これからネイリストを目指そうとしている方は、実際の給与がどのくらいなのか気になることがありますよね。
憧れの職業とはいえ、生活や将来のことを考えた時に、年収や給与が気になるのは当然でしょう。
また、既にネイリストとして働いている方でも、「自分の年収は平均よりも高いの?低いの?」と疑問に思うことがあるのではないでしょうか。
今回の記事では、ネイリストの年収や福利厚生、労働時間などについて解説していきます。
収入アップの方法や、よくある質問にも回答しているので、ぜひ最後までご覧くださいね!
- ネイリストの給料はどのくらい?
- ・ネイリストの平均収入は300万
- ・ネイリストの月収の平均手取りは?
- ・ネイリストに歩合はある?
- ・ネイリストにボーナスはある?
- 雇用形態別の収入を紹介
- ・ネイルサロンの正社員になった場合の給与は?
- ・ネイルサロンの店長になった場合の収入
- ・アルバイトでネイリストする場合の時給
- ・独立してサロンオーナーになった場合の収入
- ・ネイル講師になった場合の収入
- 業務委託のネイリストとしての働き方
- ネイリストの福利厚生や労働時間について
- ・休日は少なめ
- ・住宅手当はないことが多い
- ・休憩が取れないことも
- 収入アップのためには
- ・ネイリスト検定に合格する
- ・指名を取れるようになる
- ・役職に就けるように努力する
- ネイリストの給与関連でよくある質問
- ・持っていると有利な資格は?
- ・ネイリストの主な仕事内容は?
- ・求人はどうやって探すのがいい?
- まとめ
ネイリストの給料はどのくらい?
ひとくちにネイリストの給料と言っても、勤続年数や資格の有無、雇用形態などによって大きな差があります。
そのため、一概にネイリストの給料をお伝えすることは難しいです。
しかし、平均年収や新人ネイリストの収入に関する情報はあるので、これらがひとつの参考にはなるでしょう。
ここでは、ネイリストの平均収入や月収の平均手取り、歩合・ボーナスについて解説します。
ネイリストの平均収入は300万
気になるネイリストの平均年収は、約300万円前後だと言われています。
ただし、ネイリストとしての経験や保有資格、指名客の数、売上、雇用形態などによっても、年収は異なるため、あくまでも目安として考えたほうが良いでしょう。
なお、入社して1〜2年の頃は年収が約200万円前後というケースがありますが、ベテランになると平均年収を超える可能性もあります。
ネイリストの月収の平均手取りは?
ネイリストの平均月収は約25万円前後だと言われています。
そして、この金額から税金や社会保険料を引いた手取り額は、約20万円前後になるでしょう。
ただし、新人ネイリストの場合は、この平均月収を下回るケースがほとんどです。
未経験のネイリストが、はじめから平均月収と同額の給料をもらえることは少ないので、最初はそのつもりでいたほうが良いかもしれません。
新人ネイリストの月収については、次の項目で解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
■なりたての時はぶっちゃけ安い
前項でも少し触れましたが、ネイリストになりたての頃の給与は決して良いとは言えません。
就職先にもよりますが、手取りで月に15〜18万円程度であることが多いでしょう。
ネイリストとして入社したばかりの頃は、すぐにお客様の施術に入れるほどの技術力や接客力がほぼない状態でもあります。
そのため、就業中にオーナーや先輩から、技術や接客に関する指導を受ける時間も多く、ネイリストとしてしっかり売上を上げることは難しいです。
このような理由もあり、入社後の約1〜3年は給与が低い傾向にあります。
ただし、デビュー後に着実に技術を磨いてリピーターを獲得すれば、給与がアップする可能性は高くなるでしょう。
ネイリストに歩合はある?
ネイルサロンによっては、歩合制を取り入れていることがあります。
月給制の場合だと、どれだけ働いても給与が変わらないため、しっかりと売上を上げているネイリストは不満に感じてしまうことがあるでしょう。
その点、歩合制を取り入れているサロンは、バリバリと働きたいネイリストに向いています。
自分のリピーター客が多く、売上を作る自信があるネイリストは、歩合制のネイルサロンで働くことで年収が上がる可能性が高いです。
ネイリストにボーナスはある?
