ネイルにワンポイントを加えるとしたらストーンやメタルパーツが定番ですが、たまには違ったアートで雰囲気を変えるのもいいですよね。
粘度が高く、爪にのせた形を保ったまま硬化できるジェルの登場から、立体的でつるんとした質感を楽しめる「ぷっくりネイル」というデザインは、インスタグラムでも大人気です。
今回は、色々なアレンジを楽しむことができる、ぷっくりネイルのやり方やおすすめデザイン、取り入れ方についてご紹介します。
セルフで簡単!ぷっくり可愛いジェルネイルのやり方は?
Instagramなどのネイルデザイン検索でも大人気な「ぷっくりネイル」。ぱっと見だと難易度が高そうでセルフネイル初心者さんは諦めがちですが、実は、コツさえ掴めばセルフネイルでも簡単にできます♪
ぷっくりネイルに必要な道具と工程をお伝えします!
ぷっくりネイルに必要なアイテム
- ベースジェル~トップジェル
- LEDもしくはUVライト
- 細筆(ぷっくりアート用)
- ビルダージェルもしくはアイシングジェル
ぷっくりネイルをするには、「細筆」と「粘度の高いジェル」が必須なので用意しましょう。
■粘度の高いジェル
ぷっくりネイルをするには「アイシングジェル」や「ビルダージェル」といった、硬めのテクスチャーのジェルを使用します。
100均のセリアでもアイシングジェルは販売されていますし、キャンドゥではハードラインジェルという名称で近いジェルが販売されています。
では、アイシングジェルとビルダージェルのそれぞれの特徴をお伝えします。
■アイシングジェルとは
アイシングジェルは、一般的なクリアジェルよりも粘度が高く、流れにくく形を作りやすい特徴があります。
最近では、
- カラータイプ:元々カラーがついており、アートにそのまま用いることが可能
- 粘土タイプ:粘土のように手やスパチュラで捏ねて、形を自由自在に作ることが可能
の二種類があります。
花や花びら、うねうねしたウェーブなどのぷっくりネイルを作りたい場合は、あらかじめカラーがついた、カラータイプのアイシングジェルが便利です。反対に粘土タイプは、自分で形を作り、ミラーネイルと組み合わせて指輪ネイルや、より立体的なキャラクターなどを乗せるのに適しているため、ぷっくりネイルにはあまり使用はしません。
■ビルダージェルとは
ビルダージェルとは、粘度が高いため、長さや厚みを出したり、爪の補強にも優れた強度のあるクリアジェルの一種です。ビルダージェル自体は、色はついておらず、クリアなぷっくりネイルでは、とても便利なアイテムです。粘度は、メーカーによって異なりますが、筆にたっぷりと取ったときに動かしやすく、流れにくいものがおすすめです。
■アート用の筆
ぷっくりネイルのポイントは、いかに綺麗にジェルを重ねてぷっくりさせられるか、です。そのため、ぷっくりさせるため、アート用の細筆を用意しておくのがおすすめです。
ぷっくりネイルの詳しいやり方は、下記で解説しますが、ジェルにはセルフレベリングといって塗布した表面が平らになる(馴染む)ように広がる習性があり、左右に流れてしまいます。例えば、ぷっくりした花を描きたい場合、爪の上で独立したぷっくりな花びらをいくつも描く必要があります。
その時に左右と繋がってしまうと、花びらが独立して見えず、境目が曖昧になることから、綺麗なぷっくりネイルにはなりません。そのため、ぷっくりネイルをする際は、左右のアートに重ならないようにより細かいアートが可能な細筆があると便利です。
ぷっくりネイルのやり方
それでは、実際にぷっくりネイルのやり方を解説していきます!
(尚、ここでは、ベースジェル塗布前の甘皮処理などのネイルケアは省略しています。)
■1.ベースジェルを塗る
ネイルケア後、ベースジェルを塗布して硬化します。
■2.好きなカラージェルを塗る
ベースジェルの硬化後、好きなカラージェルを塗布し、硬化します。
■3.トップジェルを塗る
ぷっくりネイルをするときの1つ目のコツ!
