ジェルネイルをした後に、体や手の皮膚が赤くなったり痒くなったりする場合は、アレルギー症状が出ている可能性があります。
「ジェルネイルアレルギーはなぜ発症するの?」
「アレルギーにならないためには、どうしたらいいの?」
ジェルネイルを楽しんでいる方は、このような疑問を持つこともあるのではないでしょうか。
せっかく指先を美しくするためにジェルネイルをしているのに、アレルギーになってしまったらショックですよね。
今回の記事ではジェルネイルアレルギーの症状、原因になる主な物質、予防するための方法を詳しく解説していきます。
現時点で特にアレルギーの症状がない方も、今後のためにぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ジェルネイル後にこんな症状が出る時は要注意
まずは、ジェルネイルアレルギーを発症すると出やすい症状から解説していきます。
ジェルネイルをした後の体や手の皮膚に違和感を感じている方は、当てはまっていることがないかチェックしてみましょう。
手や体に痒みが出る
ジェルネイルアレルギーを発症すると、手や体に痒みが出ることがあります。
ジェルネイルによるアレルギー症状は、施術を行った数時間後〜数日後に現れるケースが多いです。
また、ジェルネイルアレルギーによる痒みは、手や指のみに現れる場合もありますが、全身に出てしまうこともあります。
特にネイリストのように、職業で長期間にわたってジェルを扱う機会が多い方は、全身にアレルギー症状が出ることもあるようです。
爪周りが腫れて赤くなる
爪の周りが腫れて赤くなっている場合も、ジェルネイルアレルギーの症状が出ている可能性があります。
ただ単に赤く腫れ上がるだけではなく、水疱ができたり強い痛みを感じたりすることもあるでしょう。
痒みに耐えられずに皮膚をかいてしまった結果、痛みや腫れに繋がるケースもあります。
このような症状が現れたら、そのまま放置するのではなく皮膚科に相談することが大切です。
じんましんが出る
ジェルネイルアレルギーの主な症状は、痒みや痛み、腫れなどですが、稀にじんましんが出てしまうケースもあります。
「原因が分からないけれど、なぜか全身にじんましんが出た」という方は、もしかするとジェルネイルアレルギーの可能性があるかもしれません。
心配な方は、一度ジェルネイルをお休みして様子を見てみましょう。
ジェルネイルアレルギーの原因になる主な物質は?
ジェルネイルアレルギーは、病院では「接触性皮膚炎」と診断されることが多いです。
接触性皮膚炎とは、いわゆる”かぶれ”のことを言います。
ジェルネイルアレルギーだけではなく、化粧品や貴金属などに反応してしまう場合も、接触性皮膚炎と診断されることがあるでしょう。
これらの接触性皮膚炎には原因となる物質がありますが、ジェルネイルの場合は一体何に反応してしまうのでしょうか。
ここから、ジェルネイルアレルギーの原因となる主な物質を解説します。
ジェルに含まれる成分HEMA
HEMAはジェルネイルの原料としてよく使用される、モノマーのことを言います。「hydroxy ethyl methacrylate(ヒドロキシエチルメタクリレート)」の略で、「ヘマ」「ヒーマ」と呼ばれている物質です。
このHEMAは、コンタクトレンズなどにも使用されている一般的なモノマーですが、皮膚に対する刺激性やアレルギー性を有しています。
そのため、人によってはHEMAが原因でジェルネイルアレルギーを引き起こしている可能性もあるでしょう。
もちろん、ジェルネイルアレルギーの原因となる物質は、必ずしもHEMAだけではありません。
しかし、アレルギー反応が気になる場合は、HEMAフリーのジェルを使用することも1つの対策としてはありだと言えます。
ジェルオフで使うジェルリムーバー
ジェルオフで使用するジェルリムーバーの中に含まれるアセトンによって、アレルギー症状を引き起こしてしまう可能性もあるようです。
実はアセトンそのものには、アレルギー性はないと言われています。
しかし、アセトンには強い脱水・脱脂作用があるため、使用後の指先はひどく乾燥した状態になりがちです。
皮膚が乾燥していると、外部の刺激から肌を守る「バリア機能」が低下します。
そして、バリア機能が下がった状態の皮膚は、アレルギー物質を跳ね除ける力が弱くなるのです。
その結果、アレルギー物質が体内に侵入しやすくなってしまい、ジェルネイルアレルギーを引き起こす原因に繋がります。
このように、アセトン自体にアレルギー性がなくても、アレルギーを引き起こしやすい状態に導いてしまう可能性があるのです。
