セルフでフットネイルをする時、皆さんはどんな姿勢で塗っていますか?久しぶりにフットネイルに取り掛かろうとしたとき、「お腹が苦しくて体勢がきつい・・・」そんな経験をした人も多いと思います。そしてその時の体勢は、床に体育座りをしながら塗っている人がほとんどではないでしょうか。身体が硬い人はこの体制を維持するだけでも大変です。首が痛くなる、足の爪がよく見えずネイルがはみ出るなど、セルフでフットネイルをするときは、乗り越えなくてはいけない様々な問題が地味に多いですよね。中でも皆が口を揃えて言うのは、「お腹が苦しい」です。これはフットを塗る時の体勢の問題と、年々増えてくるお腹の脂肪、また便秘が大きく関わっている可能性があります。女性はホルモンや腹筋の弱さ、運動不足、冷えなどから便秘になりやすく、さらに近年はダイエットが原因で便秘になる人が増えています。ダイエットの多くは、太るからとご飯やパンなどの糖質を制限しますが、それが便秘を招いているのです。糖質と便秘には一体どんな関係があるのか、その鍵を握るのが「レジスタントスターチ」という糖質に含まれる成分です。レジスタントスターチは、便秘解消の最後の決め手として、注目の成分なのです。では一体どのような働きで、レジスタントスターチは便秘を解消してくれるのでしょうか。今回はセルフでフットネイルを塗るときにネイリストがやっているおすすめの体勢、またレジスタントスターチと便秘の関係、さらにその効率的な摂り方をご紹介します。
フットネイルの体勢がきつい時の対処法
セルフでフットネイルを塗る時の体勢がきついと感じるとこはありませんか?床に体育座りして塗っている人は、毎回「苦しい・・、おしり痛い・・、塗りにくい・・」などと思いながらも、なんとなくそのまま耐え抜いている人が多いですよね。年中フットネイルをしているネイリストのほとんどは、体育座りの姿勢でフットネイルをすることはなく、イスに座りながら塗っています。以下でその姿勢と理由をお伝えします。
●おすすめの体勢
フットネイルをするのにおすすめなのは「イスに座り片足を上げて塗る」です。言われれば「何だ」と思うような単純な姿勢ですが、発想にない人が案外多いです。片足を上げたとき、上げた足のかかとだけをイスに引っ掛けるような感じにしておくと、足の指が浮いた状態になるので、指の一本一本が持ちやすく塗りやすいです。
●イスがおすすめの理由
体育座りでフットネイルをしようと思うと、どうしても膝やお腹のお肉が邪魔をして胸を圧迫し、だんだん苦しくなります。そんな中、どんなに頑張って前屈してもキューティクルラインや爪先はよく見えず、筆を持つ手は宙に浮いた状態になるため、とても不安定です。イスに座り足を上げれば足が高い位置にくるため、圧迫されるような前屈から開放されます。また体育座りとは違い、足の爪を近くで上から見られます。そのため、小指までしっかりと見えるようになり、細かいところまで安定して塗ることができます。体勢が楽になるだけでなく仕上がりも格段に違ってきます!今までフットネイルの体勢がきつかった人は、ぜひ試してみて下さい。
体も柔らかいし、体育座りも辛くないけど、前屈の姿勢でいるとお腹が圧迫されて苦しいという人は、便秘気味ではありませんか?次で、最近話題の便秘解消に効果的な成分についてご紹介します。
便秘解消にレジスタントスターチ??
便秘の人は年々増え、現在では20年前の2倍以上になるといわれています。これは、近年の日本人の食生活と無関係ではありません。以下でその理由をお伝えします。
●食物繊維不足
便秘というと、まず思い浮かぶのは食物繊維の不足です。女性の場合、食物繊維の目標摂取量は1日18gとされています。しかし、日本人の食物繊維の摂取量は戦後からずっと減り続け、かつては1日20gだったものが現在は14gにまで低下しています。食物繊維といえば野菜をイメージしますが、食物繊維は野菜を食べていれば十分というわけではありません。それは、野菜はほとんどが水分で100g中に含まれる食物繊維は、たとえばキュウリ1.1g、トマト1.0g、タマネギ1.6g、キャベツ1.8gと、わずか1~2%ほどです。1日18gを摂るには、毎日1kg以上の野菜を食べる必要があります。野菜サラダにしたら大きなボール1杯分の量で、実際にこれを毎日食べるのは無理な話です。茹でたり煮たりして嵩を減らせば、ある程度の量をとることはできますが、野菜は食べた感のする割に、意外に食物繊維は摂れておらず、便秘解消にあまり役立っていないことが多いのです。
●糖質の不足
便秘の原因は食物繊維不足に加え、糖質の不足にもあります。糖質は砂糖だけでなく、お米や小麦などの穀類、イモ類、そして穀類でできたパンや麺類などの炭水化物食品に含まれ、最も主要なエネルギー源であり、生命維持に欠かせない栄養素です。しかし近年は、血糖値を上げる、太るなどと悪者扱いされ「糖質制限ダイエット」に代表されるように、糖質を減らした食生活の人が増える傾向にあります。糖質制限ダイエットとは、真っ先にエネルギー源となる糖質を減らし、代わりに体脂肪を燃やして痩せるというものです。ところが、糖質制限ダイエットをしている人に、便秘がひどくなったという声がよく聞かれます。特に多いのが、ご飯や麺類を一切食べないという、極端な糖質制限の場合です。
レジスタントスターチの力
では、糖質を摂らないせいで便秘になるのは一体なぜなのでしょうか。それは糖質に含まれている「レジスタントスターチ」という成分が関係しています。
●レジスタントスターチとは?