カラージェルを硬化後、一度トップジェルを塗布して硬化します。
通常トップジェルは、ジェルネイルの最後の仕上げ段階で塗布しますが、ぷっくりネイルの場合、ぷっくりアートを施した上から全体のトップジェルを塗布してしまうとせっかく描いたぷっくりの形がぼやけてしまうため、ぷっくりアートをする前に一度トップジェルで仕上げます。
■4.ぷっくりアートをする
筆先に好みのアイシングジェルまたはビルダージェルをとり、ぷっくりさせたい模様を何度も重ねて描いていきましょう。
コツは、
- ジェルの量(厚み)は均等にすること
- 流れないように1か所ずつ仮硬化すること
- 一度に完成させようとせず何度も重ねること(焦らない!)
好みのぷっくり感になったら、硬化します。
■5.最後にトップコートを必要な箇所に塗って完成
アイシングジェルまたはビルダージェルでぷっくりさせた部分は、トップジェルが塗布されてない状態であるため、仕上げにアート用の細筆でトップジェルをぷっくり部分の表面にトップジェルを塗布、硬化して完成です!
ぷっくりネイルの失敗しないコツと注意点
ぷっくりネイルは、ぷっくりさせたい部分にアイシングジェルまたはビルダージェルを乗せて硬化するだけでOKなので、慣れればとても簡単です♪
ぷっくりアートに使うジェルは、通常のジェルとは違い硬めのテクスチャーなので流れにくいですが、乗せすぎは硬化熱が発生したり流れたりする危険があるので注意しましょう。
また、厚みを出したいときは1度で乗せないで2回3回に分けて重ね塗りし、10秒程度の仮硬化をしながら塗るようにするのがおすすめ!
このように、ちょっとしたコツを押さえておくとセルフでも失敗せずにぷっくりネイルを楽しむことができます。
では、ぷっくりネイルに失敗しないためのコツや注意点を詳しくお伝えします。
ぷっくりネイルの失敗しないコツ
上記でも軽く触れましたが、セルフネイルでぷっくりネイルを失敗しないためのコツについてお伝えします!
■仮硬化をこまめに行う
ジェルは、セルフレベリング力があり、表面張力によって流れて一体化してしまう特性があります。左右のぷっくり部分との境目が曖昧にならないように、
ぷっくり部分は一箇所ずつこまめに仮硬化を行うことがコツ!
(例、花びら1枚描くごとに仮硬化)
■ぷっくりの厚みが揃うようにする
ぷっくり感が不揃いだと仕上がったときにアートのバランスが悪くなってしまうため、ぷっくりの厚みが揃うようにジェルの量は、均等にとりましょう。
この時、後から厚みを調節するのは難しいため、一筆目のジェルの量を覚えておき、それに合わせていくのがおすすめです。
■ビルダージェルは丁寧にゆっくり動かす
ビルダージェルは、クリアジェルよりも粘度が高いですが、厚みを出すことに注力し過ぎて雑に扱うと気泡が入ってしまいます。
ぷっくりネイルは、気泡が入っていると完成後の見た目が悪くなり、厚みの均一感もなくなってしまうため、ビルダージェルは丁寧にゆっくりと動かすようにしましょう。
ぷっくりネイルをする際の注意点
これまでやり方やコツをお伝えしてきたぷっくりネイルですが、ネイリストの筆者であっても初めて挑戦したときは、失敗したものです。
ぷっくりネイルが失敗しないように、筆者が気を付けた注意点をお伝えします!
■ぷっくりしないならジェルの塗布量が少ない
「何度も重ねたのに思ったよりもぷっくりしなかった」
そんな時は、ジェルの塗布量が少ないでしょう。筆者も初めは、ジェルが流れることが怖く、少量のジェルを重ねていたのですが、ジェルは筆先にたっぷり含ませた方が動かしやすく、ぷっくり感も増します。
■硬化時間はしっかり守る
「ぷっくり部分の透明感やツヤがない」「触った感じが柔らかい」このような場合は、ジェルの硬化が不十分です。
途中の仮硬化は、10〜30秒ほどOKですが、本硬化の時は、使用ジェルの規定の硬化時間を守り、しっかりと硬化をしましょう。
■厚みを出しすぎるとオフが大変
「ぷっくりし過ぎてオフが大変だった」
工程の注意点とは異なりますが、あまりにもぷっくりさせ過ぎるとネイルを付け替える際のオフがとても大変です。ぷっくりさせる場合は、2〜3層で形を作り上げるのがベストです。
■ミラーネイルにするならマットコートを使う
「指輪ネイルなどミラーネイルを使用したら、周りにもミラーが移ってしまった」
ミラーネイルを使用するときの注意点は、
ミラーにしたい部分以外は、必ずマットコートを塗布する必要がある点です。
指輪ネイルなど、立体的なアートでミラーネイルを使いたいときは、カラージェル硬化後に一度表面全体をマットコートでコーティングしましょう。
その上から、ミラーにしたい部分だけ模様を描き硬化後、ミラーパウダーを擦りつけ、上からしっかりとトップジェルを塗布しましょう。
おすすめのぷっくりネイルデザインを紹介♪
粘度が高いクリアジェルをぷっくりと爪の上にのせて固める「ぷっくりネイル」。
水のような透明感があるので、これまでも梅雨や暑い季節になると水滴をイメージしたアートなどで好まれていました。
しかし最近は、ぷっくりフラワーネイルやニュアンスネイル、キルティングネイルなどでもよく使われている、人気のトレンドデザインです。
パーツをのせなくてもツヤと立体感が華やかに仕上げることができるぷっくりネイルは、ワンカラーに取り入れても存在感があり、とても可愛いです♪
では、おすすめのぷっくりネイルデザインをご紹介します!
