肌が乾燥したり、肌荒れが気になる時は、スキンケアにいつもより手間をかけたり、いつも使っているスキンケア用品から変えてみたりしますよね。では、爪や手元が荒れているときはどうでしょうか。お肌のことは気になっても、爪や手元をあれこれしっかりケアをする人は、意外と少ないのではないでしょうか。爪や手元もスキンケアと同じようにしっかりケアをすることで、荒れもおさまり、キレイな手元を取り戻せますよ。また爪が薄く弱いと、ジェルネイルをしたときに硬化熱を強く感じたり、ジェルやマニキュアをしても爪が割れたり、欠けたりしやすいです。ネイルでおしゃれを楽しんでいる方ほど、ネイルケアやハンドケアは重要なのです。爪や手のケアに力を入れて、ジェルネイルやマニキュアをしたときにも、インスタにアップしたくなるような映える手元に仕上げていきましょう。ところで、皆さんの中には、すでにセルフでネイルケアをしている人もらっしゃると思います。ではネイルサロンでのネイルケアはやったことがあるでしょうか。また逆に、ネイルサロンに行った時にしかケアはしない、という人もいると思います。ネイルケアは、セルフとサロンでどのくらい仕上がりに差があるのでしょうか。またプロが行うネイルサロンでのネイルケアやハンドケアは、一体どんなことをやっているのでしょうか。今回は、ネイルケアはセルフとサロンでどのくらい違うのか、またネイルサロンで行っているケアの内容に付いてご紹介してまいります。そしてボディケアの1つである「アカスリ」は、日本のお隣、韓国ではメジャーな美容健康法です。日本でも昔から人気があり、ボディケアサロンでアカスリをオーダーしている人が多くいます。しかし、気になるのは肌への負担です。アカスリは敏感肌でも受けられるものなのでしょうか?この記事で詳しく見てみましょう!
ネイルケアに対する意識
今でこそ当たり前に耳にするネイルケアですが、一昔前はネイルケアの意識が低く、ネイルサロンでネイルを行う一部の人にしか関係のないこととされていました。しかしネイルが普及した現在、ネイルをする・しないに限らず指先のケアを意識する人は非常に増えました。そのためセルフでネイルケアを行っている人や、サロンに行ってネイルケアをしている人などそれそれで、今では指先のケアを楽しんでいます。
ネイルケア、セルフでは何をする?
ネイルケアはセルフとサロンで行う2パターンに分かれます。ここでは、これからネイルケアをやってみようと思っている人のために、まずはセルフでのネイルケアについてお伝えします。
●セルフネイルケアの手順
ケアを行う前は、手を洗い清潔にしてかた行います。
- 爪の長さや形を整える
- スポンジバッファーで爪の表面を整える
- 甘皮のケアをする
- ネイルをしたり、補強剤を塗ったり、シャイナーで磨いたりする
- 甘皮周りにキューティクルオイルを塗る
- ハンドクリームを手全体に馴染ませながらマッサージする
●セルフネイルケアのメリット・デメリット
セルフで行うネイルケアの一番のメリットは、こまめにケアが行えるということです。指先は身体の中でも特に休むことなく働き続けています。乾燥やダメージを受けやすく、放っておけばすぐに荒れてしまいます。ネイルケアとは指先に特化したケアなので、一定のペースで定期的にケアできるのが理想です。セルフならそれが叶います。もちろんサロンでケアをしても良いですが、セルフケアをする感覚で定期的にサロン通いをするのはかなり費用がかかります。また、セルフなら気になった時にすぐにケアできますが、サロンの場合は予約を取らなくてはなりません。そのため自分のやりたいタイミングでケアができない可能性があります。では、セルフケアのデメリットは何かというと、仕上がりの差です。セルフではどうしても自己流になるので、サロンと比べると仕上がりが甘くなります。特に爪の形や甘皮の処理で、プロとの差が出やすくなります。また、利き手じゃない方で作業する必要が出てくるので、作業がスムーズに進まず仕上がりにムラがあることです。
セルフネイルケアの一番のメリットは「好きなタイミングでケアできる」です。そして、デメリットは「仕上がりにムラがある」ことです。
ネイルケアやハンドケア、サロンではどんなことをするの?
セルフでのネイルケアではない、サロンでのケアはどんなものなのでしょうか?
