ネイリストは、至近距離で爪を見ながら作業することが多い仕事です。
そのため、毎日のサロンワークを続けていくうちに、眼精疲労や視力の低下など、目に負担がかかってしまうことがあるでしょう。
また、若いうちは特に問題がなくても、「年齢を重ねて老眼になった時でも、仕事を続けていけるの?」と不安を感じているネイリストの方も多いのではないでしょうか。
これからネイリストになりたいと考えている方も、「若いうちしか働けないのでは?」と疑問を持つことがあるかもしれません。
今回の記事では、気になるネイリストの老眼問題について解説します。
10代〜50代まで、年代別でおすすめの働き方もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ネイリストと老眼の関係
長年ネイリストとして働いていると、必ずぶつかるのが老眼問題です。
一般的に老眼は、45〜50歳くらいの年齢から始まることが多いと言われています。
ただ、早い場合は30代後半、遅い場合は50代を過ぎてから老眼になる方もいるので、個人差はあるでしょう。
老眼は加齢による老化現象のため、誰にでも必ず起こる現象です。
そのため、努力をしても完全に防ぐのは難しく、年齢を重ねたことによる老眼は受け入れていくしかありません。
しかし、ネイリストを職業としている場合、「老眼になったら仕事はできなくなるの?」と心配になってしまいますよね。
ここではまず、ネイリストの老眼問題について解説していきましょう。
ネイリストは老眼になってもできる?
年齢を重ねて老眼になった時に、「ネイリストを続けていけるの?」と不安な方は多いでしょう。
しかし、老眼になってもネイリストを続けていくことは十分可能なので、ひとまずは安心していただいて大丈夫です。
とはいえ、老眼になってからネイリストを続けるためには、ある程度の工夫をする必要があります。
最もスタンダードな対策方法は老眼鏡をかけることですが、その他にも施術中の照明の明るさに気を遣ったり、休憩をこまめにとったりして、目を労わってあげましょう。
このように、あらゆる工夫をすることで、老眼になってもネイリストを続けることができます。
「ネイリストが老眼になった時の対策」の項目では、さらに詳しい対処法を解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ネイリストが老眼になると困ること
前項でお伝えした通り、老眼になってもネイリストの仕事はできます。
しかし、ネイリストが老眼になることで困ることがあるのも事実です。
老眼になると目のピント機能が低下するため、近くのものが見えにくくなります。
そのため、至近距離で細かい作業を行うネイリストにとっては、何かと困ってしまう瞬間が多いです。
老眼鏡を使用すれば細かい作業がしやすくなりますが、近くを凝視しながら長時間作業することで、目がひどく疲れてしまうこともあります。
さらに、疲れ目が原因で、頭痛や肩こりといった症状を招いてしまう可能性もあるでしょう。
このように、老眼になるとデメリットが生じることもありますが、適切な対策を行ったり、老眼を遅らせる努力をしたりすれば、長くネイリストを続けていけます。
老眼を遅らせる方法は、次項で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
ネイリストが老眼になった時の対策
老眼が始まると、近くの文字が読めなくなったり、細かな作業で目が疲れやすくなったりします。
至近距離で爪を見ながら、細かい作業をする必要があるネイリストにとって、このような症状は致命的ですよね。
老眼が始まった時にできる対策は、コンタクトや老眼鏡で視力を矯正することです。
老眼用のコンタクトや眼鏡は、ネットショッピングや眼鏡屋さんで購入できます。
“老眼鏡”と聞くと抵抗感がある方もいらっしゃるかもしれませんが、近年はおしゃれなデザインのリーディンググラスがたくさん販売されているので、お気に入りの1品を探してみてはいかがでしょうか。
眼鏡をかけるのが苦手な方は、コンタクトを検討してみても良いと思います。
老眼になっても、コンタクトや眼鏡を使いながらネイリストを続けている方は多いので、まずは諦めずに対策を行ってみましょう。
目をメンテナンスして老眼を遅らせよう!
