近年、何かする前には手をアルコー消毒することが当たり前になっています。今では、外出すればほとんどの建物や店舗の入り口には、アルコール消毒液が設置してあります。アルコール消毒をすることで、ウイルス除去や殺菌効果が得られるので安心ですよね!しかしネイルをしている人は、気になることがありませんか?それは、ネイルの持ちの悪さです。実はアルコール消毒が当たり前になってから「ジェルネイルの持ちが悪い」「以前よりネイルが浮きやすい気がする」といったお話を、とても良く耳にします。皆さんの中にも、同じように感じている方がいるのではないでしょうか?今回は、今や無くてはならないアルコール消毒とジェルネイルの関係についてご紹介します。
アルコール消毒でジェルネイルが取れやすくなる?
近年ネイル好きの人々を脅かしているのが、今や生活の一部と言っても過言ではない「アルコール消毒」の習慣です。アルコールで手指消毒をするようになってから、ジェルネイルの持ちが悪くなったと感じている人が多いのです。なぜそう感じる人が増えたのでしょうか?それは、爪や指先の過度な乾燥によるものです。乾燥するとジェルネイルが浮きやすくなる原因には、以下のような事が考えられます。
・乾燥で爪が痩せてしまう
本来水分を含んでいるものが乾燥すると、カラカラに痩せて縮みます。そして爪にも同じ様なことが起きます。乾燥によって爪に筋が入ったり、痩せたりすることで、ジェルとの間に隙間ができ、浮きやすくなります。
・爪は乾燥すると割れやすくなる
乾燥した爪はもろく、すぐに亀裂が入ってしまいます。亀裂から爪とジェルの間に空気が入り、ジェルが浮く原因となります。
・過度な乾燥よって、爪が自ら水分を保とうとする
乾燥が激しいと、爪は自ら潤おうとして油分や水分を過剰に排出しようとします。そのため、ジェルネイルが浮きやすくなってしまいます。顔も肌の乾燥が進むと、かえってオイリー肌になってしまうのと同じですね。
このように、アルコール消毒でジェルネイルが取れやすくなったと感じるのは、気のせいではなかったのです。アルコール消毒をした手指は、水分が奪われ、脱脂、常在菌の除去がされた状態で、爪だけでなく肌も荒れやすくなっています。現在はアルコール消毒の常用が当たり前です。今までと同じ保湿ケアでは、あっと言う間に乾燥してしまいます。今まで以上に意識してネイルオイルやハンドクリームの回数を増やし、保湿を心掛けましょう。そうすれば、ジェルネイルの持ちが悪くなることは避けられます。
マニキュアはアルコールで落ちるの?
マニキュアリムーバーやジェルリムーバーは、「アセトン」が主成分となっており、ツンとした独特なニオイと、樹脂さえも溶かすことができるパワーが特徴的です。一方アルコールもツンとしたニオイがするので、アセトンの仲間なのでは?と思われることも多いようです。しかしアセトンの方が溶剤としてのパワーが強く、危険物に指定されているほどなので、マニキュアを落とすには最適と言えます。ではアルコールでは落とせないのかというと、そうではありません。普段の消毒で使われるアルコールは、ドラッグストアなど売られていますがアルコール濃度が80%以上の高いものであれば、マニキュアリムーバーの代わりにすることも可能です。消毒用アルコールをコットンにたっぷり含ませて、爪全体をしっかり覆うようにして拭ってみてください。ただしラメが含まれたものや、顔料の多いマニキュアは落としにくい可能性があるので注意してくださいね。
アルコールはセルフジェルネイルにも役立つ?
消毒用アルコールは、セルフジェルネイルのとある場面で役立ちます。それは「未硬化ジェルの拭き取り」です。ジェルネイルは、硬化すると表面に未硬化ジェルというベタベタが残ります。このベタベタがあるので、ベースとカラージェル、トップジェルをしっかりくっつけることができるのですが、ノンワイプトップジェルというもの以外は、トップジェルを塗って完成させた後もベタベタしてしまいます。そこで役に立つのがアルコールです。毛羽立ちの少ないコットンにアルコールをたっぷり含ませて、ベタベタとれるまでしっかりと拭き取りましょう。ただしジェルの種類によっては曇ってしまう可能性があるので、ジェルメーカーで拭き取り剤に指定がある場合はそちらを使いましょう。
ネイルで大事なアルコール(エタノール)消毒
毒にも薬にもなるお酒ですが、消毒用に使われているアルコールは、様々な場面で活躍します。ちなみに「消毒用アルコール」「消毒用エタノール」といったように名称にぶれがありますが、消毒用と表記があれば基本的に内容成分は同じ液体です。そして消毒用アルコール(エタノール)はネイルでも重要な役割があります。それは爪表面の油分除去です。爪には、目には見えなくても日常生活での汚れや皮脂などの油分がついています。手を洗うことで汚れはキレイに落とせますが、皮脂は水に溶けないので多少は爪に残ってしまいます。そして残ったままマニキュアやジェルネイルを塗ってしまうと、爪へ定着しにくくなり、持ちが悪くなりやすいのです。
さらに、マニキュアやジェルネイルが爪にしっかりと定着していなければ、隙間からグリーンネイルという緑膿菌感染症になる可能性もあります。手だけでなく、爪もアルコール消毒をすることで、長持ちするネイルを楽しめますし、グリーンネイルも防げます。消毒用のアルコールは薬局でも売っているので、セルフネイルをするときの道具として用意しておくと安心です。もし爪に変色が見られたら、マニキュアやジェルをしっかり落とした状態で皮膚科を受診してくださいね。