月給制のネイルサロンでも、ボーナスや指名料バックなどの手当が充実していることもあります。
この場合、固定給に各種手当が加わるので、安定した給与にプラスアルファの収入を得られるのが良い点です。
完全歩合制の場合だと、売上の金額や指名数がそのまま給与に影響するため、人によっては安定した収入を得られない可能性が高くなります。
そのため、「頑張った分だけバックは欲しいけれど、完全歩合制だと少し不安がある…」という方は、固定給に加えて、手当が充実しているサロンに就職するのがおすすめです。
雇用形態別の収入を紹介
ネイリストの給料は、雇用形態によっても大きく異なります。
ひとくちにネイリストと言っても、ネイルサロンの正社員やアルバイト、サロンオーナー、スクールのネイル講師など、その働き方はさまざまです。
また、働く地域によっても、ネイリストの給料には差があります。
ここでは、雇用形態別のネイリストの収入について解説していくので、ぜひ参考にしてくださいね。
ネイルサロンの正社員になった場合の給与は?
ネイルサロンの正社員になった場合の給与は、月収で約20〜30万円と幅があります。
この月収の差は、ここまで解説してきた通り、経験年数や指名の数、売上の金額、役職の有無、地域によって異なるものです。
一般的には新人ネイリスト〜実務経験3年未満のネイリストは、約20万円前後であることが多い傾向にあります。
そして、約25〜30万円前後の給与をもらえるのは、実務経験3年以上のネイリストや店長クラスのネイリストであることが多いです。
ネイルサロンの店長になった場合の収入
ネイルサロンで店長やマネージャーなどの役職に就いている場合、努力次第では年収は約400〜500万円を目指せると言われています。
店長やマネージャークラスのネイリストは指名客が大勢いて、売上を上げていることが多いので、おのずと給与も上がりやすいです。
また、店長・マネージャーの場合、お客様の施術だけではなく、後輩の技術指導やスケジュール管理など、その他の業務も増えます。
責任が重くなる立場ではありますが、そのぶん役職手当などがプラスで支給されることが多いです。
アルバイトでネイリストする場合の時給
ネイリストの雇用形態は、正社員・契約社員・派遣社員・アルバイトなど様々です。
その中でも、自分のライフスタイルに合わせて働ける、アルバイトを選択する方も大勢いらっしゃいます。
アルバイトは、正社員よりも融通が利くというメリットがありますが、地域によって収入(時給)に大きな差があることが多いです。
ここでは、アルバイトでネイリストの仕事をした場合の給与について、詳しく解説していきます。
■都心と地方で時給の差がある
東京などの大都市でアルバイトのネイリストとして働く場合は、時給が高めであることが多いです。
サロンによって差はありますが、約1,200〜2,500円の時給が出るので、働き方次第では満足のいく収入を得ることができるでしょう。
一方、地方都市の時給は、約1,000円〜1,200円とやや低めです。
ただし、地方都市の場合は、大都市と比べて家賃などをはじめ物価が安い傾向にあるので、収支バランスが取れているという見方もできます。
■アルバイトの場合は掛け持ちや副業の人が多い
アルバイトでネイリストとして働いている方は、掛け持ちで別の仕事や副業をしているケースも多いです。
例えば、週に3〜4日ネイリストとして働いて、副業でネイルチップやハンドメイドアクセサリーを販売したり、美容系のライターとして働いたりしている方もいらっしゃいます。
ちなみに、私の知り合いのネイリストさんの中には、オーナーの承諾を得て、2つのネイルサロンを掛け持ちしている方もいました。
更には、なんと会社員をしながら、週末だけアルバイトでネイリストをしている働き者さんとも出会ったことがあります。
このように、近年はそれぞれのライフスタイルに合わせて、自分らしく働いているネイリストの方が増えているようです。
独立してサロンオーナーになった場合の収入
ネイリストが個人事業主として、独立開業した場合の年収が気になっている方も多いのではないでしょうか。
独立したネイリストの年収に関しては、かなり大きな差があると言われています。
ひとくちに独立開業と言っても、ひとりでサロンワークをするのか、スタッフを雇うのか、営業時間や単価はどれくらいか、顧客はどれくらい居るのか…などで、年収は大きく変わるものです。
個人事業主として働くネイリストの平均年収を算出するのはやや難しい傾向にありますが、自宅サロンの場合だと、約300万円前後であることが多いと言われています。
しかし、開業したサロンが順調に軌道に乗った場合は、年収600万円以上を目指せる可能性もあるでしょう。