一口にネイルケア・ハンドケアといっても、サロンによって内容は少しずつ異なるものの、大まかには同じです。以下で詳しく解説して参ります。
サロンでのネイルケア
「ネイルケア」や「ウォーターケア」というメニューは、爪に特化したケアです。手のひらや手の甲のケアは含まれていないことが多いので、ハンドケアもしてほしい場合や、メニューの内容が気になる場合は、ネイルサロンへ直接問い合わせてみてくださいね。
①手と爪の消毒
新型コロナウイルスの蔓延により、手の消毒はかなり身近になりましたが、ネイルサロンではコロナ以前から、ネイルをする前に消毒という工程が含まれています。手元は人体の中でも特に物に触れる機会が多く、雑菌がたくさん付着しているからです。清潔な状態でケアするためにも、消毒用アルコールをコットンに含ませて指、手のひら、手の甲を拭ったり、消毒用アルコールを手全体に吹きかけて、手全体に揉み込むように消毒します。
②爪の長さや形を整える(ファイリング)
次に爪の長さや先端の形を整えていきます。ネイリストはこの工程をファイリングと呼んでいます。長い爪をかなり短くする場合は「ネイルニッパー」という爪切りで短くすることもありますが、基本的に「エメリーボード」という爪やすりを使います。長さを整えたあとに、形を好みのものにしてくれるので、「爪を長く見せたい」「ベーシックな丸い形にしたい」「爪が割れにくい形にしたい」など、ネイリストにオーダーしてみましょう。
③ウォーターケアで甘皮を柔らかくする
ぬるま湯を張ったフィンガーボウルに、指先を浸して甘皮を柔らかくします。ジェルネイルではこの工程が省かれることが多いです。甘皮をふやかすことで、このあとのケアがしやすくなり、皮膚や爪も傷つきにくくなります。ちなみに、しばらくネイルケアをしていない方や、甘皮周りが乾燥してべったり張り付いている場合は、「キューティクルリムーバー」という角質を柔らかくする液体を塗ってからお湯に浸すこともあります。
④甘皮を押し上げて、余分な角質を除去
「プッシャー」という器具を使い、爪表面に張り付いている甘皮を押し上げていきます。爪に張り付いている部分はルースキューティクルという余分な角質なので、表面に対して邪魔な部分は「キューティクルニッパー」でカットしていきます。しかしあまりに切りすぎると爪の根本にある皮膚を傷つけたり、ささくれができる原因になるので、カットはほとんどしないサロンもあります。
⑤爪の表面を磨く
爪の表面を「バッファー」というスポンジ製のやすりで軽く磨いて、爪の凹凸を目立たなくさせます。スポンジ製の柔らかいやすりとはいえ、磨きすぎは爪を薄くしてしまうので要注意です。その後は目の細かいつや出し用の「シャイナー」というやすりを使い、爪にツヤを出してピカピカな表面に仕上げます。
⑥保湿して完了
爪磨きまで終わったら、ダストをタオル等で拭き取り、ネイルオイルで爪を保湿し、ハンドクリームで手全体を保湿します。
ネイルサロンでのケアは、1ヶ月に1回くらいの頻度で受けるのがおすすめです。ただし保湿の部分だけはできれば毎日、セルフでネイルオイルやハンドクリームを塗るようにしましょう。さらに1日1~2回ではなく、「手を洗ったあとは塗る」と癖づけるのがおすすめです。
サロンでのハンドケア
サロンのメニューにあるハンドケアは、手や指のケアに加えて、爪のケアも含まれていることが多いです。また手や指だけのケアは「ハンドトリートメント」「ハンドスパ」という名前で取り扱っていることもあります。サロンによって工程や内容が異なるので、こちらも気になる場合は直接問い合わせをするのがおすすめです。
①ハンドバスで血流を良くする
バスオイルやバスソルトなどを入れ、ぬるま湯を張った容器に、手全体を浸していきます。女性の指先は冷えやすいので、指先までしっかりと温め、血流を良くしていきます。血流が良くなると、このあとに行う内容も効果がアップしますよ。
②スクラブやピーリングで角質オフ
ソルトやシュガーの入ったスクラブ、もしくはピーリング剤で余計な角質を除去していきます。ソルトスクラブやシュガースクラブは、手のザラつきや汚れをしっかり取ってくれますが、粒子が荒いので肌にダメージを与えてしまうことがあります。またピーリングは薬剤で肌表面の固くなった角質を柔らかくして落としていく方法ですが、カサカサの乾燥肌に塗布してしまうと肌荒れにつながってしまいます。角質オフのアイテムは、肌の状態に合わせてくださいね。
③ハンドパックやハンドマスクで保湿
角質オフのあとは乾燥しやすいので、しっかりと保湿していきます。ハンドパックやハンドマスクには様々な種類があり、サロンによって使っている道具やメーカーが異なります。フェイス用のシートマスクのように、美容液が浸されている手袋をはめたり、温かいロウに保湿オイルを加えたパラフィンパックをしたり、クレイパックを手全体に塗って洗い流したりもします。パックやマスクで美容成分を手肌に加えると、しっとり感がすぐにわかるという人が多いようですよ。
