ギタリストにとって爪は楽器の一部と言われています。
しかしピックを使わずにギターを弾いていると、爪が痛くなってしまう人は多いです。
さらに演奏を続けることで爪は痛くなるだけでなく、割れたり欠けたりして怪我に繋がることも・・・。
そのため爪の補強を目的としたネイルをするのは、今やギタリストの常識となっています。
今回は、これからギターをはじめようと思っている方や、最近ギターで爪弾きをはじめて爪の調子が悪くなってきた方などのために、ギタリストのネイルについてご紹介していきます。
ギタリストには爪の悩みがつきもの?
ギターを弾いていると爪で弦を弾くことがあるため、プロのギタリストの中でも爪の欠けや割れに悩んでいる人は多いです。
ギターを始めたばかりの頃は誰しも指先が痛くなります。
でも練習を重ねるごとに皮膚は強くなっていき、次第に指先の痛みは感じなくなります。
しかし、爪はそうもいきません。
爪は指の皮膚と違い使えば使うほど、ダメージが蓄積されてボロボロになっていきます。
特にギターの弦を爪で直接弾く「爪弾き」をすると爪へのダメージは大きく、傷みやすいです。
趣味で弾く程度なら問題ないですが、毎日欠かさずにギターを弾いていたり、ギタリストを目指していたりするような人は、「爪補強」を意識したネイルのメンテナンスが必要です。
ギタリストはネイルケアが大切
金属やナイロンでできた弦を爪弾きで演奏するためには、爪の補強とネイルケアが大切です。
欠けたり割れたりした爪をそのままにしておくことは、怪我にも繋がり、音質にも影響します。
爪が痛くてギターを弾くことができなくなるのは悲しいですよね。
ここでは、ギターを始めるなら意識しておいた方が良い「ネイルケアのポイント」をお伝えします。
- 弦を押さえる左手の爪は短くする
- 爪弾きするなら右手は少し長めにケア
- コート剤やジェルネイルで爪を補強する
- ネイルオイルで保湿する
弦を押さえる左手の爪は短くする
普段からネイルをしている女性は、爪を短くすることに抵抗のある人も多いと思います。
しかし、ギターを弾くなら弦を押さえる手の爪は、しっかりと短くするのがおすすめです。
なぜかというと、1度弾いてみるとわかると思いますがギターは左手で弦を押さえつけて音を作ります。
しかし爪が長いと、音を決める弦をしっかり押さえることができず、安定したきれいな音は鳴りません。
また、爪に他の弦が当たると雑音が鳴ってしまうことも・・・。
そのため弦を押さえる左手の爪は短くする必要があります。
その際、爪切りは使わずに爪やすりを使用するようにしましょう。
爪切りで爪を短くしようとすると、深爪になる可能性や二枚爪になる可能性があります。
おすすめの爪の形は、指の形に沿った自然なカーブです。
指先のどこで弦を押さえても、爪が弦に当たることなくしっかりと押さえることができます。
爪弾きするなら右手は少し長めにケア
爪を使って演奏する、アコースティックギターやウクレレをなどを弾くなら、右手の爪は少し長めが良いかもしれません。
左手で弦を押さえて右手で演奏するのがギターの基本構造なので、爪弾きする場合は、右手の爪に多少長さがないと弦をきれいに弾くことができません。
コート剤やジェルネイルで爪を補強する
どんなに爪が強くても、毎日ギターを弾いていれば爪はすぐに傷んでしまいます。
そのため、爪は補強するのがおすすめです。
方法としては、
・セルフでネイルコート剤を塗る
・ネイルサロンでジェルネイルをする
の2つ。ギタリストが爪の補強をする時は、このどちらかが一般的です。
女性ならネイルサロンに行くことに抵抗はないですが、男性がギターを弾くためにネイルサロンに行くのは少々抵抗があるかもしれませんね。
しかし近年、メンズネイルの普及によってネイルサロンに通う男性は増え続けていますし、ギターを弾くことを目的としたネイルのように、アスリートのパフォーマンスを上げるための「スポーツネイル」の取り扱いをはじめるネイルサロンも増えています。
ネイルサロンでネイルをすることは、おしゃれ目的だけではなく、自然な爪補強やメンテナンスにも役立ちます。
ネイルオイルで保湿する
爪は枯れ枝がパキンッと簡単に折れてしまうのと同じように、乾燥すると割れやすくなってしまいます。
そのため、爪の保湿ケアはとても大切です。
ネイルオイルを小まめに塗り爪を意識して保湿することで、しなやかで折れにくい爪を維持することができます。
また爪周りを保湿することで、補強のためにつけているジェルネイルやコーティング剤の持ちを良くすることができます。
比較♪セルフネイルとネイルサロンどっちがおすすめ?