ネイリストの仕事は細かい作業を至近距離で行うため、目に大きな負担がかかりやすいです。
1日中同じ姿勢で、ほぼ同じ箇所を見ながら仕事をするので、眼精疲労やドライアイといった目の疲れに繋がることが多くなります。
その結果、一般の方よりも早く老眼になりやすいとも言われているのです。
老眼になってもネイリストを続けることは可能ですが、できる限り老眼の進行を遅らせたほうが、仕事はしやすくなりますよね。
老眼の進行を遅らせるためには、日頃の努力を積み重ねることが大切です。
そして、きちんとメンテナンスを行うことで、老眼の進行をゆるやかにできます。
ここからは、老眼のメンテナンスについて詳しく解説するので、ぜひ実践してみてくださいね。
老眼を遅らせる効果が期待できる方法
老眼を遅らせるためには、以下の3つが大切なポイントになります。
- 目の負担を減らす
- 目の筋肉を鍛える
- 目に良い栄養素を摂る
ここでは、老眼を遅らせるメンテナンス方法を詳しく解説します。
ぜひ今日から取り入れて、今後のための老眼対策を行っていきましょう。
■目の負担を減らす対策をする
老眼を進行させないためには、目の負担を減らすように意識することが大切です。
ネイリストの仕事は目を酷使するので、できる限りスマホやパソコンの使用を控えるようにして、目を労わる努力をしましょう。
意識的にまばたきを多くしたり、ブルーライトカット眼鏡を使用して目を守るのもおすすめです。
また、乾燥は目のピント機能が下がる原因になるので、加湿器を使用して室内の湿度を保つことや、目薬で目に潤いを与えるという方法も試してみましょう。
■目の筋肉を鍛える方法
目のストレッチをして筋肉を鍛えるのも、老眼の進行を遅らせるための方法のひとつです。
外眼筋(目の周りの筋肉)を動かしたり、目の下やこめかみをやさしく指圧マッサージしたりして、血流を促してあげましょう。
仕事の合間などに遠くを眺めるように意識して、眼精疲労を和らげるのもおすすめです。
遠くを眺めることで毛様体筋がゆるむので、目がリラックスした状態になります。
さらに、ホットタオルやホットアイマスクなどを活用して、目の周りの筋肉をほぐすことも大切なポイントです。
■栄養を摂る
老眼の進行を遅らせるためには、食生活に気をつけることも重要なポイントです。
目に良いと言われているブルーベリーやにんじん、カボチャ、レバー、サーモンなどの食品を積極的に摂るように心がけましょう。
忙しくてバランスの取れた食事を摂るのが難しい方は、サプリメントを活用するのがおすすめです。
ビタミンA・ビタミンB群・アントシアニン・オメガ3脂肪酸(DHA、EPA)といった、目に良い栄養素が摂れるサプリメントを取り入れてみましょう。
ネイリストは何歳まで働ける?
せっかくネイリストになるなら、できるだけ長く働き続けたいですよね。
では、ネイリストは何歳まで働けるか?
答えは、「ネイリストの仕事に定年退職はないため自分次第で何歳でも働くことができる」です!
ただし、ネイリストは華やかなイメージがありますが、実は体力勝負の仕事です。
老眼問題はもちろんのこと、肩や腰にも負担がかかるので、年齢を重ねるとハードワークが辛いと感じることもあるでしょう。
そのため、いくつになってもネイルに携わる仕事ができるように、年代に合わせてキャリアアップしていくのが理想です。
ここでは、ネイリストの年代別でおすすめの働き方を詳しく解説します。
ネイルサロン勤務の平均年齢は20代〜30代
体力がある10代〜20代のうちは、ネイルサロンのスタッフとして施術を中心に行うことをおすすめします。
ネイルスクールを卒業した後、すぐに独立することも不可能ではありませんが、全くノウハウがないまま開業をしても、うまくいかないケースがあるからです。
そのため、まずはネイルサロンに就職し、他の先輩スタッフたちの仕事ぶりなどを見ながら、自分自身の成長に繋げていきましょう。
ネイリストとしてのキャリアを積んでいく中で、オーナーや先輩スタッフたちの存在が、あなたに大きな学びや刺激を与えてくれると思います。
10代〜20代の時期に技術や接客など、多くの経験を積み上げておけば、30代以降も順調にキャリアアップしやすいはずです。
30代〜40代は管理職に携わりながら働く
ネイルサロンで働き続ける場合、ネイリストとしての経験が豊富な30〜40代は、店長やマネージャーといった管理職に携わりながら、サロンワークを続けていく方が多いです。
この年代に入ると、自分の得意な技術や、やっていきたい方向性も確立している方がほとんどなので、独立開業を視野に入れてみても良いでしょう。
また、将来のことを考えた上で、認定講師資格を取得するなど、更なるスキルアップを目指すのもおすすめです。
50代~はスクール講師などの道に進む人もいる
50代からはサロンワークを離れ、スクール講師の道に進んだり、サロンの経営側に回ったりする方が多いです。