お花をぷっくり
出典:www.instagram.com(@nail.nalu)
親指と薬指のチップ全面を使ったぷっくりフラワーが目を引くデザイン。クリアジェルなので全体のホワイトカラーをより引き立てていてエレガントな雰囲気です!
ぷっくりネイルの中でも特に多いのがぷっくりフラワーのデザインです。上記の写真のようにカラーに統一感をもたせて、大胆なサイズでぷっくりフラワーを描き、中心にはパールを使うと洗練された女性らしい印象の指先に仕上がります。
ベースカラーがホワイト系なら、シルバーのミラーパウダー、ほかにもパールやクリスタルのストーンを合わせるのがおすすめ。桜のような淡いピンク、ミモザのようなイエローをベースにすると、より春らしくなるのでおすすめです。
また、気温が高くなってきて、冬の間はお休みしていたフットネイルを再開する方も増える時期です。このぷっくりフラワーは、足の親指にデザインしても存在感がありストーンやラメとは違った可愛らしさが味わえます。お仕事などの都合で手元のネイルにアートができない方は、ぜひフットネイルでぷっくりネイルを取り入れてみてくださいね。
さくらんぼをぷっくり
出典:www.instagram.com(@atelierlavenir)
手描きしたさくらんぼの上にぷっくりとクリアジェルを置いた立体感のあるデザイン。ツヤ感がさくらんぼのジューシーさを表現していて可愛らしいですね。
さくらんぼのぷっくりネイルも人気です。キュートなさくらんぼの手描きアートにクリアジェルをぷっくりとのせると、艶々とした輝きがプラスされて愛らしさがグッと上がります。たとえば、さくらんぼの色が濃い赤ならレトロ調やカントリー系のデザインに、ラメ入りやシアー系の赤なら可愛らしいメルヘンチックなネイルになりますよ。
さくらんぼの他にもぶどうやマスカットのような粒状のフルーツもクリアジェルでぷっくりさせると可愛らしいです。ぶどうが旬の夏や秋の時期に合わせてやりたいデザインですね。明るいトーンのカラーでぶどうを描いならファンシーで爽やかな印象に、くすんだ濃い赤紫を使えば落ち着いた大人っぽいネイルに仕上がります。
水滴をぷっくり
出典:www.instagram.com(@oki_301)
ゴールドのワンカラーの先端に幅の狭いブルーのグラデーションが上品なデザイン。マットコートにツヤ感のあるぷっくりとした水滴がよく映えていますよね!
可愛らしいデザインだけでなく、大人っぽいぷっくりネイルも可能です。ぷっくり丸いクリアジェルをランダムに置くと、まるで水滴が爪にのっているかのように見えます。
ワンカラーにマットトップジェルで擦りガラスのような質感に仕上げた後、クリアジェルを水滴のようにのせる組み合わせが水のようなツヤ感が際立つので人気です。
ベースカラーはダークカラーや寒色、くすみベージュ系にすると大人っぽいエレガントな印象に。また、フルーツの桃のように淡いピンクや黄色、白でグラデーションをする「桃ネイル」に水滴モチーフを加えると瑞々しく可愛らしい雰囲気に仕上がります。
うねうねネイルにぷっくり
出典:www.instagram.com(@96571___h)
ワンカラーにクリアジェルのぷっくりした質感のラインが可愛らしいデザイン。シンプルですが、とろんとしたうねうねラインが目を引きますよね!