レジスタントスターチとは「難消化でんぷん」のことで、食物繊維に勝るとも劣らない、お通じを良くする働きがあります。レジスタントスターチは食物繊維と同様に消化吸収されにくいため、そのまま大腸の奥まで届き、健康な便を作って排泄するという仕事をしてくれます。さらに血糖値の上昇を抑えたり、不要な脂質や有害物質を抱き込んで排泄するという健康効果もあります。ですから糖質制限ダイエットをすると、糖質に含まれるレジスタントスターチの摂取がなくなるので、お通じが悪くなってしまうのです。ご飯やパン、イモ類に含まれる糖質は、その10%ほどがレジスタントスターチです。たとえばサツマイモなら、100g中に3.8gの食物繊維と、30gの糖質(レジスタントスターチは3g)が含まれています。つまり、100gのサツマイモを食べると、「食物繊維3.8g+レジスタントスターチ3g」がお通じの改善に働くというわけです。
●レジスタントスターチが便秘に効く理由
レジスタントスターチには、次の2つの特徴があります。
・水溶性食物繊維
水分を吸収して柔らかな便を作り、便が腸の中を移動しやすくします。
・不溶性食物繊維
便の嵩を増やして腸の蠕動運動を活発にし、排便を促します。
お通じを良くするにはこれら両方の働きが必要です。しかし気をつけたいのは、食品によって二つの食物繊維の割合が異なることです。たとえば便が硬くて便秘になっている場合に、不溶性食物繊維が多い食品を摂ると、かえって便秘がひどくなることがあります。逆に、腸の動きが弱くなっている便秘に、水溶性食物繊維をとってもあまり効果がありません。その点レジスタントスターチは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方の性質を兼ね備えており、優れた排便効果を発揮することができます。
●短鎖脂肪酸を生み出す
腸には様々な有用細菌が棲んでおり、中でも便秘を防ぐ働きでよく知られているのが、ビフィズス菌や酪酸産生菌です。レジスタントスターチは、食物繊維と同様にこれらの菌のエサとなり、分解されて酢酸やプロピオン酸、酪酸といった短鎖脂肪酸になります。短鎖脂肪酸には、腸内を酸性に保って悪玉菌を減らしたり、大腸の筋肉を刺激して動きを活発にする作用があります。その結果、健康な便が作られ便を押し出す力が高まり、便秘を改善してくれるのです。
レジスタントスターチを効率的に摂るには?
次のポイントを押さえ、効率的にレジスタントスターチが摂れる食事を心がけましょう。
●レジスタントスターチを多く摂れる食品
レジスタントスターチが多い食品は、穀類やイモ類、豆類、そして穀類で作られたパンやパスタ、コーンフレークなどです。各食品の100g中のレジスタントスターチ量は、調査機関によってばらつきがありますが、一例として以下の数値をご紹介します。
・ライ麦パン…3.2g
・コーンフレーク…3.2g
・ご飯…1.2g
・調理済みパスタ…1.1g
・調理済みインゲン豆…2.0g
・ポテトサラダ…1.0g
・ポテトチップス…3.5g
・生バナナ…4.0g
これらの食品は、食物繊維も豊富です。
特におすすめは豆類で、たんぱく質やビタミンB群、ミネラル、ポリフェノールなども豊富な優れた健康食品です。また低カロリーで腹持ちが良く、ダイエットにも最適です。煮豆のほかにも、サラダに入れたり、スープやカレーなど煮込み料理にしたりと、レシピも幅広く楽しめます。
●レジスタントスターチは冷まして摂る
レジスタントスターチは、一度加熱してから冷ますことで、より多く摂ることができます。レジスタントスターチは急速に冷やすとできにくくなるので、保存する時は冷凍ではなく冷蔵庫に入れるようにしましょう。ゆっくり時間をかけて冷ますことがポイントです。
・ご飯
レジスタントスターチを摂るなら、炊きたてのアツアツご飯より冷やご飯、温かいパスタより冷製パスタがおすすめです。
・イモ類
ジャガイモは冷ましてから食べると、茹でたての2倍のレジスタントスターチ量を摂ることができます。
・サツマイモ
定番はやはり焼きイモですが、レジスタントスターチの量で比較すると、焼きイモより蒸しイモ、さらに冷ました蒸しイモの順で多くなります。
まとめ
最近ダイエッターの間でよく使われるのが、「ローカーボよりハイレジ」という言葉です。ダイエットするなら、ローカーボ(低炭水化物)より、ハイレジ(高レジスタントスターチ)が効果的という意味です。すでに極端な糖質オフのブームは去りつつあります。ご飯やパン、豆、おイモを賢く摂って便秘を解消し、健康な体とお腹スッキリを目指しましょう。