④ハンドマッサージでリンパを流す
マッサージクリームを塗って摩擦を減らし、手や手首、腕をマッサージしていきます。手には様々なツボがあり、そのツボをしっかり押していくことで、リンパを流し、老廃物を排出できるのです。
⑤保湿して完了
マッサージクリームをホットタオル等で拭き取り、ネイルオイルと保湿用クリームを塗ればハンドケアは完了です。
ハンドケアも、ネイルケアと同じく1ヶ月に1度受けるのがおすすめです。ネイルケアと一緒に受けることで、爪先から腕まで美しい手元に仕上がります。そしてネイルケアとハンドケアの最後に行う保湿は、サロンだけでなくおうちでも行うことで、よりキレイを保てるようになりますよ。
アカスリとは
アカスリとは、韓国で生まれた美容健康法のひとつです。入浴し、垢を柔らかくした後、アカスリタオルやミトンで一気に垢を落とします。エステサロンやリラクゼーションサロンで受けられることが多く、垢がボロボロと落ちていくのが快感で、ハマる人が続出しています。
アカスリのメリット
アカスリの魅力とは、具体的にどのようなものなのでしょう?まずはアカスリのメリットを見てみましょう。
●アカスリのメリット
・肌がスベスベになる
ゴワついた古い角質細胞(垢)が取り除かれることにより、肌がスベスベになります。また、体の毛穴詰まりにも効果的です。
・体臭予防になる
『皮脂の酸化』は体臭のひとつの原因です。アカスリにより、体臭の原因となる皮脂も取り除くことができます。
・マッサージと同じような効果がある
アカスリにはマッサージと同じような効果があります。血行促進されるとともに、新陳代謝もよくなります。さらに、リラックス効果もあります。
アカスリのデメリット
魅力的なアカスリですが、デメリットもあります。このデメリットは、特に敏感肌さんに知って頂きたいことばかりです。
●アカスリのデメリット
・現役の角質まで剥がす
肌の一番外側の層は『角質層』です。角質層は角質細胞が何層にも重なってできており、肌を外部刺激(紫外線や花粉など)から守る役割があります。そのため、角質層は肌のバリア機能と呼ばれています。敏感肌さんの場合は角質層自体が弱く薄いのが特徴です。アカスリをすると、古い角質細胞だけでなく、今まさに肌を守っている現役の角質細胞まで剥がれてしまいます。
・色素沈着につながる
アカスリによる刺激は、肌内部に炎症を起こします。その炎症が『メラノサイト』という物質を刺激してしまうと、『メラニン色素』という色のついた物質を過剰発生し、色素沈着を起こすことがあります。
・常在菌がいなくなる
私たちの皮膚には『皮膚常在菌』が存在し、この皮膚常在菌も外部刺激から肌を守っています。しかし、アカスリは皮膚常在菌も擦り取ってしまいます。その結果、肌自体の防御力がさらに低下してしまいます。
・皮脂を取り除きすぎる
肌のテカリや、体臭の原因にもなる皮脂。悪いイメージがあるかもしれませんが、皮脂は肌の健康を保つために必要です。取り除きすぎてしまうと以下のような役割が果たせなくなってしまいます。
- 肌表面を覆う薄い膜となり、肌内部の水分が過剰に蒸発するのを防ぐ。
- 肌を弱酸性に保ち、肌に悪影響を及ぼす細菌の増殖を抑える。
- 肌を守っている皮膚常在菌の栄養になる。
アカスリは、この皮脂を取り除きすぎてしまうので要注意です。肌の弱い敏感肌さんの場合、アカスリによる肌のダメージは大きいと考えましょう。
どうしてもしたい場合は…
どうしてもアカスリをしたい場合は、月1回程度に抑え、いずれは脱・アカスリをしましょう。また、アカスリは正しい方法で行わないと、肌への負担がさらに大きくなります。
●アカスリの正しいやり方
- 約40℃のお湯に10分~15分程度浸かります。
- アカスリタオルを使い、毛の流れに沿ってやさしく体を洗います。同じ場所を何度も洗うのはNGです。石けんやボディソープは使用しません。
- アカスリによって出た垢をシャワーで洗い流します。
- アカスリ後は必ず肌を保湿しましょう。
アカスリタオルの多くは、レーヨン製でかなり刺激が強いです。敏感肌さんの場合は、シルク製のアカスリタオルを使用しましょう。シルクは人間の肌と同じタンパク質が主成分です。そのため、刺激をあまり感じることなく、肌をやさしく洗うことができます(ただし、シルクアレルギーの人は使用を控えてください。)リラクサロンやエステサロンで人にアカスリをしてもらう場合は力加減を弱めにしてもらい、できるだけ肌の負担を軽くしましょう。
アカスリはほどほどに
垢がごっそりとれ、爽快感すら覚えるアカスリ。しかし肌への負担は大きく、特に敏感肌さんの肌には大きなダメージを与えかねません。最悪の場合は、敏感肌がさらに悪化してしまうので、かなり注意が必要です。どうしてもアカスリがしたいときは、お肌の調子がいい時だけにしましょう。そして頻度も月1回以上は行わないようにしてくださいね。