スクール講師の仕事やサロン経営を成功させるためにも、10代〜20代のうちからコツコツと練習や勉強を続け、キャリアを積み上げておきましょう。
一方、ネイリストの中には、接客やネイルをすることが好きで、「50代になってもサロンワークを続けていきたい!」という方もいらっしゃいます。
そのため、サロンワークを辞めたくない方は、50代になっても技術者として働き続けるという選択をするのもありです。
ネイリストとして充実した気持ちで働くためにも、最終的には自分が理想とする方向性を選んでいきましょう。
独立・開業すれば何歳でも可能
サロンやスクールに雇われて働くのもアリですが、年齢にとらわれずに仕事を続けたい場合は、独立開業するのもひとつの方法です。
雇われて働くことのメリットもありますが、休日や予約の入れ方などが自由に決められないというデメリットがあります。
ネイリストの仕事は意外と重労働なので、年齢を重ねていくと、老眼だけではなく体力的にも辛いと感じることが多いです。
その点、独立開業することで、自分のペースで予約を入れたり、休日をとったりできます。
もちろん、サロンを運営することの責任も伴いますが、年齢を重ねても自分らしくネイリストの仕事を続けていきたい方は、独立開業を目指してみるのもおすすめです。
老眼世代も活躍中!ネイリストに年齢制限はない
ネイルサロンには若いスタッフが多いイメージがありますよね。
しかし、実は40代後半以降の”老眼世代”の現役ネイリストも大勢いることをご存じでしょうか。
ネイリストには年齢制限がないため、長く仕事を続けることができます。
老眼世代の現役ネイリストは、20代の頃から活躍している方もいますが、30〜40代で転職をした方も多いです。
そのため、ネイル業界は「これからネイリストを目指そうと考えているけれど、いくつまで仕事ができるか不安・・・」という方でも、前向きにチャレンジできる業界だと言えます。
40代後半~50代がネイリストをやっている理由
ここでは、40代後半〜50代の老眼世代の方が、ネイリストをしている理由を解説します。
■子育てがひと段落してからネイリストを目指す人も多い
ネイリストを目指す人の年齢層は10代〜40代とかなり幅広く、子育てがひと段落してからネイルの勉強を始める方も非常に多いです。
そのため、30〜40代にネイリストデビューして、40代後半以降になってから仕事が軌道に乗ってくる方もいらっしゃいます。
同世代の仲間が多い業界なので、現在は子育て中で将来的にネイリストを目指しているという方も、前向きに検討できる環境です。
■自宅サロンを開業してライフスタイルに合わせた働き方ができる
ネイリストは自宅サロンを開業したり、フリーランスとして働いたりすることが可能な職業です。
独立することで、ライフスタイルに合わせた自由な働き方が叶うので、40代以降の老眼世代になっても無理なく仕事を続けられます。
家庭の事情や自分の体力などに合わせて、仕事量やスケジュールを調整できることも魅力です。
■同じ年齢層のお客様が来店してくれる
ネイルサロンに来店するお客様の年齢層は、10代〜70代とかなり幅広いことが特徴です。
決して多くはありませんが、中には80代や90代のおしゃれなマダムが指先のお手入れに訪れることもあります。
そして、40代以降の大人のお客様は、話やセンスなどが合う同世代のネイリストに担当してほしいと考えている方が多いです。
このような理由から、同じ世代のお客様が多く来店してくれるため、40代以降のネイリストも十分に現役で活躍することができます。
■手に職をつけることで年齢に関係なく働ける
ネイリストは技術職なので、一般の会社員とは異なり定年がありません。
手に職があるので、年齢や場所にとらわれずに長く働くことができます。
特に独立開業することで、50代以降も現役ネイリストとして活躍できる可能性が高いです。
また、サロンワークはもちろんですが、経験値や技術力が高くなれば、ネイル講師として活躍することもできます。
まとめ
今回はネイリストの老眼問題をはじめ、年代別のおすすめの働き方などを解説しました。
ネイリストはネイルを通じてお客様にハッピーをお届けできる素敵な職業ですが、ハードワークでもあるため体に負担がかかることも多いですよね。
特に30代、40代、50代…と、年齢を重ねていくと、体力的に辛いと感じることがあると思います。
本記事のテーマでもある「老眼問題」も、ネイリストにとって大きな不安要素のひとつですよね。
しかし、私がかつて勤めていたネイルサロンにも、40代のネイリストさんがいましたが、老眼鏡をかけて元気に働かれていました。
そのため、老眼が不安な方も、しっかりと対策をすれば、ネイリストを続けていくことはできると思います。
今回の記事が、長くネイリストを続けていくためのヒントになれば嬉しいです!