カラーやアートはソフトジェルを使う
ハードジェルで好みの長さになるようジェルスカルプチュアを作ります。
その後はソフトジェルでカラーリングやアートを施します。
ハードジェルはカラージェルを売っているメーカーが少ないのですが、ソフトジェルならメーカー数もカラーバリエーションも豊富です!
ベースジェルだけハードジェルにする
ベースジェルはハードジェルを使い、カラーやトップはソフトジェルを使います。
これは「フィルイン」という付け替え方に用いられる組み合わせです。
フィルインとは付け替えの方法の一種で、ベースジェルだけを残してオフし、その上から新たにジェルを塗り重ねて完成させます。
ジェルを完全にオフしないで付け替えるので、爪へのダメージが気になる方や、アセトンアレルギーの方におすすめです!
ソフトジェルとハードジェルはそれぞれに苦手分野もありますが、組み合わせることでそれぞれの良さがぐーんと引き立ちます!
セルフネイルに慣れてきた方はソフトジェルとハードジェルの併用も試してみてはいかがでしょうか?
ソフトジェルとハードジェルの見分け方はあるの?
ネイルサロンではソフトジェルのオフ代よりもハードジェルのオフ代の方が高いお店が多いですよね。
これは、ハードジェルの方がオフに手間がかかり、時間もかかるためです。
しかし、サロンで付けてもらったジェルネイルがソフトなのかハードなのかわかる人は少ないようです。
ネイルサロンで施術を受ける時に、ジェルの種類を気にすることなんてあまりないですよね。
では、ソフトジェルとハードジェルは見ただけで違いがわかるような「見分け方」はあるのでしょうか?
ネイリストでも見た目だけではわからない
結論から言うと、ソフトジェルかハードジェルかを見た目だけで判断するのは非常に難しいです!
実はプロのネイリストでも、見ただけではわからないことがほとんど。
ソフトジェルとハードジェルは硬化前や硬化後の「強度」「透明度」「粘度」が違うので、時間をかけて細かく比較すれば判別できるかもしれません。
ですが、完成後のジェルネイルをぱっと見ただけでソフトジェルかハードジェルか分かるような見分け方はないと考えたほうがよいでしょう。
ソフトジェルかハードジェルか判別する方法
ぱっと見ただけではわからなくても、以下のような方法ならどちらかわかります。
アセトンを使ってオフできるか試す
ソフトジェルとハードジェルの大きな違いは「アセトンで溶ける・溶けない」という点です。
ソフトジェルならジェルネイルリムーバーで溶けますが、ハードジェルは溶けません。
自分が付けているジェルがどちらかどうしても知りたいときは、ジェルオフの容量でアセトンに浸してみましょう。
必要なもの
- ジェルネイルリムーバー
- 爪の大きさくらいにカットしたコットン
- 指先を包める大きさにカットしたアルミホイル
やり方
- コットンがひたひたになるくらいリムーバーを含ませます。
- ジェルの上にコットンを置いて、指先をアルミホイルで包んで密閉します。
- そのまま10分ほど待ちます。
- アルミとコットンを外してジェルの状態を確認します。
- ジェルが柔らかくなり、ポロポロ崩れたらソフトジェル、変化がなければハードジェルです。
ちなみに、上記でご紹介した通りソフトジェルとハードジェルを併用しているネイルサロンもあります。
併用パターンはアセトンで溶ける・溶けないがわかりにくいので注意しましょう。
ネイルサロンに問い合わせるのが確実!
確実に判断するには、施術を受けたネイルサロンに問い合わせるのが一番です!
ネイルサロンに電話やDMなどで気軽に質問してみてくださいね。
ちなみに、お店によってはメニュー表やSNSに使用しているジェルの種類や、メーカーを記載しているところもあります。
そこからネットで検索して判断するのも手段の1つです!
しかし、ソフトジェルとハードジェルどちらも取り扱っているメーカーもあるので、メーカー名の記載だけではわからないことも。
やはりネイルサロンや担当のネイリストに質問するのが1番確実でしょう。
クリアジェルの種類を紹介
ぱっと見は同じ商品?と思うクリアジェルでも、実は様々な種類があります!
用途によって使い分けることで、セルフジェルネイルのクオリティもアップしますよ♪
ここではよく使用されるクリアのソフトジェルを紹介していきます。
ベースジェルとは?
ベースジェルは自爪とジェルの密着を良くし、カラージェルの色素が爪に沈着するのを防ぐ役割があります。
土台となる大切なジェルなので、セルフジェルネイルをするなら必ず用意しましょう!
ベースジェルはテクスチャーがサラッとしたタイプだと初心者も塗りやすいです!
ただし、爪の形を整える「フォルム形成」を行うなら、粘度の高いベースジェルを使いましょう。
ベースジェルには塗る前の下準備でサンディングが必要なものと、不要なタイプがあります。
正しく使えばどちらも自爪が傷むことはありませんが、自爪は一切傷を付けたくないという方はノンサンディングジェルを使用するのが良いでしょう。
また、最近はオフの際にジェルリムーバー不要で剥がすことができるピールオフジェルも人気です!
トップジェルとは?
トップジェルとは最後の仕上げに塗るジェルのことで、ツヤを出し、コーティングで強度を高めることができます!
こちらもセルフジェルネイルをするなら必須アイテムです♪
トップジェルには未硬化ジェルの出るタイプと出ないタイプがあります。
セルフジェルネイルの場合はノンワイプトップジェルが拭き取りの手間が省けて楽ちんです。
ただし、ノンワイプトップジェルは厚塗りや重ね塗りには向いていないものが多いです。
ぷっくりとした厚みを出したい時は、未硬化ジェルの出る粘度の高いトップジェルを使うか、ノンワイプトップジェルの前にクリアジェルを塗って厚みを出すのが良いでしょう。
アイシングジェルとは?