ギタリストの爪を守るために必要なネイルケアですが、セルフとネイルサロン、どちらが良いのか迷いますよね。
ここでは、セルフで補強した場合とネイルサロンで施術した場合のメリット・デメリットをお伝えします。
両者を比較してみて、自分に合った方を選びましょう♪
ギターネイル|セルフネイルのメリット・デメリット
では、ギターネイルをセルフで行う場合のメリット・デメリットをご紹介します。
■セルフネイルのメリット
- 費用が抑えられる
- 好きなタイミングでできる
- 爪が割れても自分で直すことができる
・費用が抑えられる
ネイルサロンで施術すると、ジェルネイルのクリアで4000円~5000円、スカルプなら1本1000円~1200円程かかり、オフする場合も費用が発生します。
セルフで行う場合、初期費用はかかりますが必要な道具や材料を揃えてしまえば後はほとんどかかりません。
・好きなタイミングでできる
ネイルサロン通い場合、サロンの都合と自分の予定の擦り合わせるが必要なですが、セルフなら自分のタイミングでネイルすることができます。
・爪が割れても自分で直すことができる
もし本番の前日に爪が欠けてしまうなどのトラブルが起きても、セルフなら慌てることなく自分で直すことができます。
■セルフネイルのデメリット
- 慣れるまで失敗する可能性が高い
- すぐに取れてしまいがち
- 自分でやるのは面倒くさい
・慣れるまで失敗する可能性が高い
セルフネイルに慣れるまではネイルがはみ出してしまったり、ネイルの表面がガタガタになってしまうなど、思ったように上手くいかないことがほとんどです。
作業に慣れるまで、繰り返し行いましょう。
・すぐに取れてしまいがち
セルフネイルの場合、プレパレーションやネイルの塗り方・塗布量などが自己流になります。
そのため早く取れてしまうことが多いです。
・自分でやるのは面倒くさい
やはりネイルは人にやって貰った方が気持ちも優雅になりますし、当たり前ですが楽です。
ギターネイル|ネイルサロンのメリット・デメリット
続けて、ギターネイルをネイルサロンで行う場合のメリット・デメリットをご紹介します。
■ネイルサロンのメリット
- 仕上がりがきれい
- 持ちが良い
- 楽ちん
・仕上がりがきれい
プロのネイリストにやってもらえば、全体の仕上がりが美しいです。
特に爪の形と表面の滑らかさの美しさは、セルフではなかなかできません。
・持ちが良い
ネイルサロンでやってもらう1番の利点が「ネイルの持ちの良さ」と言っても過言ではありません。
同じ施術内容でも、セルフなら1週間~2週間、ネイルサロンなら3週間~4週間持ちます。
・楽ちん
セルフでネイルをする楽しみもありますが、やはり人にネイルしてもらうのは、とにかく楽ちんです♪
■ネイルサロンのメリット
- 費用がかかる
- 予約する必要がある
- 自分で直すことができない
・費用がかかる
先ほどもお伝えしましたがネイルサロンで施術を行う場合、毎回費用がかかります。
爪のトラブルを避けるためにも、ネイルサロンには3週間~4週間に1度はメンテナンスに通うことになります。
またサロンが徒歩圏内でない場合は、地味に交通費もかかりますよね・・・。
■予約する必要がある
ネイルサロンのほとんどが完全予約制なので、事前に予約しておく必要があります。
そのためネイルしたい時にパッと行かれるのは稀。希望の日時に予約が取れないことはよくあります。
・自分で直すことができない
ネイルサロンで施術した場合、ネイルになにかあってもセルフで直すのは難しいです。
ギタリストネイルのやり方は1つではなく、サロン側がどんな素材で爪を補強したのかわかりません。
セルフでは対応できない材料を使っている場合も考えられるため、ネイルサロンで直してもらうのがベストです。
ギターを弾くためのネイルならセルフネイルがおすすめ!
