セルフでジェルネイルを楽しむには、専用の道具が必要です。
最低限の道具でもジェルネイルはできますが、自分でアートを描いてみたい方や、よりハイレベルなデザインを作りたい方は、数種類のジェルや、筆、パーツが必要になります。
実際にネイリストは様々な道具を用意してからネイルの施術を始めます。
ネイルサロンに行ったことがある方なら、施術用のデスクの上や近くのワゴンに、様々な道具が入っているのを見たことがあるのではないでしょうか。
では、ジェルネイルを始めるために必要なものはどんなものなのでしょうか?
この記事ではジェルネイルに必要なものや、道具の使い方について解説してまいります。
すべてネイリストが解説しているので正しい使い方や代用できるものがわかりますよ。
セルフジェルネイルを始める時に最低限の必要なもの
ジェルネイルはセルフでも楽しめますが、必要な道具を用意して正しく使わないと「持ちが悪い」「剥がれやすい」「キレイに仕上がらない」といったことが起こりやすいです。
ネイルサロンのような仕上がりのジェルネイルを楽しみたいなら、セルフでも基本の道具を揃えておきましょう!
以下では、セルフジェルネイルを始めるために最低限必要な道具をご紹介します。
ベースジェル
ジェルネイルは自爪から近い順に、
・ベースジェル
・カラージェル
・トップジェル
上記の3つが層のように重なってできています。
ネイルに詳しくない方からすると、「なぜそんなにジェルの種類が必要なの?」「カラージェルだけで完成できないの?」と思う方もいるようです。
しかし、どれもジェルネイルを作るためには欠かせません。
ベースジェルには、自爪を守りジェルの持ちを良くするという、まさに縁の下の力持ちのような役割があるのです。
ベースジェルは、柔軟性、自爪への定着力、オフのしやすさなどを考慮して作られています。
自爪とジェルは柔軟性があまりにも異なると、力を加えた時にジェルが欠けたり、自爪が折れたりすることがあるため、自爪にフィットするように作られているのです。
また、カラージェルは発色の良さが重視されているので、顔料がたくさん含まれています。
顔料の多いカラージェルを自爪につけてしまうと、色素沈着が起こる可能性もあります。
自爪にジェルの色がつかないように守るのも、ベースジェルの役目です。
そして、ベースジェルはこの後に塗るカラージェルとトップジェルを、しっかり密着させる役割も持っています。
カラージェルやトップジェルだけ塗ると、自爪に密着するという効果が期待できないのですぐに取れてしまいます。
ジェルの持ちを良くするためにもベースジェルは必須なのです。
トップジェル
トップジェルには耐久性を高め、光沢を与えるという役割があります。
カラージェルを塗っただけでは強度や耐久性がなく、ジェルネイルの特徴でもあるガラスのようなツヤは維持できません。
カラージェルを塗った後にはトップジェルを爪全体に塗ってコーティングしましょう。
トップジェルには未硬化ジェルの出ないノンワイプトップジェルと、未硬化ジェルが出るトップジェルの2種類があります。
未硬化ジェルとは、硬化しても表面に残ってしまうジェルのことです。
未硬化ジェルが残ったままだとベタつきの原因になったり、ジェルネイルアレルギーを引き起こす要因になったりすることがあるので必ず拭き取りましょう。
セルフジェルネイルの場合は、未硬化ジェルが出ないノンワイプが拭き取りの手間も省けるのでおすすめです。
カラージェル
どのメーカーも豊富なカラーバリエーションで販売されています。
コンテナという蓋付きの容器に入っているもの。と、マニキュアのようにハケがついているボトルタイプがあります。
手軽さを求めるならボトルタイプを、収納のしやすさを重視したり、筆を数種類使ったるする人はコンテナタイプを使いましょう。
また、カラージェルにはラメやグリッター、マグネットパウダーなどが入った特殊な物もあります。
ラメやパウダーが入るだけで色の印象がガラッと変わるので、様々なテイストのネイルが楽しみたい方におすすめです。
ベース・トップ・カラーの3種類のジェルは、プロが使っているネイルブランドの商品はもちろん、セルフネイラー向けのプチプラ商品や、100円ショップでも販売しています。
ネイル用ライト
ジェルネイルは可視光線という光で固まるので、ライトも必要です。
UVライト、LEDライト、どちらも兼ね備えているハイブリッドライトなどがあり、大きさや価格も幅広いです。
セルフネイルならプチプラで購入しやすいものでOKです!
