ブリーチをしたあとに別のカラーをのせるダブルカラーや、ホワイトヘアにするためのブリーチなど、最近は美容室でブリーチをするメニューが多いですよね。ブリーチをすることで、派手髪と言われる赤や青などの目立つカラーを入れることができますし、流行のミルクティーカラーやラベンダーカラーなど、透明感がポイントとなるカラーもきれいに表現できます。しかしブリーチにはメリットだけでなくデメリットもあるので、どちらもきちんと把握した上でブリーチをするか決めるのがおすすめです。ブリーチが髪をどのような状態にするのか、よくわからないまま脱色してしまうと、数週間後に「しなきゃよかった・・・」と後悔する可能性が高いです。今回の記事では、ブリーチのメリットとデメリットをご紹介します。また、後悔しないためにもブリーチ後の色落ちや暗髪になる方法、そしてジェルネイルの変色や、持ちが悪くなる原因についても合わせてご紹介します。
ブリーチとは
ブリーチとは脱色という意味で、布や食品容器を漂白・脱色するときにも使われる言葉です。一般的には、髪の毛の脱色を指すことがほとんどで、美容院に行くとブリーチメニューを取り扱っていたり、市販のヘア用品にもブリーチ剤という髪の毛を脱色するための商品があります。
●ブリーチの仕組み
髪の毛には一本一本メラニンという色素が入っており、日本人の場合は焦げ茶や黒に近い「ユーメラニン」という色素が多く含まれています。髪の毛に濃い色素がたくさん入っていると、それよりも明るい色にしたい時や、赤、青など原色系の色、ピンクやラベンダーなどの薄い色にしたい時に、元の黒っぽい色素が邪魔をして、きれいに発色しません。地毛の色よりも明るい色にしたい、カラー剤の色そのままを髪に染めたいという時に、ブリーチ剤を使用します。ブリーチ剤を使うことによってメラニン色素を漂白し、分解することができるのです。ブリーチ剤によってメラニン色素がなくなった髪は、黒や茶の色素が無いので明るいトーンになり、いわゆる金髪になります。ブリーチの回数を重ねることで赤みや黄みが少しずつ消えて、白っぽい金髪に近づいていくのです。しかし、人によって色素の量は異なるので、ブリーチ1回でかなり白っぽい金髪になる人もいれば、1回ではそこまで明るくならず赤茶っぽい髪や、オレンジに近い髪になる人もいます。
ブリーチをすると髪の毛が明るくなるので、薄い色も原色系も発色しやすい髪になります。ブリーチをする前の髪を黒い画用紙に例えるなら、ブリーチ後の髪は白い画用紙です。黒い画用紙に色鉛筆で赤や青、ピンクやクリーム色を塗っても、色がよくわからないですよね。ですが白い画用紙なら、赤やピンク、クリーム色などの薄い色も塗ったことがよくわかります。ベースの髪色が白に近ければ近いほどきれいに発色させることができるのです。ブリーチのあとにカラー剤を使って髪を染めることをダブルカラーと言い、美容院でもメニューとして取り入れているところが多いです。
ブリーチのメリット
ブリーチの最大のメリットは、日本人特有のダークなヘアカラーをしっかり明るくすることができる点です。実は通常使われるヘアカラーにも、髪色を明るくするためのブリーチ成分が入っています。ヘアカラーで黒髪から茶髪にできるのは、ブリーチ成分があるからなのです。しかし、いくら髪を明るくする成分が入っているとはいえ、カラー剤だけで髪色を明るくするには限界があります。髪の明るさはトーンという単位で表しますが、おおよそ13トーンまではヘアカラーで明るくすることが可能です。しかしそれ以上はヘアカラーだけで明るくすることが難しいので、ブリーチ剤を使い、14トーン以上の明るさにしていくのです。ブリーチには色を染める成分は入っていません。明るくすることに特化したものなので、金髪やホワイトヘアのようにトーンアップすることができるのです。
またブリーチを使うことで、ブリーチ後に入れるヘアカラーがきれいに入り、透明感が出るのもメリットです。同じブラウン系のヘアカラーでもブリーチ後に入れるブラウン系のカラーの方が透けるような色味になります。ベースが明るいからこそ、発色がキレイに見えるのです。
ブリーチのデメリット
ブリーチはデメリットもあります。一番はやはり「髪へのダメージ」です。ブリーチ剤は髪の毛の色素を変えていますが、同時に髪の毛の主成分であるケラチンも壊してしまうのです。そのため、ブリーチ後に髪のパサつきが強くなったり、枝毛ができやすくなる事があります。
また髪の傷みだけでなく、ブリーチ後に入れるカラーの持ちも悪くなります。髪の毛の一番外側には、髪の内部を守るために「キューティクル」という細かいうろこ状の膜が存在します。ブリーチ剤を使うと、色素を抜くのと同時にキューティクルも壊れてしまうのです。壊れてしまったキューティクルは膜の役を果たせません。せっかくカラー剤によって入れた色素も、キューティクルの膜がないので髪に留まることができず、その結果、シャンプーのたびに色落ちしてしまうのです。
早いと1週間ほどで色落ちしてしまいます。鮮やかなカラーに染めても、シャンプー毎に退色してしまうのは否めません。そして、ブリーチをしている人は基本的に縮毛矯正やパーマをかけられません。同時にやりたくても、髪へのダメージを考えて美容師から止められてしまうはずです。特に縮毛矯正はブリーチと同じく強力な薬剤を使用するので、非常に丈夫な髪質を持っていたとしても、施術を行うのは難しいと考えましょう。
ブリーチをしなきゃよかったと思う人も?