例えば、芸能人のネイルを担当するなど、メディアでも引っ張りだこの人気ネイリストの場合、年収約1,000万円以上という方もいらっしゃるので、努力次第で夢は広がります。
ネイル講師になった場合の収入
ネイリストが活躍できる場所は、ネイルサロンだけではありません。
中にはスクールで専業のネイル講師として働いているネイリストもいます。
サロンワークではなく、講師として働くことを考えている方は、その場合の収入が気になりますよね。
そこでここからは、ネイル講師の収入について解説します。
■認定講師の資格を取得している
認定講師の平均年収は約350万円前後だと言われており、一般的なネイリストの平均年収よりも高めです。
ネイル関連の資格の中でも最難関の認定講師試験に合格しているということは、それだけで高い水準の技術を持っていることの証になります。
そのため、雇われてサロンで働く場合も、特別手当が付きやすい傾向があるでしょう。
また、認定講師資格を取得していると、サロンワークだけではなく、スクール講師としても活躍しやすいため収入源が増えます。
実際に、サロンワークと講師の仕事を両立しているネイリストの方も多いです。
■認定講師の資格を取得していない
認定講師の資格を取得していなくても、ネイル講師として働くことは可能で、平均年収は、約250〜300万円前後だと言われています。
当然ですが、認定講師の資格を取得しているネイル講師と比較すると収入は低めです。
認定講師の資格を取得していないネイル講師の収入は、サロンワークの収入と同等か、場合によってはやや低い収入になる可能性があるでしょう。
そのため、ネイル講師として収入を上げていきたいと考えている方は、認定講師試験の合格を目指すことをおすすめします。
業務委託のネイリストとしての働き方
近年は、業務委託で働くフリーランス(個人事業主)のネイリストも増えています。
業務委託とは、ネイルサロンやスクールと雇用契約を結ばず、依頼された仕事を受けることで収入を得るという働き方です。
ネイルサロンやスクールに雇われて働く場合と比べて自由度が高く、労働時間や勤務場所を自分で選べることが大きなメリットだと言えるでしょう。
また、働き方や実力次第では、ネイルサロンやスクールに勤務するよりも、収入をアップさせることができるのも魅力です。
その反面、自分で仕事を獲得する必要があったり、収入が不安定になったりする可能性もあります。
そのため、業務委託で働くことを検討されている方は、事前にメリット・デメリットをよく理解した上で決断することが重要です。
また、業務委託は自由度が高い働き方であることから、収入にはかなりの個人差があります。
フリーランスとしてバリバリと働いているネイリストの場合、月収約50〜80万円前後を目指すことも可能です。
一方、時短勤務やダブルワークで働く場合は、月収20万円以下というケースもあるでしょう。
ネイリストの福利厚生や労働時間について
ネイリストの年収や給与はもちろんですが、福利厚生や労働時間などの待遇面も気になりますよね。
ここでは、ネイリストの休日や各種手当、休憩時間などを解説していきます。
休日は少なめ
ネイリストはサービス業なので、一般企業と比較すると休日は少ない傾向があります。
多くの方が休んでいる土日や祝日はもちろんですが、GWやお盆休みがないことも珍しくありません。
働くサロンによっては、年末年始も営業する場合があるので、ゆっくり休日を満喫したり、長期旅行に行ったりするのは、やや難しいでしょう。
ただし、前項で解説したように、雇用形態によっては自由な働き方が叶うので、一概に休日が少ないとは言い切れません。
アルバイトやフリーランスとして働くネイリストの場合は、自分でスケジュールを組むことができます。
住宅手当はないことが多い
ネイリストの場合、住宅手当や家族手当(扶養手当)はないことが多いです。
そのため、一般企業と比べてしまうと、待遇面にやや不満を感じる可能性はあるでしょう。
また、住宅手当がないので一人暮らしの場合、ネイリストになって間もない頃は、生活が苦しいと感じてしまうことがあるかもしれません。
しかし、確実にネイリストの経験を積んでいけば、資格手当や役職手当が付く可能性は高くなるので、少しずつ生活にも余裕が出てくるでしょう。
休憩が取れないことも
ネイルサロンで正社員として勤務している場合、出勤から退勤まで接客に追われて、休憩が全く取れない日があるかもしれません。
サロンの方針にもよりますが、低単価で人数をこなす必要があるお店は、予約をギリギリまで詰めて取る傾向があるため、休憩が取りづらくなります。