セルフネイルとネイルサロンにはそれぞれメリット・デメリットがありますが、サロン通いが楽しみで、見た目の美しさにもこだわりたい方は「ネイルサロン」がおすすめ。
爪が保護できてギターを弾くことができればOKであり、さらに自分のペースでネイルをしたい方は「セルフネイル」がおすすめです。
ギタリストがネイルをする1番の目的は、「ギターを演奏する際に爪を守り、良い音で弾くことができること」です。
だとすば、セルフで十分目的を果たすことができますよね。
おしゃれのためでなくギターを弾くためにネイルをするなら、
費用を抑えられ、自分のペースで気軽にはじめられる「セルフネイル」が良いのではないでしょうか。
ギタリストにおすすめ「ネイルコーティングアイテム」2選
ギタリストのネイルにおすすめの、爪のコーティングアイテムを「2つ」ご紹介します。
おすすめアイテム1:グラスネイル
グラスネイルは、自然な仕上がりでありながら、しっかりと爪を硬く補強できるネイルコーティングアイテム。
「ギタリスト爪」で検索すれば必ず上位に出てくる人気の商品です。
プロのギタリストだけでなく、爪を強化させたいアスリートにも定評があります。
本格的に爪を強化させたい人におすすめです。
マニキュアと同じように、刷毛が一体型の容器に入った溶剤と専用のパウダーを混ぜて爪に塗布するので、セルフでも扱いやすいです!
ジェルネイルのようにライトで固める必要もありません。
また、グラスネイルは固まるとカチカチと音が鳴るほど硬くなり削ることが可能なので、自分好みの形や厚みに仕上げることができます。
爪弾きすれば硬い材質のピックで演奏したようなクリアでシャープなサウンドを奏でることができます。
はじめは必要なものが揃う「スターターキッド」でのセット購入をおすすめします。
おすすめアイテム2:kaina ザ・ギタリスト
ザ・ギタリスト マットベースコートは、マニキュアやジェルネイルを塗った時のような爪の圧迫感や厚みが苦手な人におすすめの「ベースコート」です。
使い方は超簡単!マニキュアのベースコートと同じ、ただ塗るだけでOK◎
速乾性もあるため、ギタリストに限らず爪の弱い方や噛み癖のある方にも人気です。
また、コンタクトレンズと同じ酸素を通す樹脂を使っているので、違和感のない自然なつけ心地か叶います。
グラスネイルと比較すると硬さ・強度ともに多少劣りますが、
できるだけ自爪に近い状態で、かつ爪の保護はしたいギタリストにおすすめです。
ナチュラルなピンク色&ツヤのないマット仕上げなので、見た目は「ネイルを塗っている感がない」のもポイント!
健康的な自爪のような仕上がりなのでツヤのあるネイルが苦手な男性にも人気です。
ギタリストのためのセルフネイル!やり方とポイント
では最後に、ギタリストネイルをセルフでやる際の「押さえておくべきポイント」と「やり方とコツ」をお伝えします。
今回はギタリストやアスリートに人気の「グラスネイル」について説明します。
押さえておくべきポイント
ジェルネイルやグラスネイルのように厚みや強度のあるものは、マニキュアのようにただ塗っていくだけではきれいに仕上がりません。
爪の補強が目的ではありますが、きれいに仕上げるに越したことはありませんよね。
また、ポイントを押さえることでネイルの持ちもよくなります。
まずは、仕上がりをイメージしましょう!
・ネイルの表面に凸凹がなく、つるんとしている
・根本は薄く爪先に向かってだんだんと厚くなっている
ポイントは、「表面をつるんと仕上げる」「根本を薄くする」です。
表面をつるんと仕上げることで、きれいな音を出すことができ、見た目もきれいです。
ネイルの表面が凸凹していると弦に引っかかってしまい、音色が安定しません。
そして根本を薄くするのは、爪とネイルの境目を無くすためです。
境目に段差があると、そこに弦が引っかかってしまう可能性があります。
また、ネイルの根本を薄くすることで爪が伸びてきた時に自然に見え、持ちも良くなります。
この2点を意識しながらセルフネイルに取り掛かって下さいね!。
ギタリストネイル|やり方とコツ
●手順
- 甘皮処理をする(推奨)
- .爪の長さと形を整える
- 爪の表面をサンディングし、ダストを払う
- ブレプライマーで油分除去する(キッド付属品:アフィックス)
- ボンダー(接着剤)を爪全体に塗る
- ボンダーをつけた筆で、ベースパウダーを取る(ミクスチャーができる)
- ミクスチャーを爪先から塗りはじめ、最終的には全体に塗っていく(6と7を繰り返し、厚みを出していく)
- 硬化スプレー(アクティベーター)を全体に吹きかける※10秒ほどで固まる
- カチカチに固まったら、ネイルファイルで表面を整える
- 最後シャイナーでツヤ出しをする
やり方とコツ
1.甘皮処理をする(推奨)
ギターネイルの場合、爪先の補強がメインとなるため必ずしも甘皮処理をする必要はありません。
しかし、土台となる爪の状態が整っていることで仕上がりの美しさや持ちの良さが違ってきます。
用途に関係なく、ネイルをする前は甘皮ケアをすることをおすすめします!