ただし、手持ちのジェルや使いたいジェルがどの種類のライトで固まるのか、事前に確認してから購入しましょう。
ネイル用ライトはネットショップやバラエティショップで購入でき、一部の100円ショップでは500円商品として販売されています。
ちなみに、近年販売されているジェルの多くは、UVライトでもLEDライトでもどちらでも固まるように出来ています。
しかし、LEDのほうが固まるのが早かったり、UVのほうが固まる時に温度が高くなる「硬化熱」が出にくいなど、ちょっとした違いがあるので、考慮した上でライトを選ぶのがおすすめです。
ジェルブラシ
ジェルネイルを爪に塗るための筆です。
コンテナタイプのジェルを使う時は、ジェルブラシが必須となります。
筆先の形は、
・スクエア
・オーバル
・フレンチ
・細筆
など様々な物がありますが、特にアートをしない場合は「スクエア」か「オーバル」のどちらかがあればOKです。
また、基本的にコンテナタイプのジェルを使うなら、ジェルネイルブラシはベース・トップ用に1本、カラージェル用に1~2本用意することをおすすめします。
複数本用意すればブラシが長持ちしますし、使い分けすることでスムーズにネイルが完成しますよ。
ジェルネイルブラシは、ジェルネイルメーカーのオンラインショップで様々な種類のブラシが販売されているほか、100均でもスクエアや細筆は購入できます。
エメリーボード
自爪を削って長さや形を整えるための爪やすりを指します。
木の板に紙やすりが貼り付けられており、削れなくなったら使い捨てができるのも特徴です。
目の粗さはG(グリッド)という単位で表し、数字が小さいほど目が粗く、大きいほど目が細かくなります。
初めて買うなら180Gくらいのものがおすすめです。
爪切りを使うと割れや二枚爪の原因になるので、爪の長さはエメリーボードで調節するようにしてくださいね。
エメリーボードは100円ショップやバラエティショップ、ドラッグストアのネイル用品コーナーで販売されています。
メタルプッシャー
甘皮を押し上げるためのアイテムです。
ジェルネイルのオフでは、溶けたジェルをこそぎ落とすのに使用します。
ペンを持つように持ち、小指を支えにして爪の表面を滑らせるように動かします。
力を入れてしまうと自爪が傷ついたり、皮膚を切ってしまったりするので注意しましょう。
スポンジバッファー
スポンジに紙やすりが貼り付けられているアイテムで、自爪のサンディングに使用します。
サンディングとは、自爪とジェルの密着を高めるために自爪を軽く削る工程のことです。
目の粗さは180G程度のものを使用しましょう。
消毒用エタノール
自爪の油分除去や、未硬化ジェルの拭き取りに使用します。
ネイル用品メーカーではネイルクリーナーやネイルクレンザーという名前で販売されています。
また、100均で揃えたい場合はノンアセトンリムーバーでも代用できます。
ワイプ
油分除去やジェルブラシに付いたジェルを拭うことに使用するので、毛羽立たない素材のシートなら何でもOK!
ネイルサロンではカットしたキッチンペーパーか、不織布シートを使用していることが多いです。
ジェルリムーバー
ジェルネイルをオフする時に必要なのがジェルネイル用のリムーバーです。
マニキュア用の除光液ではなく、ジェルネイル用のものを使用しましょう。
除光液との違いはアセトンというジェルを溶かすための成分の濃度です。
写真のジェルリムーバーはセリアやキャンドゥで販売されている商品で、十分にジェルを落とすことができるので初心者の方にはおすすめです。
ネイルファイル
ジェルネイルをオフする時にジェルの表面を削る時に使用します。
目の粗さは150G〜180Gのものを使用しましょう。
目の粗すぎるものだとすぐにジェルが削れてしまって自爪を傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。
ネイルメーカーのオンラインショップやバラエティショップ、100円ショップのネイルコーナーにて販売されています。
コットン
ジェルリムーバーを染み込ませてジェルオフをする際に使用します。
スキンケア用のコットンでOKです。
このままでは大きすぎるので、爪の大きさ程度に小さくカットしておきましょう。
アルミホイル
コットンを爪の上に乗せた後に、コットンが動かないように指ごと包むのに使います。
キッチン用のアルミホイルでOKで、指先が包み込めるくらいの大きさに切って使います。
ちなみに、ダイソーやセリアといった100均では、コットンとアルミホイルが一体になったジェルネイルオフ用の便利なアイテムが販売されています。
コットンやアルミホイルをカットするのが面倒な方におすすめです。
あると便利なもの
ジェルネイルをする時に必須ではありませんが、あったほうがスムーズにジェルネイルを進めることができたり、よりきれいな仕上がりにできたりする便利なアイテムを3つ紹介します。
キューティクルリムーバー
甘皮をふやかして柔らかくするアイテムです。
甘皮処理がスムーズにできるようになります。
また、しっかり押し上げられるようになるので縦長の爪になって見た目もスッキリしますよ!