しかし、サロンによっては、スタッフの休憩時間をしっかり確保しているケースもあるので、この点も一概には言えません。
上記から、「ネイリストって休みも福利厚生も休憩もなくて大変そう・・・」と考える方もいると思います。
しかし、近年は働き方改革の影響もあり、きちんと休憩時間を設けているサロンが増えたり、福利厚生や給与面を見直しているサロン・会社も増えてきています。
休暇や休憩は労働基準法で最低基準が定められているので、これから就職される方はその点も含めて入社前によく確認しましょう。
収入アップのためには
ネイリストの平均年収はやや低めと言われていますが、努力次第では収入をアップさせることができます。
ここでは、ネイリストが収入を上げるためのポイントを解説していきましょう。
ネイリスト検定に合格する
収入アップを目指すのであれば、まずはJNECネイリスト技能検定(通称ネイル検定)に合格することが重要です。
サロンによっては、資格手当が付くことがあります。
なお、サロンに就職する際は2級以上があると有利だと言われていますが、収入アップを望んでいる場合は1級まで目指すのがおすすめです。
更に1級まで取得できたら、次は認定講師資格を取得するなどして、ステップアップを図ることで、より収入が上がる可能性が高くなるでしょう。
指名を取れるようになる
資格の有無も収入に影響しますが、たくさんの指名客を獲得して売上を上げることで、収入をアップさせることもできます。
多くのネイルサロンでは、指名手当や業績手当を設けていることが多いです。
そのため、大勢の指名客を獲得して売上を上げれば、それに見合った報酬を得られる可能性が高くなるでしょう。
指名客を獲得するためには技術力はもちろんのこと、接客力を身につける努力をしたり、最新トレンドデザインの勉強を欠かさずに行ったりすることが大切です。
役職に就けるように努力する
資格手当や業績手当に加え、役職手当が付くと更に収入アップに繋がります。
ネイリストとしてデビューしたばかりの頃は難しいですが、それなりに経験を重ねたら店長やマネージャーなどの役職に就くことを目標にしましょう。
平均すると約5年、早い方では約2〜3年で店長・マネージャーに抜擢されるケースもあります。
仕事量や責任は増えますが、そのぶん収入を上げることができるはずです。
ネイリストの給与関連でよくある質問
ここからは、ネイリストの給与関連でよくある質問に回答していきます。
持っていると有利な資格は?
多くのネイルサロンの求人では、以下の資格保有者が求められている傾向があります。
JNECネイリスト技能検定2級以上
JNAジェルネイル技能検定中級以上
ネイルサロンに就職する際は、これらの資格があると有利になる可能性が高いです。
加えて、ネイルサロン衛生管理士やJNAフットケア理論検定なども所持していると、採用担当者からの印象が良くなるでしょう。
ネイリストの主な仕事内容は?
ネイリストの主な仕事内容は、お客様にネイルサービスを提供することです。
具体的には、ネイルケア・ジェルネイル・スカルプチュア(人工爪)・フットケアなどの施術を行います。
また、接客の合間などに、広告用のネイルチップや、サロンのサンプルチップを作成するのも大切な仕事です。
なお、入社して間もないネイリストの場合は、掃除やセッティングの準備、ジェルオフのヘルプなどからスタートすることが多いでしょう。
求人はどうやって探すのがいい?
ネイリストの求人は、インターネット・求人誌・ハローワークなど、様々な媒体で探すことができます。
ネイルスクールに通っている場合は、校内に求人情報が掲示されていることもあるでしょう。
また、サロンの店舗に貼られている求人ポスターや看板などで、求人を見つけることも可能です。
気になるネイルサロンがある場合は、求人を見ずに直接サロンに問い合わせる方もいます。
このように、ネイリストの求人は多くの場所でチェックできるので、求職中の方はアンテナを高くしていれば、条件に合うサロンと巡り会える可能性が高いでしょう。
まとめ
今回はネイリストの給与や年収について、詳しく解説しました。
実は、私自身もネイルスクールに通っていた頃は、ネイリストの給与や労働時間がすごく気になっていたんです。
お給料があまり良くないことは承知でしたし、お休みが少ないことも覚悟していましたが、やはり不安だったことを思い出します。
しかし、本記事でもお話したように、経験や売上などが上がるにつれてお給料が増え、生活にも余裕が出てきました。
最初の約1〜2年は大変ですが、地道にコツコツ努力をすれば、必ず良い形で自分に帰って来ます!
これからネイリストを目指す方も、デビューして間もない方も、最初は大変なことが多いと思いますが、前向きに頑張ってみてくださいね。