アイシングジェルは、ぷっくりラインを引いたりミラーアートをする時に使用するジェルです。
テクスチャーの粘度が高く、流れにくいのが特徴で、ストーンの埋め込みなどにも使用できます。
アイシングジェルの多くは未硬化ジェルが出ないので、硬化した後にすぐミラーパウダーを塗ることができます。
また、トップジェルをかける必要がないため、ぷっくりとしたデコボコアートを楽しむのにも向いています。
アートの幅が広がるので、1つ持っていると大活躍するはずです♪
クレイジェルとは?
クレイジェルは「粘土ジェル」とも呼ばれることがあります。
クレイ=粘土という名称の通り、こねて造形して使用するジェルです。
通常のジェルブラシではなく、シリコンブラシやスパチュラ、指先を使って形を整えます。
アクセサリーアートや天然石風アートなどによく用いられ、存在感のあるデザインに仕上がります。
慣れるまでは扱いが難しいですが、トレンドのアートに挑戦できるようになるので持っていたら楽しめるはずです!
未硬化ジェルが出るものが多いので、必ずノンワイプトップジェルなどで仕上げるようにしてくださいね。
ミキシングジェルとは?
ミキシングジェルは、カラージェルと混ぜてカラーをシアーに変えたり、グリッターを入れてラメのジェルを作ったりするためのジェルです。
色の付いていないカラージェルといった立ち位置のジェルです。
カラージェルをシアーに変えるには他のクリアジェル(ベースジェルなど)を混ぜる方法もあります。
しかしメーカーによってはミキシングジェルを使わないと色味が変わってしまったり、テクスチャーが変わって塗りにくくなったりすることもあるようです。
メーカーが推奨する方法で使いましょう!
ソフトジェル・ハードジェルに関するよくある質問
ジェルの種類に関するよくある質問にネイリストが回答します♪
Q.セミハードジェルって何?
A.セミハードジェルはソフトジェルとハードジェルの中間的な存在です!
ジェルネイルの種類の1つに、セミハードジェルというものがあります。
その名の通り、ハードジェル程ではないものの丈夫で固い仕上がりになるのが特徴です。
5ミリくらいまでなら、ネイルフォームを使って長さ出しも可能です!
一応アセトンでのオフができますが、ソフトジェルほどしっかり溶けないのでファイルやネイルマシンで削る技術も必要です。
まさにソフトジェルとハードジェルの中間的な機能を持っていると言えます。
セミハードジェルは以下のような活用方法がおすすめです♪
- ソフトジェルよりも強度が欲しいけどアセトンでオフがしたい
- ビジューや大きなパーツをしっかり固定したいけど、アセトンで落としたい
- 厚みを出したい
- 0.5ミリ程度の長さ出しがしたい
Q.ポリジェルはソフトジェル?ハードジェル?
A.セミハードジェルかハードジェルのどちらかに分類されるものが多いです。ただし商品によって種類が違うので注意!
最近流行りの長さ出しの方法に「ポリジェル」というものがあります。
ポリジェルは長さ出しをする時に使うジェルで、硬化前のテクスチャーも硬化後も固めに仕上がります。
使い方はネイルチップフォームというネイルチップ状の型に、ポリジェルを入れ込んで自爪にギュッと乗せ、ライトで硬化すると完成です。
ネイルフォームを使ったジェルやスカルプの長さ出しよりも綺麗な形を作りやすく、利き手でない手でも操作しやすいのが魅力です。
ポリジェルは基本的にジェルの種類について記載されている商品がありません。
しかし、溶けにくいもののアセトンでオフできる商品が多い傾向にあります。
このことから、ポリジェルはセミハードジェルに近いと言えるのではないでしょうか?
ただし、ポリジェルにはハードジェルのようにアセトンで溶けない商品もあります。
オフの仕方を把握するためにも、販売しているショップのWEBサイトや、パッケージ裏を使う前に確認しておきましょう!
Q.長さ出しや厚み出しに適したジェルは?
A.ハードジェルやセミハードジェルがおすすめ!
長さ出しや厚み出しをしたい場合は、粘度の高いジェルを使うと便利です!
そのため、オフの大変さを特に考慮しないのであれば、ハードジェルを使用するのが良いでしょう。
また、ジェルリムーバーでオフをしたい場合はセミハードジェルが適しています。
セミハードジェルやソフトジェル寄りの商品には「ビルダージェル」というものがあります。
アセトンでオフできますが、粘度が高く、長さ出しや厚み出しにぴったりのでそちらも活用してみてください♪
まとめ:ソフトジェルとハードジェルの違いを知って使い分けよう
今回の記事では、ソフトジェルとハードジェルの違いを紹介してきました。
最大の違いはアセトンでオフができるか、できないかという点です!
ソフトジェル:柔軟性があり、アセトンで溶かしてオフができる
ハードジェル:硬さや強度があり、アセトンで溶けないので全て削ってオフする
上記のように覚えておきましょう!
また、ネイルサロンで付けてもらったネイルで、自分の爪についているのがソフトジェルかハードジェルかわからない時もありますよね。
そんな時はお店に問い合わせるのが最も確実です!
ソフトジェルとハードジェルは硬化後の見た目がそっくりなので、ぱっと見ただけでは判別できません。
見分け方は無いと考えましょう。
ソフトジェルもハードジェルも、メリット・デメリットがあります。
自分のライフスタイルや爪に合うジェルを使って、ネイルを楽しんでくださいね!
他にもクリアジェルについて知りたい方は、こちらの記事で紹介しています♪