気になる方は、ジェルオフ後の保湿を徹底する、アセトンを使用せずにデザインを変えられるフィルインを行うなどの対策をするようにしましょう。
油分除去で使用するエタノール
ジェルネイルの油分除去などで使用するエタノールで、皮膚が赤くなったり痒くなったりする方もいらっしゃいます。
この場合は、ジェルネイルアレルギーというよりも、「アルコール過敏症」である可能性が高いでしょう。
アルコール過敏症は、エタノールに触れることで皮膚に発疹や痒みなどの症状が現れます。
揮発したエタノールを吸い込んだ場合は、呼吸困難や体調不良を引き起こすこともあるため注意が必要です。
ジェルネイルをしている方に限ったことではありませんが、エタノール(アルコール)に触れたことが原因で、アレルギーのような反応が出てしまう場合があります。
硬化時に使用するライトの紫外線
ジェルネイルを硬化させる時に使用する、UVライトから放出される紫外線がアレルギーの原因になっていることもあるでしょう。
ジェルネイルライトには、紫外線で硬化させるUVライトと、可視光線で硬化させるLEDライトの2種類があります。
紫外線アレルギーの方がUVライトを使用すると、手指にアレルギー反応が出てしまう可能性があるため注意が必要です。
紫外線アレルギーがある方は、LEDライトを使用することをおすすめします。
ジェルネイルアレルギーの予防方法
ジェルネイルアレルギーは、どのような方でも発症してしまう可能性があります。
今現在は特に問題がなくても、ある日突然ジェルネイルアレルギーの症状が出るケースも多いです。
せっかくジェルネイルでおしゃれを楽しんでいるのに、アレルギー症状が出たら悲しいですよね。
長くジェルネイルを続けていくためにも、アレルギーにならないように対策することが重要です。
ここでは、ジェルネイルアレルギーの予防方法をご紹介します。
はみ出したジェルはすぐに拭き取る
ジェルが皮膚に付くとアレルギー物質がそこから体内に吸収され、蓄積された結果としてアレルギーを引き起こしてしまう可能性があります。
そのため、ジェルネイルを塗布する時は、皮膚に付かないように気を付けることが大切です。
万が一、ジェルが皮膚に付いてしまった場合は、直ちに拭き取るようにしましょう。
また、皮膚に付かないように気をつけてジェルを塗っても、塗布量が多いと皮膚に流れてしまうこともあります。
ジェルネイル特有のぷっくり感を出したい場合は、1度にたくさん塗布するのではなく、2〜3回に分けて塗るようにしましょう。
皮膚保護用クリームを使う
ジェルネイルアレルギーの対策として、皮膚保護用のクリームを使用するという手もあります。
使用方法はとてもシンプルで、皮膚保護用クリームを塗布してよく乾かし、その後はいつものように施術を行うだけなのでお手軽です。
ただし、口コミなどの情報によると、効果を感じた方も、あまり効果を感じられなかった方もいらっしゃるので、個人差はあるでしょう。
ただし、これまで皮膚保護用クリームを使用したことがなかった方は、1度試してみる価値はあるかもしれません。
ピールオフジェルを使う
アセトンによる脱水や脱脂が気になる方は、剥がしてオフできるピールオフジェルを使用するのがおすすめです。
アレルギー性のあるHEMAが含まれていない、ピールオフジェルも販売されています。
ピールオフジェルは、通常のジェルネイルよりも持ちや耐久性などは劣りますが、爪への負担が少なく、強い溶剤を使用する必要もないことが大きなメリットです。
ジェルオフ時や施術中はマスクをする
ジェルネイルのオフやフィルインの時に出るダストが原因で、アレルギー症状が出る可能性もあります。
ダストを吸い込むと体内に吸収されて蓄積してしまうため、施術中はマスクをして、できる限り吸い込まないように注意しましょう。
集塵機を使用して、なるべくダストが空気中に舞わないように対策するのもおすすめです。
まとめ
指先を綺麗に彩ってくれるジェルネイルは、女性にとって毎月の楽しみの1つでもありますよね。
しかし、ジェルネイルアレルギーを発症すると、ジェルネイルの施術ができなくなってしまう可能性があります。
ジェルネイルアレルギーになってしまう原因は様々なので、一概に「これが原因」と言い切ることはできません。
今回の記事で解説した通り、ジェルや溶剤が皮膚に付着したことが原因となる場合もあれば、ダストを吸い込んだことが原因となる場合もあります。
ただし、しっかりと対策を行えば、ジェルネイルアレルギーになる可能性を低くすることもできるので、過剰に心配する必要はありません。
正しい対策を行い、今後もジェルネイルでおしゃれを満喫していきましょう!
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