「うねうねネイル」は、名前の通りラインをうねうねと曲線にして入れるのが特徴のネイルです。滑らかの流れを描く曲線が魅力でニュアンスネイルとの相性がよく、インスタグラムでもよく見かけます。細い曲線を描くうねうねネイルはスタイリッシュで格好いい雰囲気になりますが、ぷっくりしたうねうねラインは可愛らしさをプラスできます。
透明なので派手になり過ぎず、ベースカラーに何色を選んでも変に浮くことがありません。数本の指にラインを入れる場合は、隣同士の指でラインの始まる位置をつなげるように意識すると、流れができて一体感のあるお洒落な指先に。
また、ショートネイルなら、薬指をうねうねネイルにして、中指はクリアジェルで爪の輪郭をなぞるように囲うデザインにすると、今風で大人っぽい印象になります。こちらの囲うデザインは「囲みネイル」と検索するとたくさんのデザインが見られますよ!
カラフルでポップなデザインにぷっくり
左手中指や右手薬指のカラフルなカラーの上にぷっくりとクリアジェルをのせたデザイン。透明なジェルを使うのでポップな色使いを邪魔せず、可愛さが引き立ちます。
インスタグラムで「個性派ネイル」というタグのついた写真でよく使われるぷっくりデザイン。3~5色のカラーを虹のように引いた上にクリアジェルを重ねてぷっくり感を出すというものです。カラフルでポップな個性派ネイルも非常に人気が高まっており、多色使いやアート量の多いデザインに抵抗のない方はぜひ挑戦してみてください。
持ち込みデザインOKのつけ放題メニューがあるネイルサロンを予約すると、使えるカラー数に制限がないのでおすすめです。一からデザインを考えるのが難しい場合は、インスタグラムやインターネットでぷっくりネイル、個性派ネイルと検索すると、さまざまなデザインが見られるので参考にしてみてくださいね。
上品ネイルなぷっくりミラーライン
ビルダージェルや粘土ジェルを用いて、立体的なラインを作り、ミラーパウダーでコーティングしたデザイン。指輪のように見えることから指輪ネイルとも呼ばれます。
最近は、このように粘土ジェルを好きな形に成型し、ミラーネイルと組み合わせておしゃれにデザインするのが流行っています。片手1本ずつだけ入れたり、ラインの中心部分にストーンを入れると指輪感が増し、アレンジも自由自在です。
ヌーディーネイルに繊細なぷっくり
ネイルデザインは、シンプルが好きだけど少しアレンジを入れたい!という方には、ヌーディーカラーをベースにワンポイントでぷっくりミラーネイルの組み合わせもおすすめです!
上記のように真っ直ぐなぷっくりミラーラインも可愛いですが、少し凝ったデザインが好きな方は、曲線を描くうねうねネイルと組み合わせても可愛いですよ♪曲線の太さや角度を変えるだけで印象も大きく変わるので、いつものネイルに飽きた方は、是非やってみてくださいね。
まとめ
今回は、難易度が高そうに見えるぷっくりネイルをセルフネイルでも簡単にする方法について解説いたしました。
簡単にまとめます。
①ぷっくりネイルに必要な道具
- 基本のジェルネイル道具
- アート用の細筆
- ビルダージェルもしくはアイシングジェル(粘土ジェル)
②ぷっくりネイルのコツと注意点
- ぷっくりさせる箇所のジェルは、たっぷりめにとる
- 焦らずゆっくり丁寧にジェルを動かす
- 一箇所ずつ仮硬化をして、左右にジェルが流れないようにする
- アート用の細筆を使用する
- 仕上げの硬化時間はしっかりと守る
- オフが大変になるため、ぷっくりさせ過ぎないようにする
ここ2〜3年とても人気のあるぷっくりネイル。ぷっくりネイルといえば、花やフルーツを思い浮かべる方が多いですが、指輪ネイルやうねうねネイルなどにアレンジも可能で、習得することでネイルデザインのレパートリーも増えること間違いなし!また、クリスマスシーズンには、ビルダージェルで円形にぷっくりさせた上からラメを散らして、スノードーム風にアレンジすることも♪
ただし、ビルダージェルは、メーカーによってジェルの粘度が異なるため、自分が動かしやすいものを見つけて見てくださいね。
今回ご紹介したコツと注意点を参考に、セルフネイルでもぷっくりネイルに挑戦してみてください♪