甘皮処理の詳しいやり方についてはコチラ↓の記事を参考にして下さい♪
https://www.nailjoshi.com/100711/
2.爪の長さと形を整える
爪の長さや形を整える時は、爪切りではなく必ずネイルファイル(爪やすり)を使うようにしましょう。
3.爪表面をサンディングし、ダストを払う
爪表面にこびりついた古い角質を、付属のやすりやスポンジファイルで優しく除去していきます。
削るのはあくまで爪に付着した角質です。爪が傷ついてしまうので、サンディングする時は爪表面を軽く滑らせるくらいの気持ちで優しく行いましょう。
白いカスのようなものが出るので、ダストブラシで払い落とし、エタノールを含ませたキッチンペーパーで爪を丁寧に拭きます。
4.プレプライマーで油分除去する(スターターキッド付属:アフィックス)
爪がきれいになったら油分や水分を除去できるプレプライマーを使って、爪の油分除去をしていきます。
爪の根元~サイド〜先端まで丁寧に塗っていきます。
油分除去した後は、爪に触れないようにしましょう。
5.ボンダー(爪接着剤)を爪全体に塗る
まず、ベース代わりのつもりで爪全体にボンダーを塗ります。
塗らなくてもいいですが、1度ボンダーでベースを作るひと手間で、次の工程がやりやすくなりネイルの持ちもよくなります。
6.ボンダーをつけた筆で、ベースパウダー(爪補強粉)を取る※ミクスチャーを作る
最初にベースパウダーの蓋は開けておきましょう。
マニキュアを塗る時と同じようにボンダーを筆先に取り、液溜まりした箇所にパウダーを「ちょんっちょん」とつけていきます。
パウダーとボンダーがミックスされ、トロみのある状態の「ミクスチャー」ができます。
パウダーとボンダーのバランスが悪いと、塗る時にボソボソになったりして扱いづらくなります。
筆にパウダーを取る時は、少しずつ少しずつ・・・、つけてきましょう!
7.ミクスチャーを爪先から塗りはじめ、最終的には全体に塗っていく
強度を持たせたいところに、ミクスチャーを重ねて厚みを出しながら馴染ませていきます。
※6と7の工程を繰り返し行い、厚みを出していきます。
爪の先端や、特に「欠けやすい角の部分」は丁寧に塗り重ねていきましょう!
8.硬化スプレー(アクティベーター)を全体に吹きかける
※スプレーをしてから10秒ほどで固まります
スプレーアクティベーターを使う時、爪だけにかかるように意識しすぎて、ちょっとずつ吹きかけがちです。
しかし多少スプレーが指にかかっても大丈夫なので、
指先全体に思い切り吹きかけるようにしましょう!
9.カチカチに固まったら、ネイルファイルで表面を整える
しっかりと固まったか確認するには、ウッドスティックやペンなどで優しくトントンと叩いてみて下さい。
「カチカチ」と音がしたら、固まっている証拠です。
10.最後シャイナーでツヤ出しをする
爪の表面をネイルファイルで削りながら、滑らかになるように整えていきます。
この時に形の形も修正もできます!
やすりの目が粗いものから、徐々に目の細かいものに変えていきましょう。
表面や形が整ったら、最後にシャイナーでネイルをサンディングする、ツヤツヤピカピカになります♪
まとめ
ギタリストにとって爪は楽器の一部です。
爪が硬く丈夫であれば、安定した音色や音量をキープすることができ、より演奏を楽しむことができます。
セルフでギターネイルのケアをする場合、爪の強度UPを目的としたコーティング剤の使用がおすすめですが、すでにジェルネイルのセットを持っている方は、ジェルネイルでの補強もおすすめです!
ただし、薄い爪を保護するために作られた一般的な育爪目的の補強剤やハードナーでは、ギターを弾くには硬さが足りません。
爪が痛くて思うようにギターが弾けない・・・。
そんなことにならないよう、意識したネイルケアを続けていきましょう!
その他、ギターネイルについてはコチラ↓の記事もご覧下さい♪
https://www.nailjoshi.com/7348/