ブリーチヘアは近年一般的になっていることもあり、初めてのブリーチをしてみたい!と美容室でオーダーする人も多いようです。また、ドラッグストアなどにセルフでブリーチするブリーチ剤も売られています。ですが、ブリーチは良くも悪くも髪に大きな影響を与えるので、「しなきゃよかった・・・」と後悔した人も多いようです。実際に、どのような声があるのか以下でご紹介します。
●一度明るくすると地毛の色に戻せない
髪の毛は一度色素を抜いて色を明るくすると、自然に戻ることはありません。皮膚のように自己再生をする能力がないからです。本当の意味で全ての毛を地毛の色にするには、髪を伸ばすしかありません。
ブリーチした髪の毛を、暗めのヘアカラーや地毛のようなカラーに染めることはできます。しかし一度明るくした髪の毛はヘアカラーの色素が残りにくいので、シャンプーのたびに色落ちして、再び明るくなってしまいます。ダークトーンのヘアカラーを繰り返せば色素が残って暗くなることもありますが、それでも日本人の一般的な黒髪になることは基本的にないようです。
髪の毛は1年で12センチほど伸びるとされています。ブリーチの明るい髪の毛がブリーチしていない髪に生え変わるまでには、ロングの人はかなりの年数を伸ばさないといけないですよね。ショートカットはもう少し伸ばす年数が短くなりますが、それでも地毛に戻すまでは相当な期間が必要です。
頻繁に美容院で髪を染められる人や、ブリーチヘアをしばらく続けたいという人にはおすすめできますが、基本は暗髪にしたいという方や、あまり美容院に行けないという方は、ブリーチをする前に少し考えた方が良さそうです。
●色落ちが早い
ブリーチをしてからヘアカラーで染める「ダブルカラー」は、色落ちが非常に早いです。とくにペールトーンなど薄いヘアカラーをかぶせていると、早い人で1~2日後にはその色味がわかりにくくなるほど落ちてしまうのではないでしょうか。ブリーチ後のヘアカラーは基本的に残りにくいので、髪色を維持するには頻繁に染めなくてはなりません。美容室になかなか行けない方は、理想の髪色が維持ができなくなって困っているという人もいるようです。
●1度のブリーチで希望の髪色にならないことも
髪の毛は、カットするまでヘアカラーやパーマ、縮毛矯正などこれまで行ってきたメニューが蓄積されており、リセットされることはありません。これを履歴という人が多いのですが、履歴によってはブリーチ剤が効かず、1度のブリーチでそこまで明るくならない可能性があります。特にヘアカラー履歴がない地毛の人や、少し前にダークトーンに染めているという方は要注意です。ちなみに、髪質や頭皮の状態によっては何度もブリーチが出来ないケースもあるので、カウンセリング時に美容師によく相談してみてください。
●セルフブリーチは失敗する確率が高い
ブリーチ剤はドラッグストアやネット通販でも売られていますが、基本的にはおすすめできません。それはブリーチが美容院のメニューでもかなり難しく、細い髪の毛の人や履歴がある人は失敗して髪がボロボロになる確率が高いからです。ブリーチ剤は熱が加わると効きが良くなるので、体温のある頭皮に近い部分ほど明るくなりやすく、頭皮から離れている部分ほどブリーチの効きが悪くなります。美容師はそれを考慮してブリーチ剤を塗っていくのですが、全ての髪を塗布するまでの時間も非常にスピーディーに行わなくてはなりません。時間差があるとブリーチの効きにもその分差ができるからです。これらをふまえて、セルフでキレイにブリーチをするのはかなり難しいということがわかります。
ブリーチをすることで髪色の幅は大きく広がりますが、ブリーチが髪にどのような作用をもたらすのか知っておかないと、「ブリーチしなきゃよかった・・・」と後悔するかもしれません。自分のライフスタイルや髪質に合うか、よく考えた上で行うのがおすすめです。不安がある場合は、しなきゃよかったと後悔しないためにも、事前に美容師に相談しましょう。
ブリーチするなら、定期的にケアすることが大切!
ブリーチをすると様々な髪色にチャレンジできるので、髪を染めるのがきっと楽しくなります。しかしデメリットもありますし、髪の毛は1ヶ月で約1cm伸びるので、定期的にリタッチしないと根元の染まっていない髪が非常に目立ってしまいます。美容室に毎月通えて、ホームケアがしっかりできてこそ綺麗な髪色が保てます。髪の健康を保ってかわいい髪色を楽しみましょう!
ジェルネイルが変色しちゃう、持ちが悪くなる原因は?
マニキュアよりも丈夫で、平均して3~4週間ほど持つジェルネイルは、生活スタイルや意外なものによって変色したり、持ちが悪くなってしまいます。主に以下のようなものが原因になるので、最近ジェルの色が変わりやすい、ジェルがすぐに剥がれてしまうという人はチェックしてくださいね。
●洗剤や漂白剤が原因
塩素系や酸素系などの漂白剤や、防カビ洗剤などの強力な洗剤は爪や肌に直接触れると悪影響を与える可能性が高いです。爪が傷みやすくなる上に、ジェルも変色したり、欠けやすくなることもあるので、強力な洗剤を使うときはゴム手袋をするようにしましょう。
●温泉やお風呂が原因
温泉に含まれる成分が原因でジェルが変色することがあります。また爪にお湯や水が触れる機会が多い人ほどジェルが取れやすくなります。温泉だけでなく、お風呂に入るときは指先だけ外に出すなど工夫して浸かるのがおすすめです。
●タバコが原因
タバコを吸うとカーテンや壁紙などが変色してしまうことがありますよね。爪やジェルも同じようにタバコで変色しやすく、タバコを持つ指の爪は特に黄ばみやすいです。変色がどうしても気になる場合は禁煙を考えましょう。