オレンジウッドスティック
はみ出したジェルを拭ったり、パーツを付けたりする時に使用します。
また、メタルプッシャーの代わりに使えば、甘皮の押し上げもできます。
ネイリストは2〜3本常に用意しているアイテムなのでぜひ取り入れてみてくださいね。
バラエティショップや100均で数本入りで販売されています。
ネイルオイル(キューティクルオイル)
爪の保湿にはハンドクリームよりもネイルオイルがおすすめです。
こちらはペンタイプですが、他にもボトルタイプやロールオンタイプ、スポイトタイプなどがあります。
使いやすい容器のオイルを選びましょう。
ネイルオイルは、ジェルを付け終わった後だけでなく、起床時やお出かけ前、お風呂上がり、手洗い後などのタイミングに塗るようにしましょう。
1日5回程度塗ることを習慣にすると、健康的な自爪を維持しながらジェルネイルを楽しめます。
慣れてきたら揃えていきたいもの
セルフジェルネイルを始めるにあたって必須ではないけれど、慣れてきたらあると便利なアイテムを3つ紹介していきます。
キューティクルニッパー
メタルプッシャーで押し上げた甘皮を除去するのに使用するニッパーです。
Amazonや楽天市場などのネット通販では、メタルプッシャーとセットで販売されていることもあります。
ネイリストを目指すのであれば初期の段階からキューティクルニッパーを購入し、使い慣れることが大切ですが、セルフジェルネイルを楽しむだけであるなら購入を急ぐ必要はありません。
むしろ慎重に正しく使用しないと皮膚を切ってしまうこともあるので注意が必要です。
ネイルチップ
クリアのネイルチップがあるとカラーリングやアートの練習をしたり、カラーチャートとして使ったりできるので便利です。
また、自分の爪にぴったりサイズのネイルチップを自作して付けたいときにだけ付けてネイルを楽しむこともできます。
ネイルチップは様々な長さや爪先の形のものがあります。
100均のセリアやダイソー、キャンドゥでも多くの種類が揃っているのでぜひネイルコーナーを探してみてくださいね。
ネイルフォーム
ジェルを使った長さ出しをしたいと考えているなら必要になるのがネイルフォームです。
ネイルフォームは長さ出しをする際に人工爪の土台として爪先に装着する紙製の土台のことです。
少し前まではネイル問屋さんやネット通販でないと購入できませんでしたが、最近は100均でも購入できますよ。
100均のネイルフォームについて知りたい方は、こちらの記事で紹介しています♪
https://www.nailjoshi.com/102542/
ジェルネイルを時短する方法
ジェルネイルを少しでも時短して行うための方法をご紹介します。
代用出来るものを使ったり、オフや塗りが短縮できる特殊なジェルを活用してみましょう。
ジェルネイルの道具で代用できるもの
これまで紹介してきた道具は、以下の物でも代用できます。
メタルプッシャーの代用品
ウッドスティック
甘皮の押し上げやジェルネイルオフもウッドスティックで代用可能です。
ワイプの代用品
キッチンペーパー
ペーパータオル
毛羽立ちにくい拭き取り用の紙であれば、ワイプの代用品として使えます。
アルミホイルの代用品
天然ゴム製の指サック
オフ用のクリップや指キャップ
事務用品の指サックは基本的に天然ゴム製で、リムーバーでも溶けません。
ジェルオフ用のクリップやキャップも繰り返し使えて便利です。
キューティクルリムーバーの代用品
ぬるま湯でふやかす
代用というより別の方法ですが、ぬるま湯に指先を10分程度浸ければキューティクルリムーバーがなくても甘皮がふやけます。
ワンステップジェルで時短
ワンステップジェルはベースジェル、トップジェル、カラージェル、すべての機能を兼ね備えているジェルネイルです。
サンディングや未硬化ジェルの拭き取りも不要なので、ジェルを塗って硬化するだけで完成する画期的なアイテムです。
カラーバリエーションが豊富で、発色もいいので時短でジェルをやりたい人にうってつけと言えます。
ピールオフジェルで時短
ピールオフジェルはいつものベースジェル代わりに塗ることで、ジェルをシールのように剥がしてオフできるアイテムです。
オフがしやすい分、持ちは3~5日と短めになります。
ですが、ジェルオフをする手間が省けるので、数日間だけジェルがやりたいときや、週末だけネイルをしたい方におすすめです。
まとめ
今回の記事ではセルフでジェルネイルをするときに必要なものを紹介しました。
どの道具も100均で売られているので、お得にジェルネイルを始められますよ!
また、最初は100均やプチプラ商品から始めて、慣れてきたらネイリスト向けのメーカーで揃えてみるのもおすすめです。
代用できる道具もいくつかあるので、自分の予算に合ったものを購入してジェルネイルを始めてみてくださいね。